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「後ろ倒し」とは?日本語として正しい?後ろ倒しの誤用例

更新日:2024年09月27日

言葉の意味・例文

日常的によく見聞きする「後ろ倒し」にするという表現。予定の日程を後ろにずらすときなどに使いますが、正しい表現なのでしょうか。本稿では、後ろ倒しの類語やこの使い方は誤用例など「後ろ倒し」の正しい意味と使い方についてまとめました。

後ろ倒しの類語を紹介しましたが、一般的にまだ浸透しきっていない「後ろ倒し」という表現を正しく使えているのか不安になりますよね。基本的には繰り下げと同じ意味なので間違えることはないと思いますが、ここでは間違った使い方と正しい使い方を紹介してきます。

ビジネスシーンではあまり使わないほうがいい

「後ろ倒し」は2013年ごろから徐々に普及されつつある表現です。言いやすさがありますし、わかりやすい表現ではあるのですが、目上の方などの長いこと社会に出て働いてる方たちには馴染みづらい言葉ともいえます。立場の対等な方や同僚や部下に対して「後ろ倒し」という言葉を用いても問題ないですが、目上の方ですと間違った言葉を使っているという印象を与えてしまう可能性があります。期日がずれることを表現したい場合は「後ろ倒し」ではなく、繰り下げや延期といった類語を用いるほうが円滑なやりとりをすることができます。

正しい使い方

正しい言葉として認めない、間違っている、という言葉もありますが、正しい言葉です。とはいえ、基本的には使わないほうが面倒なことにならず、円滑なやり取りができます。そんな「後ろ倒し」という表現ですが、用いる際の正しい例文をいくつか紹介します。 ・先方の都合で会議の時間が後ろ倒しになりました。 ・納期が後ろ倒しになってしまい申しわけございません。 ・お支払日が経理の都合で○日に後ろ倒しになりました。 遅れる、繰り下げの要領で「後ろ倒し」という表現を使ってみましたがいかがでしょうか。あんまり良い印象を与える表現ではなく感じますね。特に、謝罪などをする際にこの表現は正しくないように感じます。他人事のような印象を受けますし、そもそも浸透していない言葉ということもあり「後ろ倒し」という表現に違和感しか感じません。 1つ目の「先方の都合で会議の時間が後ろ倒しになりました」ならまだ正しく使えているように感じ取れますので、こういった他所の都合での遅延をする場合では違和感なく使うことができます。

「後ろ倒し」という表現を類語で表す

普段のビジネスメールで「後ろ倒し」という表現を使うのはニュース記事などと違い、かなりの違和感を生むことがわかりました。上記した例文を類語を使った表現に直していきます。 ・先方の都合で会議の時間が繰り下げになりました。 ・納期が遅れてしまい申し訳ございませんでした。 ・お支払日が経理の都合で○日に延期になりました。 どうでしょうか。「後ろ倒し」という表現を用いたことによって感じた違和感はほとんどなくなったかと思います。1つ目はいいとして、2,3個目の例文は謝罪の際の例文です。謝罪なのに回りくどさを感じさせてしまう「後ろ倒し」という表現は正しくないですよね。しっかりと意味の伝わる延期や遅れてしまったなどの明確な理由を表現する言葉を用いることで、良い印象をあたえることに繋がっていきます。

後ろ倒しはあまり使わないほうがいい

例文をいくつか作成しましたが、違和感しか感じませんでした。ニューステキスト等をみているととても使いやすく、意味の伝わりやすい文章を作成できると思いましたが、必ずしもそうなるとは限らないということですね。ビジネスメールやビジネスシーンでは意味がはっきりと伝わる言葉を選択していかなければなりません。ですので、安易に「後ろ倒し」なんて使ってしまうと指摘を受けてしまうこともありますので注意する必要があります。 例文を見て特に感じたのは謝罪をする際には用いてはいけないということです。回りくどさを感じますし、理由を明確に表現できていないので言い訳をしているようにも感じました。謝罪文を作成する場合はしっかりと意味の伝わる類語を使いましょう。

正しい表現ではある、でも使いどころに気を付けて!

「後ろ倒し」という表現は間違った日本語ではなく、正しいものである、というより正しいものに「なった」、ということがわかりました。とはいえ、上記した通りまだまだ一般の言葉としての浸透率は高くなく、ビジネスシーンで使うと間違っているなどの指摘を受けかねませんし、良い印象を与える表現でもないという一面もわかりましたね。 一見使いやすそうな言葉に見えて、日常的にうまく用いることは難しい言葉ですし、なにより相手に正しく伝わらなければビジネスメールの意味がありません。「後ろ倒し」と同じ意味の表現は他にも多数ありますので、それらを用いて正しく、しっかりと相手に意味の伝わるビジネスメールを作成するように心がけていきましょう。

初回公開日:2017年04月03日

記載されている内容は2017年04月03日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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