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「拝啓」と「敬具」の意味・使い方|ビジネスにおける例文も紹介

更新日:2024年10月09日

ビジネスマナー

ビジネスシーンでも使われる機会が多い「拝啓」と「敬具」はどういった意味なのでしょうか。何気なく使用していると、誤った使い方によって相手に失礼な印象を与えてしまうことがあります。この記事では、「拝啓」と「敬具」の意味と使い方や英語表現について紹介しています。

「拝啓・敬具」と代わる言葉として「謹啓・謹白」という言葉があります。「謹啓」は「きんけい」と読み、文章の始めに書く「頭語」になります。「謹白」は「きんぱく」と読み、文章の最後に書く「結語」です。 文の始めに「謹啓」を書いた場合、文末に「謹白」を書きます。誤って「拝啓・敬具」のどちらかと組み合わせて使わないようにしましょう。 「謹啓・謹白」の意味はどちらも「謹んで申し上げる」という意味です。「拝啓・敬具」よりも相手をさらに敬っている表現になりますので、取引先に渡す文書に記載すると良いでしょう。

ビジネスにおける「拝啓」と敬具」の使い方・例文

ビジネスにおける「拝啓」と敬具」の使い方・例文

ビジネスシーンで文書に「拝啓」と「敬具」を使用する機会はとても多くあります。では実際にどのような使われ方をするのでしょうか。よく見かける文章を使って例文を紹介します。

お礼状の場合

ビジネスシーンでは、相手にお礼を伝える場面が多くあります。お礼を伝える際には、相手を敬う気持ちを表現するために「拝啓」と「敬具」を文書に書くようにすると、相手に良い印象を与えられるでしょう。例文を紹介します。 拝啓 寒さ厳しい季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。貴社におかれましては、益々ご健勝のことと存じます。 この度は○○に関する案件につきまして... ... ... 何かございましたら、いつでもご連絡ください。 今後共よろしくお願いいたします。                                       敬具

取引文書の場合

取引先といった目上の方への大事な文書については、より相手を敬う「謹啓・謹白」を使うと相手の印象が良くなるでしょう。誤って「拝啓・敬具」のどちらかと組み合わせて使わないように注意します。 謹啓 厚さ厳しい折、いかがお過ごしでしょうか。貴社に置かれましては益々ご健勝のことと存じます。 このたびは、当社の新規案件である○○をご用命いただきまして... ... ... 今後も何卒よろしくお願い申し上げます。                                       謹白

お詫び状の場合

お詫び状の文書を作成する場合には、相手を敬う表現である「謹啓・謹白」を使いましょう。よくあるケースとして、お客様へのお詫びを伝える文書の例文を紹介します。お詫び状では、頭語のあとに時候の挨拶は省略し、まず相手に対して謝罪の意思を伝えた方が良いでしょう。 謹啓 平素は格別のご愛顧頂き誠にありがとうございます。 このたびは、弊社のサービスの不備により多大なご迷惑をお掛けしました大変申し訳ございません。 ... ... 今後共変わらぬ御愛顧のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。                                      謹白

案内状の場合

案内状を作成する場合には、「拝啓・敬具」を使用することが一般的です。しかし、目上の方や取引先に対して案内状を作成する場合は、「謹啓・謹白」を使うほうがより相手に敬意を伝えられるでしょう。 頭語のあとに時候の挨拶と相手の安否を気遣う挨拶をいれて、丁寧な文章になるように心掛けます。 拝啓 残暑の候、貴社益々のご盛栄のこととお喜び申し上げます。 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 ... ... 是非ともご参加くださいますようお願い申し上げます。                                      敬具

儀礼文書の場合

儀礼文書は、企業同士で挨拶や感謝の気持ちを伝える際に作成する文書です。「拝啓・敬具」を使い縦書きにすることが一般的で、頭語の次に時候の挨拶と相手を気遣う言葉を入れ、丁寧な印象を与えるよう文章を作成しましょう。 拝啓 新緑の候、益々貴社ご盛栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のお引き立てをいただき厚く御礼申し上げます。 さて、... ... ... ...ご案内申し上げます。                                        敬具

ビジネスメールで「拝啓」と「敬具」は使うべき?

昨今は取引先へのお知らせも文書ではなくメールを使う機会が多くなっています。ビジネスメールでは、通常「拝啓」と「敬具」は使用しません。 メールでは、相手に要件を分かりやすく伝えることが重要であるため、時候の挨拶も省略し、相手への文章を作るようにすると良いでしょう。 「拝啓」の代わりには「お疲れ様です」や「いつもお世話になっております」を使い、「敬具」の代わりには「何卒よろしくお願いいたします」や「よろしくお願い申し上げます」などを使いましょう。

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記載されている内容は2022年12月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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