フォレンジックの成否は「時刻」で決まる:NTP時刻同期と改ざん防止ログ保存設計、SIEM活用まで徹底解説
1分でわかるこの記事の要約 サイバー攻撃調査において、ログの時刻同期がずれているとタイムライン分析が崩壊し、原因究明が困...
更新日:2026年02月09日
1分でわかるこの記事の要約 VPNスプリットトンネルは通信を分割し、一部をVPN、一部を通常回線で送る機能です。 速度向上やローカルアクセス維持、国内外サービスの同時利用といったメリットがあります。 不適切な設定はDNS […]
目次
VPNのスプリットトンネル(Split Tunneling)とは、インターネット通信を分割し、一部を暗号化されたVPN経由、残りを通常のインターネット回線経由で送信する技術です。
この機能を使えば、ユーザーはどのアプリやWebサイトの通信をVPNで保護し、どれをVPNから除外するかを自由に選択できます。通信経路を最適化することで、VPN利用時の利便性とパフォーマンスを大幅に向上させることが可能です。
スプリットトンネルが役立つ主な利用シーンは以下の3つです。
スプリットトンネルには、主に2つの設定モードがあります。
セキュリティとプライバシーの観点からは、保護すべき通信が漏れるリスクが少ない「逆スプリットトンネル」の利用が一般的に推奨されます。 多くの主要なVPNプロバイダが提供しているのはこの逆モードです。
スプリットトンネルを活用することで、利便性とパフォーマンスが大きく向上します。主なメリットは以下の3点です。
最大のメリットは、通信パフォーマンスの最適化です。セキュリティが不可欠な通信(Webブラウジングなど)はVPNで保護しつつ、帯域幅を大量に消費する動画ストリーミングやオンラインゲームはVPNから除外できます。これにより、VPNサーバーの負荷が軽減され、帯域幅を節約できるため、全体の通信速度を高速化できます。
在宅ワークで会社のVPNに接続している際に、自宅のプリンターで印刷したい、あるいはNAS(ネットワークストレージ)のデータにアクセスしたい場面は多いでしょう。スプリットトンネルでローカルネットワークへの通信をVPNの対象外に設定すれば、VPNによる安全な接続を維持したまま、プリンターやファイルサーバーをシームレスに利用できます。
海外出張中に日本のVPNサーバーに接続して国内限定の動画を見ながら、現地の地図アプリやフードデリバリーアプリを通常通り利用したい、といったケースで非常に便利です。接続・切断を繰り返す手間なく、地理的に異なる場所で提供されるサービスを同時に、かつスムーズに利用できます。
スプリットトンネルは便利な反面、その仕組み上、いくつかの重大な危険性やデメリットを内包しています。
最も注意すべきリスクが「DNSリーク」です。DNSは「example.com」のようなドメイン名をIPアドレスに変換する仕組みです。通常、VPN利用時はこのDNSリクエストもVPNトンネルを通り、匿名性が保たれます。
しかし、スプリットトンネルの設定が不適切な場合、VPNを通すべき通信のDNSリクエストが、誤って保護されていない通常の回線を通じてISP(プロバイダ)のDNSサーバーに送られてしまうことがあります。これがDNSリークです。
この状態では、IPアドレスは隠せても、どのサイトにアクセスしようとしているか(閲覧履歴)がISPに筒抜けになり、プライバシーが漏洩する危険性があります。
VPNの基本的な役割は、全ての通信を暗号化し、サイバー攻撃からユーザーを保護することです。スプリットトンネルは、意図的に一部の通信をこの保護対象から外すことを意味します。
VPNから除外されたトラフィックは暗号化されずにインターネット上を流れます。特に公衆Wi-Fiのような安全でないネットワークでは、通信内容を傍受されたり、個人情報を盗まれたりするリスクが高まります。 除外したアプリがバックグラウンドで個人情報を送信していた場合、そのデータは保護されません。
どのアプリをVPNから除外すべきかの判断は簡単ではありません。知識がないまま設定を行うと、保護すべき重要な通信(ブラウザやメールなど)を誤って除外してしまう可能性があります。特に企業では、従業員がセキュリティポリシーを理解せずに設定し、機密情報が保護されない経路で送受信されるインシデントに繋がりかねず、慎重な運用管理が求められます。
スプリットトンネルのメリットを安全に享受するには、正しい設定と注意点の遵守が不可欠です。
最も重要な原則は、「原則として全ての通信をVPN経由とし、明確な理由がある信頼できるアプリのみを例外的に除外する」という考え方です。これはセキュリティを最大化する「逆スプリットトンネル」の基本方針です。
最大の懸念であるDNSリークへの対策は必須です。多くの信頼できる有料VPNには、アプリ内に「DNSリーク保護」や「IPv6リーク保護」といった機能が標準搭載されています。
お使いのVPNアプリの設定画面を開き、これらのセキュリティ機能が有効になっていることを必ず確認してください。これにより、すべてのDNSリクエストが強制的に暗号化されたVPNトンネル経由となり、情報漏洩を防ぎます。もし利用中のVPNにこの機能がなければ、より高機能なVPNへの乗り換えを推奨します。
