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間違いも多い「お伺いします」「伺います」の使い方と例文4つ

更新日:2024年03月12日

言葉の意味・例文

「お伺いします」「お伺い致します」「お伺いさせて頂きます」どれも正しい敬語のように聞こえますが、本当でしょうか?敬語の使い方の良し悪しによってビジネスシーンではあなたの印象を変えてしまうこともあるので、細部まで意識してメールの文面や言葉を選んだ方が良いです。

A「先日した打ち合わせの後、事情が変わりまして、20日の商品搬入を19日に早めることになりました。先週、該当店舗のほうに予定変更の連絡をしたのですが、お聞きになられたでしょうか。」 B「はい、何かあればすぐに私の方に連絡するように言っていたので、A様のご連絡を頂いた後、すぐに連絡が来ました。ですので、予定変更の件についてのお話は伺っています。」

「お伺いします」の例文2つ

次は「伺う」の意味のうち、「訪ねる」について「お伺いします」を使った例文を紹介します。 「訪ねる」の意味で使うときも「聞く」と同様に目上の相手に対する自分の行為について使用します。

例文1

A「すみません。保管している商品にトラブルがありまして、至急ご確認していただきたいのですが、手が空いているお時間はありますか。」 B「承知致しました。これから会社を出ますので14時頃にはそちらに伺います。」

例文2

A「今回のプロジェクトの成功を祝して、金曜日の19時から小規模なお食事会を開くことになりました。会場は22時まで貸し切りなので、ご都合がつきましたらご参加ください。」 B「仕事が終わり次第、伺います。」

敬語の使い方を身につけよう

元々難解な敬語は時代とともに変化し、正しい敬語は日々変わりつつあり、多くの人々は敬語に苦手意識を持っています。敬語の使い方が面白いほど身につく本は正しい敬語を紹介しつつ、いかに実際に敬語が使えるようになるかを主眼とした本です。 著者は元NHKアナウンサーであり、現在NHK関連会社で敬語研修を手掛けているため、現在の正しい敬語に深く理解しています。 敬語初心者に呼んでほしいおすすめの一冊です。

「お伺いいたします」は二重敬語なのでNG

二重敬語とは、上に書いたように一つのキーワードに対して同じ種類の敬語を二重に使った場合を言います。 「お伺いいたします」は、謙譲語の「お」、謙譲語の「伺う」、さらに謙譲語の「いたし」、そして丁寧語の「ます」から成っています。謙譲語が3つも含まれているので二重敬語になっています。 ちなみに同じ種類の敬語が3つあっても三重敬語とは言わず、二重敬語と言います。

「お伺いさせていただきます」もNG

「お伺いさせて頂きます」は、謙譲語の「お」、謙譲語の「伺う」、さらに謙譲語の「いただき」、そして丁寧語の「ます」から成っています。謙譲語が3つ含まれているので二重敬語になっています。 「させて」は「する」の使役形なので敬語ではありません。 「お伺いいたします」や「お伺いさせて頂きます」は「お伺いします」よりもさらに謙譲語が多く、くどい表現となっています。慣例的にも使われていないので気を付けてください。

「〜させていただく」は多様してはいけない

語尾に「させて頂きます」とつけておけばひとまず良いだろうと考えている人が多いですが、安易に多用しすぎるとおかしな日本語になってしまうので注意してください。 「させて頂く」は相手の許可や恩恵を受ける際に用いることが正しいです。例えば会社を辞める場合、上司の許可などは不要なので「辞めさせて頂きます」はおかしな表現となります。 相手の許可や恩恵を受けることがあるか否か今一度考えてから使いましょう。

「伺います」の類語

少し話が複雑になってしまったので、混乱してしまった方もいらっしゃるでしょう。もし混乱してしまったら「伺います」を他の言葉に言いかえるのも有効です。 「聞く」という意味では、「尋ねる」もしくは「お聞きします」という語を使うとよいでしょう。 「訪ねる」という意味では、そのまま「訪ねる」でも問題ありません。また、「参る」という言葉でもよいでしょう。

「伺います」を使うようにしよう

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初回公開日:2016年11月12日

記載されている内容は2016年11月12日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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