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お礼状の書き方と例文テンプレート・構成(前文/主文/末文)

更新日:2024年07月09日

書類の書き方

お礼状の正しい書き方を知っていますか?しっかりお礼をしたいのに、お礼状の書き方がわからないという人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、お礼状の正しい書き方やお礼状のマナーについて紹介します。お礼状のテンプレートも載せるので是非参考にしてください。

お礼状とは

お礼状とは喜びの気持ちと、心遣いへの感謝をあらわすものです。 送る時期を逃がさないことが大切です。お礼状はできるだけその日のうちか、遅くとも2~3日中には書くようにしましょう。やむを得ず遅れてしまった場合も、お詫びの言葉を添え必ず送るようにします。

文章の上手下手にとらわれず、簡潔でストレートに感謝の気持ちを表現しましょう。お礼状では、自分側の喜びの気持ちを書くだけではなく、祝ってくれたことへのお礼や感謝の気持ちを伝えるよう心掛けましょう。目上の方には今後の指導や助言を請う言葉で終わり、敬意を示すようにしましょう。 お祝いの品を頂いた場合は、具体的に触れ感謝の気持ちを伝えます。品物そのもののお礼より、雛物を選んでくれた骨折りや、心にかけてくれた気持ちに対するお礼を主に書くとよいでしょう。

お礼状の書き方の基本

お礼状に限らず手紙の構成は、大きく分けて前文(あいさつ)、主文(用件)、末文(結びのあいさつ)、後付け(日付け、署名、宛名)からなります。

前文の構成

前文は例えるならば、訪問した際のあいさつにあたるものです。前文はまず「拝啓」などの頭語からはじまります。拝啓がよく用いられますが、「一筆申し上げます」「お手紙にて申し上げます」などを頭語の代わりにしてもかまいません。 頭語は結語との組み合わせが決まっていますので、間違えずに使うようにします。 頭語と結語の組み合わせとしては、通常の書き方では「拝啓」「一筆申し上げます」には「敬具」とし「かしこ」「ごめんくださいませ」の結語は女性が使用するのが一般的とされています。 儀礼的な場合では、「拝啓」「謹白」「謹んで申し上げます」に対し、結語は「敬白」「敬具」とし「あらあらかしこ」「めでたくかしこ」は慶事の場合に女性が使用します。 急ぎの場合は、「急敬」「とり急ぎ申し上げます」とし「草々」「かしこ」とします。 「かしこ」は基本的に女性が使用する結語となり、どんな書き出しのときも使えますので、女性はこれを覚えておけば困ることはありません。 頭語の次には一般的に、季節に触れて挨拶の言葉で時候のあいさつとします。頭語としては様々な言葉がありますが、自分なりに感じたことを書くのが基本です。

季節を考慮した書き方

1月は、初春の候、新春のみぎり、新春とは名ばかりの寒さが続きます、厳寒の候、寒さ厳しきおりから、本格的な冬の到来ですなどの書き方があります。 2月は、春寒の候、余寒の節、早春のみぎり、立春とはいえ寒さが残るこの頃、暦の上では春となりましたがなどの書き方があります。 3月は、浅春のみぎり、春暖の候、霞立つ頃、桃の節句を迎え、春寒もゆるみなどの書き方があります。 4月は、陽暖の節、陽春の候、春爛漫の頃となりました、花の便りも聞こえ、春たけなわのおりからなどの書き方があります。 5月は、惜春のおりから、新緑の候、新緑したたる好季節、青葉若葉が目にしみる事などの書き方があります。 6月は、向暑の候、梅雨の候、麦秋のみぎり、初夏の節、あじわいの鼻も色濃くなりなどの書き方があります。 7月は、盛夏のおりから、本格的な夏となりました、蒸し暑い日が続いております、暑さ厳しきおりなどの書き方があります。 8月は、残暑のみぎり、立秋の候、残暑の候、残暑なお厳しく、夏も盛りを過ぎ、立秋とはいえ厳しい暑さが続きますがなどの書き方があります。 9月は、初秋の節、新秋のみぎり、新涼の候、朝夕の風が秋らしくなり、空高く澄みわたる頃などの書き方があります。 10月は、仲秋のみぎり、秋涼の候、清秋の節、紅葉の季節となり、菊花薫るおりから、秋も深まり、灯火親しむ頃などの書き方があります。 11月は、晩秋の節、深秋の候、向寒のみぎり、はや冬も近づき、霜枯れの季節、日増しに寒さを覚える頃などの書き方があります。 12月は、初冬のみぎり、寒冷の候、短日の候、歳末多忙のおりから、年内もあとわずかになりました、年の瀬も押し迫り、寒気ひときわ厳しくなりなどの書き方があります。

