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【業界研究】工作機械業界の現状・動向・課題について

更新日:2024年07月09日

業界・企業研究

工作機械とは?

近年では、国内で多品種少量・変種変量にシフトしているため、加工種類の柔軟性が高いマシニングセンターにニーズが移行しています。

また、工作機械の稼働率を上げるため、時間のかかる部品の製作を効率化し、1回ですべての加工を完了させる「ワンチャック」のニーズが高まっています。ワンチャックにより、工作機械のオペレーターの作業時間の短縮化や、作業工程数を減らすことによるミスの低減が可能となります。

ワンチャックを実現する手段として、マシニングセンターの多軸化、さまざまな切削方法の複合化が進んでいます。

基本情報

仕事内容

工作機械業界の仕事は、主に「開発」「生産」「営業」に分かれています。

製品を設計し、試作して商品化する仕事です。

開発する製品に必要な部品の加工プランを立案し、加工に必要な道具・工具の設計・手配を行う仕事です。

お客さまのもとを訪問し、お客さまのニーズや情報を収集して、開発する製品の機種や仕様を提案する仕事です。

業界の動向

海外営業拠点を拡充

工作機械業界各社は、外需の拡大のため、海外での拠点を増やしています。

牧野フライス製作所は、顧客が求める形状や精度を実証することができるテクニカルセンターをタイに増設しました。また、ポーランドで新たな営業所を開設したほか、同国内でテクニカルセンターの設置を検討しています。

シチズンマシナリーも台湾に営業拠点を開設しました。台湾拠点では、実証などの作業を実施して工作機械の販売拡大を図りたい考えです。

IoT(Internet of Things)の活用

IoTとは直訳すれば「モノのインターネット」となりますが、「すべてのモノがインターネットでつながること」を意味します。

ファナックは、米シスコシステムズなどとIoTと人工知能を組み合わせた「フィールドシステム」を開発する方針です。工作機械業界各社やIT業界各社と組み、工場の自動化といった生産効率改善につなげていくとのことです。

オークマは、新型のコンピュータ数値制御装置を投入し、工作機械自体のネット対応力を向上させるなど、生産現場がIoTを活用できるサービスを提供しています。

DMG森精機のサービス強化

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