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更新日:2024年07月28日
「またの機会に」という言葉は、日常的に使う場合は、誘われても時間の都合がつかず、次の誘いを願って丁寧に断るニュアンスがあると思います。これがビジネス用語で使われますと、否定的な意味合いを持ってきます。「またの機会に」の用法や使い方について紹介しましょう。
目次
「また」という言葉は、副詞、接続詞、接頭語として使われます。 副詞の場合は、 「また失敗した」というように、「再び、二度」の意味。 「彼もまた私と同様、弁護士だ」と、「同じく、ひとしく」という場合。 「またの折に」と、「別のときや、ほかに」を意味し、「またなんと悲しい話」と「驚きや疑問」の気持ちを表します。 接続詞の場合は、 「有能でもあり、また面白くもある」というように事柄を列挙するとか別の事を付け加える、そして、「してもいいし、また、しなくてもいい」と列挙した事柄のうち、どれを選んでもいい時に用います。 接頭語は「また聞き」のように、間接の意味を表します。 「機会」は「チャンス、ちょうどいい折、最も都合のよい時期」を意味します。この二つの言葉が繋がった「またの機会に」の意味は、「今回」ではなく、「別の折に」という事になります。
「またの機会に」は使い方によっては、肯定の場合もあり、否定の場合もあります。この言葉の前後に希望が持てるような言葉があれば、「次はチャンスを作ります」となりますが、何もないと、付き合いの上でやんわりと断る社交辞令で、「今回はだめ」と諦めざるを得ません。どのようなケースに使われるのか、例をだして説明します。
道端で偶然会った高校の同級生と話し込み、食事に誘ったら、「じゃ、またの機会に」と言われた時。この場合、やんわり否定されたようにとれますが、「じゃ、またの機会に、ぜひ(お願いします)」となり、「今日は時間の都合がつかないけれど、次回は必ず一緒に食事を」という意味になります。
服を買いにブティックに行った時。目当ての服がなく帰ろうとすると、店員が「またの機会を」に「お待ちしています」と付け加えると、社交辞令とはいえ「来てほしい」と肯定的にもとれます。 これが「またの機会にお越しください」となりますと、儀礼的な感じがしニュアンスが少し弱くなります。
久しぶりに会った高校の同級生。憧れだった彼女をお茶に誘った別れ際に、「またの機会を楽しみにしています」と言われた時。この場合は社交辞令がほとんどで、「もう会うことはないでしょう」という意味になります。 次回も会いたいのなら、日時を示すとか、具体的に「次は○○を食べに行きましょう」と具体的な会話になります。
友人ら4人で遊びに行った時、一人が「ボウリング」をしようと誘い、二人は賛成しますが、残りの一人が「またの機会にしよう」と言いました。この場合は、明らかに「したくない」と拒否しています。 このように、前後の言葉のニュアンスから、賛成なのか、拒否なのかを判断する必要があります。
一般的に「またの機会に」を使用する場合は、イエスかノーか、使い分ける必要がありますが、ビジネス用語として使う時は否定的に用いるのが大半です。
大事な取引先の担当者に飲み会に誘われたのですが、仕事の都合がつかず、どうしても断らなければならないケースは、次のようになります。「会食のお誘いありがとうございます。せっかくお声をかけていただきましたが、どうしても都合がつきません。大変残念ですが、またの機会を心よりお待ちしています」 このような断り方ならば、相手にも納得してもらえます。「心よりお待ちしています」と次につなげる言葉を添えると、相手の印象もよくなります。もう誘ってほしくない時は、次につなげる言葉は省きましょう。
記載されている内容は2017年04月26日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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