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僧侶になるには?修行の内容・宗派による違い・女性僧侶の特徴

更新日:2024年10月18日

職種研究

僧侶という言葉を聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。また、今の時代に僧侶になるには、どういった道を進めば良いでしょうか。僧侶のはじまりは仏教と言われていますが、今ではいくつかの宗派に別れている様です。今回は僧侶についての気になるところを紹介していきます。

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僧侶とは

多くの戒めがある仏門

僧侶とは、出家して仏門に入った人のことを言います。 古代インドでは、家庭を捨てて出家し、旅をしながら修行する行者を僧侶と呼びました。日本では、奈良時代に僧侶の制度が確立され、具足戒(ぐそくかい)という僧侶として守らなければならない行動規範がありました。 この具足戒(ぐそくかい)は、男僧には250戒、尼僧には348戒もの戒めがあります。その中のひとつである剃髪は、古代インドでは重罪を犯した者への刑罰でしたが、釈迦は自ら解脱のために、すすんで頭を丸め、弟子たちも釈迦に従いました。日本では天台宗が伝わって以降、具足戒はあまり重視されなくなりました。

仏教のはじまり

仏教のはじまりは、紀元前5世紀に、釈迦族の王の息子だったガウタマ=シッダールタが29歳で出家し、35歳で悟りを開いたことに始まっています。釈迦は80歳で入滅(亡くなったこと)しますが、原因はキノコによる食中毒という説が有力です。 日本の仏教には、代表的なものだけでも、「三論宗・法相宗・華厳宗・律宗・倶舎宗・成実宗・天台宗・真言宗・融通念仏宗・浄土宗・臨済宗・曹洞宗・浄土真宗・日蓮宗・時宗・普化宗・黄檗宗・修験宗」と、13もの宗派がありますが、それぞれは根本を辿れば同じ仏教なのですが、釈迦の教えに対する解釈の違いから生まれています。 現代の日本人は日常生活であまり宗派を意識することはありませんが、葬儀の場では宗派によって作法が違うので、混乱する方も多いです。例えば焼香の回数ですが、真言宗と日蓮宗は3回、天台宗と曹洞宗は2回、臨済宗は1回、浄土宗・浄土真宗は1~3回とされています。 また、香典の表書に悩む方んも多いです。仏教では基本的に四十九日までは「御霊前」ですが、浄土真宗では「御仏前」とする決まりがあります。浄土真宗の教えでは、亡くなったと同時に仏になると考えられているからです。この様に、元は同じ仏教ですが、釈迦の教えの解釈が様々あり、それが宗派の違いとなっています。

五戒とは

「戒」とは出家、在家問わず与えられるものですが、あくまで自発的に守っていこうとするもので、守らなかったからといって罰則はありません。よく聞く言葉で、戒名(かいみょう)というのがありますが、元々は修行をし、経典を勉強し、仏様の教えを学んだ証として与えられるものでした。それが今のような死後に与えられるようになりました。 ちなみに宗派によっては、「法名(ほうみょう)」「法号(ほうごう)」という言い方をします。それでは、仏教の中でも基本の「戒」である「五戒」をご紹介しましょう。 1.殺生(自分が生きるための殺生も無駄にしてはならない) 2.偸盗(ちゅうとう)(他人の物や心・与えられていない物・心を取らない) 3.邪淫(じゃいん)(不適切な性関係を結ばない。不倫・売買春しない。) 4.妄語 (もうご) (嘘をつかない) 5.飲酒(おんじゅ)(酒を飲まない) これらは守らなかったからといって罰されるわけではありませんが、そのように自ら努力しましょう、といった行動指針になります。

僧侶になるには

ほとんどは大学で学ぶ

僧侶になるために特別な資格は必要ありません。しかし、仏門に入ることを許可してもらうための「得度」と呼ばれる儀式があります。僧侶になるためには、この得度を受け、仏門に入ることが必要です。もちろん、得度を受ける前から、信仰を持ち、仏教を理解する努力は必要です。 古くは「一休さん」のように、子供のころからお寺で修行をするのが普通でした。現代でもお寺で修行をして僧侶になる方法もありますが、多くは仏教を学べる大学に進学することが僧侶への入口となっていることが一般的です。そして、大学を卒業後は寺院に奉職して修行を積んでから得度という流れになりますが、その方法や期間などは、宗派によって異なります。

僧侶の修行

日蓮宗の場合

日蓮宗では、大学で学ぶ前に、師匠となる人を見つけて、師弟関係を結ぶことから始まります。大学進学前ですから、年齢的にはかなり若いうちから準備をすることになります。そして「得度届」を宗問に提出して僧侶の卵となり、年4回行われる度牒交付式で剃髪をしますが、この段階でもまだ正式な僧侶ではありません。 その後、立正大学または身延山大学で仏教を学び、5日間の僧道林を受けますが、これは18歳以上の人に限定されています。これを終えると、読経テストがあり、大学の学力試験があり、すべてにパスしてようやく35日間の修行に入れますが、これを経て、ようやく僧侶となります。

浄土宗の場合

浄土宗では、精神面や実技など教えていただく師匠と師弟関係を結ぶところから始まります。そして得度前、戸籍の改名をします。名前は漢字2文字と決められており、仏弟子としての名前を師僧から頂戴することとなっています。名前に愛着があるからといって、これを省くことはできません。 それから剃髪をして得度を受けて仏門に入りますが、僧籍を登録してから、本山より度牒授与してもらうことになります。このあと、仏教大学または大正大学で学び、僧侶となります。

仏教はとにかく清掃

寺院での修行というと、朝早くから起きて粗末な食事に座禅、清掃などのイメージがありますが、実際、現代でも、修行はかなり厳しいです。特に仏教では、清掃を非常に大事にします。 仏教でいう清掃は、単に家の外や中を綺麗にする、というだけではなく、身も心も清浄になり、自分だけでなく他人の心も清浄になり、神様、仏様が喜んで下さるという教えによります。そして清掃をすることにより、人相が良くなり、幸福が巡ってきます。

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初回公開日:2017年04月22日

記載されている内容は2017年04月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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