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更新日:2024年07月29日
目上の方へのお礼の文書に「過分なる」という言い方を使ってみてはいかがでしょうか。文章では丁寧な言葉を使っても何か物足りないと感じるもの。そこに「過分なる」のような堅いイメージの言葉が入ると、締まった感じに決まります。そんな「過分なる」についてまとめてみました。
「過分なるおもてなしを頂きまして恐縮しております。」 目上の方のお宅などを訪れてもてなしを受けた場合は、その場で感謝の気持ちを伝えるのは当然ですが、その後に文書でお礼をするのがマナーです。このような場合、「過分なる」を使う表現を使うことで、相手を立てて、尚且つ自分の感謝の気持ちを伝えることができます。 このような文書の場合は、丁寧語を重ねてワザとらしくなったり、なんか軽い表現になったりしがちです。文章でお礼を伝えるのは、その場で感謝を述べるのと違い、こちらの気持ちがストレートには伝わりにくいもの。そのため、文語調でちょっと堅苦しいくらいのこの表現がぴったりハマるようです。
「過分なるご配慮を賜りましたことに感謝申し上げます。」 何かのお祝いに、目上の方から物を頂くことがあると思います。昇進祝いに部長や役員からお祝いの品を頂いたとか、結婚祝いとして社長からお祝いの品を頂いたなど、人生の慶事には頂き品がつきもの。しかし、そういった場合のお礼をどうするか、結構悩んだりするのではないでしょうか。 お祝いの品を頂いた以上、最低でも文書でお礼の気持ちを伝えるのがマナーです。そして、その場合にも、文語調の「過分なる」という表現がピッタリです。下手なお返しの品を送るくらいなら、気持ちを込めて手書きしたお手紙などに、自分の感謝の言葉を書いて送りましょう。その場合には、「過分なる」という表現を使いたいものです。
「過分なるお心遣いをいただき、まことに有り難うございます。」 自分のお祝いに、目上の方からお金を頂くこともあります。この文書で使われる「お心遣い」とは、頂いたお金のこと。お金を頂いたことを直接言わず、わざと「お心遣い」と言い換えています。お金をもらう、というのは、昔は下品な感じがあったようです。そのため、違う表現に言い換えている訳です。 ここでは、「まことに有り難うございます」を使っていますが「恐縮しております」という表現も使われます。よりへりくだった表現なので、相手によってはこちらの方がいい場合もあります。うまく使い分けましょう。
「過分」という言葉には、分不相応なという意味もあります。相手に言われた場合は、行動を振り返り、反省しなければなりません。しかし、自分からこの言葉を使うことで、謙譲の意味を表しています。「過分なる」という表現がいかにも堅苦しいと感じた場合は、これと似たような自分を碑下する表現ではなく、直接感謝を伝えるような丁寧な表現を使った方がいいのかもしれません。
「過分なる」という表現を使わない場合、次のような表現があります。 ●「結構なものを頂戴しまして、ありがとうございます。」 ●「温かいお心遣いをいただき、ありがとうございます。」 ●「お品を賜り、ありがたく拝受しました」 ●「お心のこもったお品を頂き、誠にありがとうございました。」 いずれも、実際に会ってお礼を言う際に使われる言葉です。こういう言葉を使う場合は、具体的に何が良かったかを書き添えると、送った方の印象も違うと思います。
目上の方からもてなしを受けたり、物やお金を頂いた場合は、その場でお礼の気持ちを伝えるべきです。その場合は、失礼に当たらない丁寧な言い方であれば問題ありません。しかし、後から文書でお礼を伝える場合は、大変気を使います。やはり文章にしてまうと、自分の感謝の気持ちをスレートには伝えられません。 だからそこ謙譲的な表現が生きてきます。文書でお礼をする場合は、「過分なる」という自分にとっては分を超えたことだ、という遠まわしな言い方で感謝の気持ちを強調することができます。とはいえ、変な丁寧語はかえって相手に失礼になります。敬語はうまく使ってこそ、気を遣う目上の方とのスムーズにコミュニケーションを実現してくれます。敬語は苦手だと言って逃げずに、賢く使っていきましょう。
丁寧な言葉の言い回しを覚えておけば、目上の方にも失礼なく接することができるので是非こちらを読んでみてください。
記載されている内容は2017年04月02日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。
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