その他、安否をたずねるあいさつや、当方の安否を伝える、感謝のあいさつ、ごぶさたを詫びる文も適宜織り込みましょう。

主文の構成

主文に特別な決まりはありませんが、用件を分かりやすくていねいに書きます。前文のあと、改行してから書き始めます。 主文の書き始めには、起語を使います。前文が終わり、ここからが用件だということをはっきりさせるための言葉で、「さて」「このたび」「実は」などがよく使われます。前文を省略した場合は、「突然ではございますが」「さっそくではございますが」などで始めます。

末文の構成

末文は結びのあいさつと、結語「敬具」「敬白」「かしこ」などからなります。結びのあいさつは、「右、取り急ぎお礼申し上げます」「とりあえずお礼まで」「略儀ながら書中にてお礼申し上げます」などと結びます。よりていねいにするときは、先方の自愛を祈るあいさつ「いよいよ寒さに向かうおり、どうぞご自愛くださいませ」などとします。 更に伝言の依頼「末筆ながらご主人様にもよろしくお伝えくださいませ」などや、乱筆を詫びる言葉、今後のつきあいを望むあいさつとして「今後ともよろしくお願い申し上げます」などと盛り込みます。結語は頭語と合わせます。頭語を書いたら、必ず結語で終わります。改行した結びのあいさつの下か次の行に、行の下端から1字分くらいあけて主文より小さめに書きます。

また、前文をていねいに書いた場合は、末文を省略すべきではありません。ただし、末文はあくまでもあいさつですから、主文より行数が多くなるほど長く書くことはないように気を付けましょう。

後付けと副文の構成

後付けは、目上の方への手紙や改まった用件では必ず書くようにします。パソコンを使用した場合でも、署名だけは直筆で書くようにしましょう。 後付けは、日付、署名、宛名、脇付からなります。日付は、縦書きの場合は漢数字、横書きなら算用数字で書きます。月日だけでも構いませんし、年を入れる場合は和暦でも西暦でもいいでしょう。1~2字分下げて小さめの文字で書きます。 署名は、日付と行を改めて下の方に書きます。親しい間柄なら姓や名だけでもいいですが、正式にはフルネームで記入します。代理として書く場合は、差出人の姓名の下に小さく「代」と書き、代理であることを示します。妻が夫の代筆をするなら、同様に「内」と書きます。 代筆を頼まれた場合でも、できれば署名だけは本人にしてもらうようにします。署名が連名のときは、年下の人、立場的に下の人から順に、宛名に近いほど立場が上とされています。親子、夫婦に限っては上位者から書きます。一人ごとに改行し、上下をそろえます。 宛名を書くときは改行して、行の一番上か1字程度下げた位置に書きます。手紙文より心持大きめの文字で書きます。目上の方には姓だけにする場合もありますが、最近ではフルネームで書くのが普通で、敬称もつけます。 宛名が連名のときは、上位者から書き始め、上下をそろえてそれぞれに敬称をつけます。 代表者名を「○○○○様」と書き、左わきに「御一同様」「皆様」などと加えてもかまいません。横書きでは、宛名を前文の前に、行の左端から1字くらいあけて書きます。 手紙全体を見た場合、後付にすると相手の名前が下の方に位置してしまうからです。 脇付は宛名の左下に書き、女性が使うものとしては「みもとに」「御前に」などがありますが、最近では脇付けをつける例は少なくなっています。

お礼状の書き方例・テンプレート

お礼状の例として、就職でお世話になった方へのテンプレートを紹介します。 拝啓 さわやかな季節となりました。 ○○○○様には、お変わりなくお過ごしのこととお慶び申し上げます。 さて、このたびは、多大なるお骨折りをいただきまして、誠にありがとうございました。 おかげをもちまして、本日、○○社より内定の通知をいただくことができました。 ご紹介いただいた○○様に初めてお会いしたおり「○○さんの紹介する人なら確実だ」とのお言葉をいただき、いまさらながらにお力添えを心強く感じたしだいです。 入社が決まりましたのも、 すべて○○様のおかげと、ご恩に報いるべく、精一杯努力する所存でございます。 今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします。 近々、改めましてお礼のごあいさつにお伺いいたしたいと存じます。 取り急ぎ、ご報告とお礼にて失礼いたします。                        敬具   ○月○日                      名前○○ ○○○○様 お世話を受けた方に対しては、正式にお礼状を出したあと、訪問してお礼をします。 力を貸してくれたことへのお礼と、どんなに役立ったかをのべ十分に感謝の気持ちを伝えます。就職や人の紹介などで世話になったお礼状では、まず第一報で受諾と骨折りへの感謝を伝え、迷惑をかけたお詫び、今後の決意などを記します。

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初回公開日:2017年01月01日

記載されている内容は2017年01月01日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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