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更新日:2024年11月10日
日本がまだまだ不景気のあおりを受けている2000年頃から、ドラッグストア業界は他の業界と異なって店舗数や売上を堅調に伸ばし続けています。その背景には日本の人口が減少していくにも関わらず、少子高齢化による高齢の人々が増え、それに伴う医薬品の需要が年々増しているからです。
ドラッグストア業界はマツモトキヨシやツルハドラッグなどの大手チェーンの台頭や、他業界からの参入によって、飛躍的に店舗と売り上げを増加させてきています。
医療に関わる事業であることから、利益追求を叩かれるケースもありますが、それによって雇用を創出している面もあるので、一概に悪いとは言えない状況になっています。
1位:マツモトキヨシホールディングス (売上高:4,953億円 シェア率:11.2%) 2位:サンドラッグ(売上高:4,478億円 シェア率:10.2%) 3位:ツルハホールディングス(売上高:3,884億円 シェア率:8.8%)
ドラッグストア業界のシェアは、どこかの会社がダントツでシェアと売上を獲得しているということはなく、各社が均等と言えるようなシェアを獲得しています。
3位のツルハホールディングスは、プライベートブランドに力を入れており、それを積極展開しています。
2位のサンドラッグは低い販管費、短い在庫回転数など、徹底した効率主義を現場に導入し、他社が真似できないほどの経営効率を実現しています。
1位のマツモトキヨシホールディングスはHBCと呼ばれるヘルス&ビューティーケアの商品に力を入れることで他のドラッグストアと差別化して、お客を呼び込む戦略を展開しています。
1位:マツモトキヨシホールディングス(778万円) 2位:ウエルシアホールディングス(761万円) 3位:スギホールディングス(713万円)
ドラッグストア業界の平均年収は、有数3のどの企業も700万円台になっています。売上高、シェア率1位のマツモトキヨシホールディングスが平均年収でも1位にランクインしていますが、2位以下を大きく離すようなことはなく、他の企業と同等の給料体系になっています。
他の業界と比較すると、そこそこの給料がもらえる業界と言えますし、一般的なサラリーマンの年収が400万円程度ということから考えると、300万円以上も高い給料がもらえる計算になるので、悪い業界ではないことが分かります。
少子高齢化が進む日本社会において、高齢者の割合が年々高まっていくことによって、ドラッグストア業界が果たすべき社会的役割に対する期待が高まっています。なぜかと言うと、安倍首相が提唱している日本再興戦略には、「国民の健康寿命の延伸」がテーマとして掲げられているからです。
これは年々膨張していく医療費の削減をすることが目的で、何か体の不調があったときは病院に通うのではなく、軽度なものであれば自身で手当てをしてみましょう、というものです。
この自身で手当をするというセルフメディケーションの推進が、国の施策として掲げられているため、それを補助する役割としてドラッグストアの存在が欠かせないのです。
健康増進や予防、不調が起きた時のセルフメディケーションの必要性が謳われることで、ドラッグストアには地域のヘルスケアステーションとして、セルフメディケーションの拠点として、密着していくことが求められています。
社会的な意義を求められているドラッグストア業界ですが、売上高・店舗数とも拡大傾向にあるものの、最近は売上高の拡大率に対する成長の鈍化傾向が見られます。
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