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「過分なる」の意味と使い方・お祝いで使える例文

更新日:2024年02月12日

言葉の意味・例文

目上の方へのお礼の文書に「過分なる」という言い方を使ってみてはいかがでしょうか。文章では丁寧な言葉を使っても何か物足りないと感じるもの。そこに「過分なる」のような堅いイメージの言葉が入ると、締まった感じに決まります。そんな「過分なる」についてまとめてみました。

過分なるの意味と使い方

敬語を使いこなすのは難しい

ビジネスシーンで敬語を正しく使えるようになれば、目上の人とのコミュニケーションがスムーズにできるようになります。でも、なかなかうまく使えず、苦労されている人も多いでしょう。中でも特に難しいのが、謙譲語ではないでしょうか。自分の感謝の気持ちを伝えたかったのに、何かわざとらしい言い方をしている、なんて思われてはつまらないもの。その点、「過分なる」という表現は比較的使いやすい、謙譲語と言えるのではないでしょうか。

敬語には3つの表現がある

日本語の敬語には、尊敬語、謙譲語、丁寧語の3つがあります。一番使いやすいのは、丁寧語ではないでしょうか。どんなシーンでも使うことができます。でも、もう少し凝った表現で気持ちを伝えたい、という時は、尊敬語を使います。だたし、尊敬語は言い回しが難しい言葉が多いので、注意が必要です。そして、この3つの表現で使い方が難しいのは、謙譲語でしょう。自分がへりくだる表現は、下手すると嫌味に聞こえてしまいます。そのためシーンに合わせた上手な使い方が求められます。

「過分なる」の意味は

「過分なる」という言葉は、身に余る扱いに対して謙遜するさま、という意味があります。主に、感謝を表す表現に用いられる言葉で、「過分な頂き物」といった表現で使われます。一方、分をわきまえないことを表す表現にも使われることがあります。身分不相応な望みを「過分な望みを抱く」といった使われ方です。いずれにしても、書き言葉で使われることが多く、特に前者はお礼の文書には、よく使われる表現の1つです。

過分なる 身に余る扱いに対して謙遜するさま

昔から使われている言葉

「過分なる」の「過分」という表現は、古文や漢文でも使われている言葉で、今の言い方に直せば「分に過ぎる」となります。この場合の「分」とは、その人が持っている身分や能力を指す言葉です。そして、「過分」と同じ意味の「分」を使った言葉には、「分をわきまえる」や「分をまもる」といった表現があり、「分を過ぎる」の逆の「分を安んじる」という言い方もあります。なお、親分・子分という身分を表す言葉も、身分を表す「分」を使った表現の1つです。 そして、「過分な」とか「分をわきまえない」という表現は、通常は良くない意味で使われます。そして、そういった良くない表現をあえて自分に使うことで、相手を立てる表現は昔の古文書などにも見られるのです。そんな昔の言い回しが今の時代にも残っている表現とも言えます。

「過分なる」の使い方

「過分なる」という言葉は、いかにも漢文のような言い回しの言葉で、通常の日常会話では使いません。お手紙やメールなどの文書でお礼を言う場合に使用します。また、何かの発表の場などで、予め用意した文を読むような場合でも使われることがあります。そして、「過分なる」という言葉は、謙譲語なので目上の人に対して使用します。なお、軽々しく使用したり、それに続く言葉を間違えたりすると、相手を見下している印象を持たれるので、使い方に注意しましょう。

お祝いで使える過分なるを使った言葉

感謝を表す表現

目上の方に口頭で感謝を伝える場合は、丁寧な言葉で感謝を伝えるのが良いとされています。回りくどい謙譲語や取ってつけたような尊敬語は控えた方がいいでしょう。しかし、文書やEメールなどで感謝を使えたい場合は、敬語や謙譲語をうまく使うのがマナーです。とは言っても、目上の方に読んでもらう文章を書くのは難しいもの。軽い印象を与えずに、自分の感謝の気持ちをきちんと伝える場合は、ちょっと固いくらいの「過分なる」という表現がちょうどいいのではないでしょうか。

「過分なる」の使用例

次から「過分なる」を使った感謝の表現を紹介します。

次のページ:「過分なる」の類語
初回公開日:2017年04月02日

記載されている内容は2017年04月02日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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