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更新日:2024年11月11日
「朱書き」は「しゅがき」と読みます。ひとくちに朱書きといっても、使い方はさまざまです。その場合によって指すものが違いますが、「赤い色で目立たせて、見てもらえるように促す」のが朱書きの役割です。今回は朱書きの目的、種類と使い方について紹介していきます。
「朱書き」は「しゅがき」と読みます。 書道を習ったことがある人なら経験があるでしょう。 習字を書いて先生に提出すると、朱色の筆文字で先生が直してくれましたね。 ボールペンや鉛筆が使われる前の時代は、墨汁と朱液が主な筆記用具でした。 そのため、黒い墨汁ではわかりにくい、もっと目立つように書こう、という場合に、朱液で字を書くようになりました。 これが「朱書き」の起源です。 現代では「赤」ですが、昔は朱色だったので、「朱書き」といいます。
ひとくちに朱書きといっても、使い方はさまざまです。 その場合によって指すものが違いますが、「赤い色で目立たせて、見てもらえるように促す」のが朱書きの役割です。 例えばお正月におなじみの年賀状には、切手の下に朱書きで「年賀」と書かれています。 年賀状は配達する日が決っているので、通常の葉書と一緒に配達されてしまってはいけません。 目立つように朱書きで「年賀」と書いてあります。 また、郵便を「速達」で送る場合、郵便番号の上に「速達」と書かれていますが、このような朱書きも、早く届けなければいけない「速達」を見落とさないようにです。 このように、朱書きをすることは、非常に重要な意味を持っているのです。 また、書類の訂正をする場合、赤の二重線で取り消し線を入れることがあります。 これも「朱書き」です。
官公庁では、文書の訂正の手順は通達で定められています。 訂正する場合には、当該訂正部分を赤の二重線で「見せ消し」をし、その上に訂正印を捺印します(「見せ消し」とは、訂正個所を修正液などで塗りつぶして見えなくするのではなく、訂正前の部分も見えるように敢えて残すことです)。 重要書類の場合は、さらに該当行の欄外に「○文字挿入」と入れてから訂正したい字を1文字いれたり、「○文字削除」と記して、該当する文字に二重線を引きます。 これは朱書きの二重線を入れただけでは、悪意を持って改造することが可能だからです。 しかし最近ではここまで細かく訂正することは少なくなり、ほとんどの場合は朱書きの二重線で見せ消しをして訂正印を押せば良いようです。 場合によっては、訂正印が不要のこともあります。 なお、朱書きではなく、黒の二重線は「削除」に使用されます。 通常、訂正するときには訂正する文字のみに二重線を引きますが、会計の場合は、金額をひとつの塊と見て、金額ひとつをまるごと訂正します。 (例:1980円を2980円にする場合は、「1」のみに訂正線を入れて「2」にするのではなく、「1980」に訂正線を入れて「2980と書きいれます」)
訂正をする場合、朱書きでも黒でも、二重線というのが一般的なようです。 企業独自のルールがない限りは、ほとんどの民間企業は官公庁にならって、二重線で訂正をしています。 ただし訂正は一重線で、という方針の企業もあるので、入社してから確認したほうがいいでしょう。 また、訂正線はなるべく定規などを使ってまっすぐな線を引きましょう。
認印より小さなサイズの「訂正印」は社会人ならほとんどの人が持っているものです。 新社会人になったら、認印とともに、訂正印も用意しましょう。 使い方は、上記のように、訂正する個所に朱書きの訂正線を訂正する文字の上にだけ引いて、二重線の右端や線の直ぐ上に押印するのがルールです。 新しく文字を書きいれるのは、訂正印を押してからにしましょう。 新しく文字を書きいれたあとで訂正印を押すと、書いた文字が読めなくなってしまう可能性があるので、必ず押印後に文字を書きいれます。また、訂正印は、認印で代用する場合もあります。
朱書きする場合、目的は「目立つように」するためです。 見落とされることがないよう、目立つように書けるのであれば、指定がない限りは、ボールペンでの朱書きは問題ありません。 「目立つように」書くのが目的ですから、極細のボールペンでは目立たないかもしれません。 書類の状態を見て判断したほうがいいでしょう。
記載されている内容は2017年03月30日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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