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更新日:2024年07月09日
工作機械とは?
DMG森精機は、アジア各国で工作機械の保守サービス車両の導入を進めています。
通常、工作機械は10〜20年使用されるため、アフターサービスは顧客獲得に欠かせない要素となっています。DMG森精機は、「フィールドサービス」と呼ばれる担当者が、機械の保守・修理、顧客工場のレイアウト変更や移設作業などを行います。
そして、「サービスカー」と呼ばれる車にさまざまな工具を搭載して各地を巡回するとのことです。
中国の北京、上海、インドのニューデリーなどでは、加工精度の高い工作機械の需要が高まっています。大都市圏を中心に配置を進め、サービスの質を向上させながら、工作機械の受注につなげたい考えです。
日本工作機械工業会によると、2015年の工作機械受注数は1兆4,806億円でした。前年比1.9%減も1990年以降では、2007年、2014年に次いで3番目に高水準となりました。
内訳をみると、内需が同18.1%増と伸びましたが、外需が同11.7%減と落ち込み、内需が外需の不信を下支えする形になりました。外需の不信は、為替と中国経済の低迷が大きく影響したと考えられています。
世界の工作機械の勢力図が変わりつつあります。
日本の工作機械業界は、品質を高めることで、先進国を中心に高機能品市場を切り開いてきました。
しかし、2000年以降中国をはじめとする新興国が力を伸ばし、とくに2008年のリーマンショックを機に、需要の50%以上を新興国が占める構図に変わりました。これにより、世界の工作機械は、新興国による中位機種、低位機種が中心となったのです。
そして、供給側でも、台湾や韓国といった新興メーカーが台頭するようになり、新興メーカーの製品を中位機種で作るという流れが確立しました。新興メーカーの製品なら中位機種であっても十分な品質で作ることができます。
つまり、高品質を売りにする日本産工作機械は、世界に取り残される形となってしまったのです。
2000年以降、世界の工作機械業界を牽引してきた中国が減速し、一時は受注額全体の約7割を占めていた輸出比率が低下しています。また、英国のEU離脱決定の影響から、アジア・欧州の需要動向に不透明感が漂っていることもあって、当分は外需が回復しないとみられています。
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