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更新日:2024年07月11日
不動産業界とは、その名の通り不動産で収益を得る業界のことです。不動産とは主に法律で用いられる概念であり、多くの場合において土地とその定着物を指すことが多いようです(民法86条)。
金融緩和の影響もあり各不動産会社の業績は好調で、不動産業界は活況となっています。この状況は、東京オリンピックのある2020年までは続くとみられています
不動産業界は参入障壁の低い業界として知られています。
実際、宅建業免許さえ取れれば誰でも開業することが可能です。宅建業免許は不動産業界の大手企業に就職する人間の7割が学生のうちに取得し、残りの3割も入社から1〜2年以内に取得を終えます。
世の中の多くの資格試験同様、試験そのものは決してやさしくはありませんが、ちゃんと勉強さえすれば6〜7割で受かると言われています。それゆえに、ネットで商売をする会社が新たなビジネスモデルを求めて入ってくることが多いようです。
そして、不動産は一生に一度の買い物になることが多く、客が二度目の客(リピーター)になる可能性が極端に低いという性質を持っています。つまり、売ったら売りっぱなし、どんな不動産でも売ってしまえばそれでお終いというビジネススタイルに陥りやすいのです。
近年において、このスタイルの新規参入組が増加し、目の前の客だけを相手にする体質や目の前の客を「追客」する体質が散見され、このことが業界のイメージ低下を招く一因となっています。
不動産業界は参入障壁が低い一方で、景気の変動を受けやすく、市況が悪化すると一気に淘汰が進むということを何度も繰り返してきました。新規参入組に限らず、苦境に陥ったときに淘汰されないビジネスモデルの確立が求められています。
今現在、不動産業界の市場は活況を呈しています。東京オリンピック需要やアベノミクス効果により、2020年まではその活況が続くとみられていますが、問題はその後になります。
人口の減少とともに市場自体の縮小も確実視され、国家戦略特区に建設した大規模なオフィスビルもテナントの獲得・維持をするにはかなりの困難が待ち構えていると予想されます。
さらには、不動産価格が高騰しているのは東京のごく一部の地域だけであり、投資をしているのも価格上昇を期待している海外の投資家が多くなっています。
つまり、オリンピック需要での売却差益(キャピタルゲイン)が狙いの投機であり、そうなると東京オリンピックが開催される前に大量の不動産が売却され、オリンピックバブルとしてはじける恐れがでてきます。
もちろん、2008年のリーマンショックにしろ、2011年の震災にしろ、苦境を乗り越えて生き延びてきた企業はたくさんあります。そして、日本4の巨大な市場もあります。
ですので、好況の今こそ、オリンピック需要だけではなく、日本ならではのサービスや品質を売りに、不動産業界全体で海外の市場開拓を目指すことが必要になってくるのではないでしょうか。
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