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貴大学/貴学/御大学/貴校の違いと使い分け|面接で使うのはどれ?

更新日:2024年04月11日

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大学入試の面接で大学側を呼びたいときには「貴大学」、「貴学」、「御大学」などといった呼称が挙げられます。呼称の選択肢が多くために迷いがちですが、敬語の仕組みをしることで迷うことなく「貴大学」と呼ぶことでできるでしょう。以下ではその仕組みを説明します。

大学を呼ぶときは「貴大学」?「御大学」?正解はひとつ?

大学入試の面接では能力ややる気を問われますが、敬語を正しく使えているかもまたみられています。大学生活における必須のスキルとして求められているからです。 また、敬語を正しく使うことで相手との関係を正しく認識していることを示すことができます。したがって敬語を正しく使うことは、行きたい大学へ入る資格が十分にあることをアピールすることにつながるのです。

しかし、受験者があまり敬語のことを念頭に置かないままに面接に向かうと、敬語をスムーズに扱うことができないことが多いです。普段は使い慣れない話し方を緊張する場面で用いるうえに、複雑なルールを頭に思い浮かべながら話すことは困難なためです。

敬語を誤って使うと却って失礼な印象を与えかねないために、敬語を身につけて面接に向かうことが好ましいでしょう。 とりわけ今回のテーマである敬うべき相手への呼びかけ方(=尊称)を誤ってしまうということは、相手の名前を面と向かって間違って呼びかけてしまうことと同じくらい失礼です。 ただ、そうはいっても、敬語の本やネット記事を見てもなかなか一筋縄で納得することはないでしょう。複雑なルールが存在するうえに、さまざまな正解が存在するように見えるからです。

例えば今回の記事のような、面接の相手である大学をどのように呼べばよいかというのもその一例です。 ちょっと検索してみただけでも「貴大学」、「貴学」、「御大学」などが候補に挙げられるでしょう。今言った例はすべて正しい敬語の使い方ですが、調べた情報の中には誤った例が並んでいる場合もあります。 これらをすべてひとつひとつ正解かどうかを調べて、覚えていくのは大変です。このような正解が複数ありそうな場合はどのように判断すればよいのでしょうか。

以下では尊称の仕組みを説明しながら、どの呼び方が正しいかを解説します。これによって面接の場でも迷うことなく正しい呼び方を判断できるほか、正しい敬語を用いることができるようになるでしょう。

尊称って何? 敬う相手を呼ぶ呼び方の種類

尊敬の念を込めて相手に呼びかける呼び方は多く、一瞬戸惑ってしまいます。しかしながらその分類と仕組みを知れば、選択肢は絞られ正しい呼び方を選ぶことができます。 相手の名前と同じくらい重要な「尊称」を正しく使えるようになれば、敬意は伝わるはずです。

敬称と尊称

「尊称」を説明する前に「敬称」を説明します。敬うべき相手を呼ぶときには、名前などの名詞の語尾に言葉を付けて呼びます。 これらはすべて「敬称」と呼ばれます。たとえば「〇〇様」、「××御中」などです。また「敬称略」という言葉をみかけることがありますが、これは名前の後につく敬称が省略されていることを示しています。これは普段丁寧に話す場面でもよく用いられるでしょう。

「尊称」とは敬称のように語尾に何かを付けるない場合のことを指します。今回の例の「貴大学」などは「尊称」にあたります。基本は人に対して用いますが、今回のように団体に対しても用いることができます。以下ではまず、「尊称」の例を用いて尊称の仕組みを説明します。

尊称の例で尊称を覚えよう

尊称の多くは、団体の名前の上に「貴」や「御」をつけてできています。ただしこの団体の名前は具体的な会社名や団体名ではなくその団体の性質を表した一般名詞であることに注意してください。固有名詞を用いて尊称を作ることはありません。以下は例文です。

・会社の尊称 「貴社」/「御社」 ・銀行の尊称 「貴行」/「御行」 ・協会の尊称 「貴協会」 ・学園の尊称 「貴学園」

「貴」と「御」の使いわけについてまだ混乱するかもしれません。ふたつの言葉の間に優劣はないために、慣習的にどちらが多く用いられているかで正解がある程度きまります。ただし、一般的に「貴」が多く用いられる傾向にあります。

例外として「貴社」、「御社」が挙げられます。よく「貴社」は書き言葉、「御社」は話し言葉と言われますが、これは「貴社」は同じ発音の「記者」や「汽車」との混同を避けるためです。 「貴」と「御」に書き言葉と話し言葉を分ける理由があるわけではありません。「貴社」/「御社」の違いについては個別に留意しておくとよいでしょう。

「貴大学」と「御大学」どちらが正しいか

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初回公開日:2017年03月23日

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