「時勢柄」の意味｜使い方・例文・似ている言葉について紹介

時世柄は「世の中の様子や時代に相応している」という意味です。時勢柄とは意味も見た目も似通っています。得てして、同じような意味をもつ言葉として混同して使われる場合もある言葉です。 しかし、両者をそれぞれ厳密に比較してみると違いがわかります。時勢柄と時世柄はともに世の中の様子に相応しているさまを表現していますが、相応している様子に違いがあります。 時勢柄は世の中の成り行きや情勢など動きを表し、一方、時世柄は世の中、時代などの状態を表現しています。時世柄は「ご」をつけて「ご時世柄」として使われている言葉です。

時節柄も時節と柄が合わさった慣用句です。時節は「自然の変遷により感じる時分。季節。世の中の情勢。よい時機」という意味をもっています。時節柄は柄と合わさって「この季節や時節にふさわしい」という意味になります。 時節柄は主に季節や時分、時機を中心とした表現であって、世の中全体の成り行きを指している時勢柄とは異なる言葉です。「時節柄ご自愛ください。」などよく使われるフレーズです。

時代は「社会構造などが目安によって区分された歴史的期間。一定の時の長さ」などの意味をもっています。 時勢柄は世の中の成り行きなど動きを表しているのに対して、時代は一定の期間や長さを示しています。 勢いよく動いている状態を相応している時勢柄とはこの点において違いあり、時勢柄に似ている言葉に見えますが、意味や表現する様子が異なっている言葉です。

世の中は「人々がかかわりあって生きていく場所。社会。世間」が主な意味です。 時代は一定の時の長さを表していることに対して、世の中は場所を示しています。時代と同様に動の状態である時勢柄とは相応している状況が異なっています。 世の中は時勢柄の意味の中における事象の1つであり、時勢柄とは意味やニュアンスにおいて異なっています。

風潮は「時代の推移によって変わる世の中の流れ」が主な意味です。類似する言葉には時流やトレンドなどがあります。 時勢柄が世の中の成り行きを動の状態で捉えているのに対して、風潮は傾向や流れだけを表す言葉です。 風潮は時勢柄とは似通った言葉ですが両者のもつ意味や捉えている状態に違いがあり、同じ部類に入る言葉ではありません。

出典: 翻訳中のメモとペンの写真素材 - ぱくたそ

時勢柄の英語表現として挙げられるのは「in times like these」と「in these times」です。この「in times like these」と「in these times」は時勢柄の意味をもっていますが、英語表現においてはニュアンスがそれぞれ違っています。 ここからは、「in times like these」と「in these times」それぞれのもっている意味やニュアンスの違いを紹介します。それぞれの違いについてしっかりと押さえて、英語表現する際の参考にしてください。

時勢柄の英語表現として最初に挙げられるのが「in times like these」です。「in times like these」は「このような時代に。これらのような時代に。こんな時」が日本語の意味です。 「このような時代に。これらのような時代に」は時勢柄の「世の中の流れに適合したさま」と同様の意味となっています。時勢柄の英語表現としては「このような時代に」の意味から「in times like these」を使います。 ・It is difficult to go out in times like these.（時勢柄外出しづらいものです）

「in these times」は「これらの時代に。この時代で。時節柄」が日本語の意味です。時勢柄の英語表現としては「これらの時代に」の意味から「in these times」を使います。「in these times」は「in times like these」と同様の意味をもっています。 しかし、両者を比べてみると、若干ニュアンスの点で違いがあります。「in these times」は時勢柄の意味を主体としながらも、時節柄のニュアンスも含んだ言葉です。 In these times, personal computers come for your aid.（これらの時代にはパソコンがあなたの助けになります）