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「梗概」の意味と書き方(卒論/レポート)・梗概の例

更新日:2024年01月20日

言葉の意味・例文

「梗概」とはあらすじのことで、物語や論文が何を書いたものなのかをコンパクトにまとめたものです。読み手にとって、読む前に作品の大まかな内容をつかみ、読み方の指針になります。梗概はどのように書けばいいのでしょうか。その書き方についてまとめていきたいと思います。

卒業論文やレポートの梗概

上では小説など物語の作品における梗概の書き方について見てきましたが、卒業論文やレポートの場合はどのような梗概が求められるのでしょうか。

重点をアピールする

卒業論文やレポートの概要の書き方において必要なことは、そこに書いてあることの中で重点がどこに置かれているかを示すことです。結論を相手に考えさせたり、曖昧な終わり方ではなく、何が言いたいかを梗概の中で具体的に書かなければなりません。また物語における梗概と同じように起承転結、何があってどうなったかを最後まで簡潔に書く必要があります。

梗概の長さ

卒業論文の場合は400字や800字など梗概の文字数も全体の文字数に合わせて規定が設けられている場合がほとんどだと思いますが、レポートの場合はどうでしょうか。もしかしたら特に定められていない場合もあると思います。そういった時は何文字くらいを目安に書けばいいのでしょうか。梗概はあまり長くなりすぎても梗概としての意味がなく、また短すぎても手を抜いているような印象がついてしまいます。レポートなどの梗概に適切な長さは200〜400字程度と言われているので、その範囲の中で書くと丁度いいかもしれません。

目的、方法、結果を書く

論文やレポートの梗概の場合は大まかな内容は当然のことですが、それに付け加えて、その研究の目的と方法、それによって導き出された結果を書かなければなりません。その論文に書かれていること序論、手法、実験、考察を数行に要約するということになります。一目で書かれている内容がわかるため、梗概で内容を理解し興味を持った人はもっと詳しくそれについて知りたいと思うかもしれません。

梗概を書くことで全体を俯瞰する

梗概は論文の流れと内容を簡潔にまとめたものです。そのため概要を書いていると、全体を客観的に見ることができるので、構成の矛盾点に気づいたりバランスなどを考え直すことがきます。論文を書くときは項目ごとに書き進めて、それをつなぎ合わせていく場合が多いので、書き慣れていないと、前後に関連性が見出せない場合や矛盾が生まれてしまう時があります。梗概を書くことで、全体を見回して各項目のあるべき位置を見直すことができるのです。

梗概の例

梗概をどのように書けばいいのか。実際に見てみましょう。例えば昔話の桃太郎の梗概を書くとします。 「昔々、あるところにおばあさんとおじいさんが住んでいました。おばあさんが川で拾ってきた桃から生まれた桃太郎は鬼を退治するために旅に出ます。犬、猿、キジを仲間にし、鬼ヶ島へ。桃太郎一行は見事鬼を退治し鬼に奪われていた金銀財宝を持っておじいさんおばあさんの元へ帰りました。」 桃から生まれたこと、犬、猿、キジという仲間を連れて鬼を退治したこと、最終的に鬼に勝ち金銀財宝を手に入れたことなど、桃太郎のストーリーが満遍なく入っています。削っているのはおじいさんおばあさんに育てられていく過程の桃太郎の様子や吉備団子で犬や猿、キジを仲間にしていくところです。 必ず入れなければならないのは、「主人公の紹介」と「主要な事件とその解決」の二つの要素です。物語などの場合、この二つを軸にして筋を浮き彫りにして梗概を作っていけばいいのです。

読み手を引きつけ、また理解を深める梗概

梗概は、作品そのものとは別になるかもしれませんが、作品を紹介し読んでもらうために重要な役割を果たしています。また簡潔にその内容をつかむことができるため、ある程度作品を把握してもらい、より丁寧に書かれていることを理解する手助けにもなります。

初回公開日:2017年03月19日

記載されている内容は2017年03月19日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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