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更新日:2024年07月04日
コンビニエンスストア(以下「コンビニ」)は、もともとアメリカで生まれた小売業態で、営業時間の制約なしに手軽にちょっとした日用品を購入したいという消費者ニーズに応えるかたちで展開されていたものです。あくまでスーパーマーケットの補完がその目的でした。
市場規模は微増傾向にあるコンビニ業界ですが、それ以上に好調なのが食品スーパーマーケットです。
セブン-イレブン・ジャパンは、好調な食品スーパーマーケットに対抗して全国を20地区に分け、従来とは違う方式で地域にあった店舗づくりを実験的に行なっています。また、ファミリーマートは、2014年から「きちんとキッチン」の名称で、関東の店舗を中心にランチ限定で出来立ての弁当を販売しています。
マイナンバーカードを利用して、市区町村が発行する住民票の写しや印鑑登録証明といった各種証明書をコンビニのマルチコピー機から取得できるようになっています。
これは、現住所と本籍地が異なる場合でも取得可能で、年末年始を除く毎日6:30〜23:00の時間帯に対応しています。
経済産業省「商業動態統計」によると、2015年の新店を含む全店売上高は10兆9,957億円となり前年比5.5%の増加となりました。セブン-イレブンが、空白地区であった高知県、青森県、鳥取県に進出するなど、大手の積極展開が市場の拡大につながったと考えられています。
また、日本フランチャイズチェーン協会によると、既存店売上高伸び率も同0.9%の増加となりました。これは、コーヒーのカウンター販売や弁当・惣菜等の中食が好調に推移したことが大きな要因となっています。
2016年4月時点の全国店舗数は前年同月比2.9%増の5万4,931店となりましたが、業界内では5万店を1つの飽和点とする考え方が主流となっています。
今後出店をする場合、人口の多い都心部ならある程度の収益確保も期待できますが、新規店舗が既存店の売上や客を奪っているというデータもあり、これ以上の出店は難しい状態であるといわざるを得ません。
また、24時間営業の食品スーパーマーケットも増えており、スーパーマーケットの補完を目的とするコンビニの独自性維持が困難な状況となっています。ドラッグストアと融合した複合的スーパーマーケットも登場しており、コンビニはそのビジネスモデルのあり方を問われる段階にきているのです。
人口の減少にともないコンビニ業界でも人材不足が問題になっています。
とくに、近年において難しくなっているのが加盟店の新規オーナーの確保です。また、経営の厳しさや高齢化を理由に加盟店を離脱するオーナーも増えており、経験者、未経験者問わず加盟店オーナーの確保が業界の課題の1つになっています。
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