より高度な制御を行いたい場合、WindowsのPowerShellコマンドなどで特定のIPアドレスやアプリの通信経路を細かく設定することも可能です。ただし、専門知識が必要で、設定ミスはネットワーク全体の不具合に繋がるため、基本的にはVPNアプリが提供する機能で十分な対策が可能です。まずはアプリ内の設定を徹底しましょう。
基本設定に加え、以下の技術を活用するとセキュリティをさらに強化できます。
DNSクエリ(問い合わせ)自体を暗号化する技術です。万が一DNSリークが発生した場合でも、クエリ内容自体が暗号化されているため、漏洩する情報のリスクを低減できます。VPNの通信経路暗号化と組み合わせることで、より強固なプライバシー保護が実現します。
DNSの名前解決の段階で、フィッシング詐欺サイトやマルウェア配布サイトなど、悪意のあるWebサイトへのアクセスをブロックする機能です。スプリットトンネルでVPNの保護外になっている通信であっても、危険なサイトへアクセスしてしまうリスクを大幅に減らすことができます。VPNの暗号化とは異なるレイヤーでセキュリティを提供し、多層的な防御を構築します。
近年、多くの大手VPNプロバイダは、これらのセキュアDNSやDNSフィルタリング機能をサービスに統合しています。VPNアプリの設定からワンクリックで有効化できるため、スプリットトンネルを安全に利用する上で、こうした付加機能を持つVPNを選ぶことは非常に賢明です。
具体的な利用シーンを想定したおすすめの設定例を紹介します。
「逆スプリットトンネル」モードを基本とし、原則すべてのトラフィックをVPN経由にします。その上で、NetflixやYouTubeなどの動画アプリ、Apex Legendsなどのオンラインゲームアプリといった、速度が重要なアプリのみを限定的に除外します。ChromeやSafariなどのWebブラウザ、SNSアプリ、メールアプリは必ずVPNの保護下に置いてください。
セキュリティが最優先されるため、会社のPCでは原則としてスプリットトンネルを無効化し、すべての通信をVPN経由にするのが最も安全です。業務上のデータがすべて暗号化され、企業のポリシーを遵守できます。どうしてもローカルのプリンターなどへのアクセスが必要な場合は、IT管理者の許可を得て、限定的にローカルネットワーク(LAN)へのトラフィックのみを除外する設定が考えられます。
A1: いいえ、必ずしも危険ではありません。仕組みとリスクを理解し、正しく設定すれば非常に便利な機能です。 危険性が生じるのは、保護すべき重要な通信(ブラウザなど)を誤ってVPNの適用範囲から除外するなど、不適切な設定を行った場合です。
A2: 推奨されません。 多くの無料VPNはセキュリティ機能が不十分で、特にDNSリーク対策機能が搭載されていないことが多く、プライバシー保護の観点から大きなリスクを伴います。安全性を重視するなら、信頼できる有料VPNの利用を強くお勧めします。
A3: VPNアプリの設定で、ローカルネットワークへのアクセスがブロックされている可能性があります。アプリ設定で「LANトラフィックを許可する」「ローカルネットワークデバイスを許可する」といった項目を探して有効にしてください。 これにより、VPN接続中でもローカルデバイスにアクセスできるようになるはずです。
記載されている内容は2026年02月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。
1分でわかるこの記事の要約 サイバー攻撃調査において、ログの時刻同期がずれているとタイムライン分析が崩壊し、原因究明が困...
1分でわかるこの記事の要約 サイバー攻撃の再発防止には、目の前の暫定対処だけでなく、根本原因を取り除く恒久対応への転換が...
1分でわかるこの記事の要約 SOARによるセキュリティ自動化は強力ですが、封じ込め機能には「誤隔離」という重大なリスクが...
1分でわかるこの記事の要約 サイバーキルチェーンに基づくインシデント対応プレイブックは、サイバー攻撃の被害を最小化するた...
1分でわかるこの記事の要約 SIEM検知ルールはログ欠損や形式変更、陳腐化、プラットフォーム更新により機能不全に陥ります...

履歴書の「趣味特技」欄で採用担当者の心を掴めないかと考えている方もいるのではないでしょうか。ここでは履歴書の人事の...

いまいち難しくてなかなか正しい意味を調べることのない「ご健勝」「ご多幸」という言葉。使いづらそうだと思われがちです...

「ご査収ください/ご査収願いします/ご査収くださいますよう」と、ビジネスで使用される「ご査収」という言葉ですが、何...

選考で要求される履歴書。しかし、どんな風に書いたら良いのか分からない、という方も多いのではないかと思います。そんな...

通勤経路とは何でしょうか。通勤経路の届け出を提出したことがある人は多いと思います。通勤経路の書き方が良く分からない...