IT人材のためのキャリアライフスタイルマガジン

【業界研究】電力業界の現状・動向・課題について

更新日:2023年12月11日

業界・企業研究

電力業界を語る上で忘れていけないのが、東日本大震災です。東北地方を襲った未曾有の大地震は原子力発電所の安全神話を崩壊させ、国内にある全ての原子力発電所が停止する事態にまでなりました。その結果、電力業界内で進んだのが火力発電へのシフトです。

売上高は2兆8,421億円。愛知県名古屋市に本社を起き、中部地方に電力を供給している会社として知られています。磐石な経営基盤を構築しており、安定的な業績を残し続けている会社で、毎年、就職先として多くの学生からを集めている企業です。

最近はプロモーションにも注力しており、企業として新しい一面を見せようとしています。これらのチャレンジ精神も、社会から支持を獲得している理由のひとつです。

現状3:平均年収上位3位

平均年収は788万円。中国地方の法人・個人に電力を供給しており、電力業界内でも安定した業績を残し続けている企業として知られています。就職先としてのも非常に高くて、毎年、多くの学生が中国電力の選考に参加しています。

電力業界内で平均年収が一番高いことに加えて、待遇・福利厚生も充実しており、長く働き続けることが可能。

平均年収は779万円。電力業界内でも有数の規模を誇る中部電力は、待遇・福利厚生などが充実している企業としても知られています。休日の数、手当の種類などは電力業界内でも指折りの充実度で、従業員の平均勤続年数も長く、新卒で入社してそのまま定年退職を迎える人も少なくありません。

平均年収も電力業界内の平均を上回っており、長く働ける会社として電力業界のみならず世の中でも知られています。

平均年収は773万円。電力業界の中では中堅に位置する会社です。「民間企業」の色が濃い体質が、新しいことへのチャレンジ精神を醸成。数々の新規事業を展開して、企業の柱を着実に増やしています。

それらを通じて出た利益は社員に還元。電力業界の中に限らず、社会一般の平均年収よりも高い数字になっています。これからも業績が伸びれば、平均年収はさらに高いものになるでしょう。待遇・福利厚生も充実している会社なので、腰を据えて働くことが可能です。

業界の動向

現在、電力の供給状態が万全であるかというと、答えは「いいえ」。原子力発電所の操業停止は今もなお続いており、それをカバーする火力発電所に大きな負担がかかっているのが事実です。電力の供給力不足、供給安定性の低下、経済性の悪化、環境性の悪化というのは、電力業界として解決しなければならないテーマです。

しかし、原子力発電所をいつ操業できるかの目処も立っていません。これまで「安全性の確保を大前提にエネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源」として位置づけられていた原子力発電所の操業停止がもたらす影響は、今までだけでなく、これからも大きくなると考えられます。

原子力に代わる発電の仕組みを開発するのか。また、水力や風力、太陽光発電などの力を伸ばすのか。電力業界各社は、いつも判断に迫られています。

動向1:市場動向

原子力発電所の問題については、2012年に導入された再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)をはじめとした再生可能エネルギー政策の修正、環境への適合も考慮に入れた石炭利用計画の策定なども急務になると思われます。

また、安全が確認された原子力発電所については再稼働をするなど、様々な動きが出てくるでしょう。その際には、社会・地域との調整が必要不可欠になるので、これらの動きが現実化するまでにはもう少し時間がかかりそうです。

そんな中、電力業界で大きなテーマになっているのが、電力の自由化です。異業種との複合的なサービスも誕生する可能性があり、業界内においても新しい可能性が次々に誕生するかもしれません。

また、既存のメニューについても一層細かく設定したり、需要側が需給を調整するネガワット取引をするなど新たな観点のサービスを展開することも可能になりました。より顧客目線のサービスを創造したら、現在の電力業界におけるヒエラルキーに関係なく、大幅なジャンプを実現できる可能性もあります。

動向2:業界の課題

次のページ: 業界研究本

アクセスランキング