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「有難い」の意味と使い方・敬語と言い換え表現・対義語

敬語

有難い、さらりと言ってしまう言葉ですが、ビジネスの場では失礼な言葉だと言われています。しかし本当にそうでしょうか。有難いとは、感謝を示す言葉です。失礼には当たりません。しかし、どんな言葉も誤用すると相手に不快感を与えます。使い方に間違いがないか確認しましょう。

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「有難い」の意味と使い方は?

「有難い」の意味と使い方は?

有難いは、本来「滅多にないこと」「珍しく貴重」」という意味です。枕草子での「ありがたきもの」は、「この世にあるのが難しい」という意味で使われています。そのため、有難いは「滅多にない、稀なこと」を意味していた言葉だということがわかります。 時が流れて、この言葉は、宗教的に意味を持ち、仏の慈悲などを受けている=貴重で得がたいものを得ているという、仏への感謝を示す言葉となり、転じて感謝を表す言葉として広く浸透しました。 このことから有難いは「人の好意などに対し、滅多にないことだ、と感謝する」という意味、雨が上がったなど「自分に都合よく物事が進んだことを喜ぶ・嬉しく思う」という意味、そして「勿体無いと感じること、またとない尊いこと」という意味で使われるようになりました。

使い方は?

有難いの使い方は、大きく分けて三つに分けられます ・人の好意に対して感謝する「感謝の気持ち」を表す ・都合よく物事が進み、嬉しく思う「嬉しい気持ち」を表す ・もったいないと思う「恐れ入る気持ち」を表す 有難いは相手に失礼に当たる言葉でも、ビジネスの場面で不適切な言葉でもありません。しかし、使う場面を誤ったり、言葉を惜しむことで、相手に不快感を与えかねない言葉でもあります。 使い方は、感謝を込めて「ありがたく頂戴します」、嬉しく思う気持ちを込めて「〜していただけるとありがたく存じます」、恐れ多いという意味で「ありがたいご厚意に感謝いたします」と使います。 有難いは、主に口語で使用する場合が多いです。文書やメールでは、ほかにふさわしい表現があります。

クッションとしての「有難い」

また有難いは、依頼の際や依頼を断るときに、クッションの役目もします。「〜していただけると非常に有難いのですが」と依頼に使ったり、「とても有難いお誘いですが、都合がつかず、辞退します」などとやんわりと断る際に使ったりできます。 しかし、有難いをそのまま「有難いです」というように使うと、あまりにもくだけた表現になってしまうので、注意が必要です。あまりにくだけすぎると、相手に敬意が伝わらなく、反感や怒りを買うことがあります。使う際には、「ありがとうございます」「有難い申し出です。感謝します」と言葉を出し惜しみせずに、感謝の意を伝えましょう。

「有難い」の漢字の意味は?

「有難い」の漢字の意味は?

有難いは、漢字で「有る」「難しい」と表記します。つまり、あることが難しいものという意味で、滅多にないもの、貴重で珍しいものという意味で使われていました。それが宗教的な意味で、「貴重な仏の慈悲という、得がたいものを受けている」という感謝の言葉になりました。 元々は、お釈迦様が弟子に話した、例え話からきています。お釈迦様曰く「人間に生まれたのは、とても有ることが難しいこと、困難なことなのだよ」=人間に生まれたことは有難いことなのだよ、と説いたという逸話から生まれたとされています。 生きているということは、当然のことのようですが、たくさんの偶然が繋がって自分という存在が有ること、有難いことだということから、「有る」「難しい」で有難いとしました。

「有難い」とは敬語ですか?

有難いは敬語ではありません。有難いは、形容詞という品詞で、形容詞は「添え言葉」という意味です。例えば「赤い」「長い」というように、名詞を装飾する働きを持つ言葉、名詞や事物の性質や状態を表す言葉です。 そのため、有難いを使う際には、その後ろに言葉をつなげて敬語表現にします。「有難いお気持ちに感謝します」「有難いお誘い、ありがとうございます」とすると、丁寧な印象になります。

「有難い」は丁寧語ですか?

「有難い」は丁寧語ですか?

丁寧語ではありません。その前後に続く言葉で、丁寧な言葉にします。「有難いです」は一見丁寧なように見えますが、非常にフランクな印象を受けます。「有難い」という気持ちを表すのであれば、言葉をケチらずに、きちんと「ありがとうございます」「有難い〜です。感謝します」と感謝を述べましょう。 有難いは、少しくだけた表現であることを忘れてはいけません。相手との距離感によっては、怒りを買うこともあります。

「有難い」の類語はどんなものがあるの?

ありがとうという、感謝を誠意を持って伝える言葉は多くあります。今では使うことは少ないですが、古い言葉には「かたじけない」があります。お侍さんが使いそうな言葉なので、現在ではあまり使いません。 そのほかには、「恐れ多い」や「幸いです」などが同じ使い方ができます。また「非常に有難いこと、また嬉しいという気持ち」を表す「幸甚」とという言葉がありますが、少し堅苦しい表現です。これは口語で使用せずに、文章に使用します。 しかし「幸甚」はあまり乱用しすぎると、意味が軽くなり、「とりあえず形式だけ」という感が否めません。この言葉は、ここぞというときに使うと意味が重くなり、重宝します。

恐縮

相手が自分のために割いてくれた時間や労力、また厚意に対し、申し訳なさを含んだ感謝の気持ちを表します。特に目上の方や上司に使われます。 この言葉は、自分を下げて、「身に余るご好意を感謝します」という意味で使われます。相手に対して迷惑をかけたり、厚意を受けた際に「謝罪」と「感謝」を伝えるための言葉ですが、クッションとして使用し、感謝や申し訳なさを強める働きもします。 同じ意味で「恐れ多い」や「恐れ入りますが」があります。目上の人とのコミュニケーションで役に立つ言葉です。 ・非常に有難いお言葉、感謝いたします。 ・恐れ多いお言葉を誠にありがとうございます。 ・身に余るお言葉、恐縮です。

幸いです

「〜していただけると非常に有難いです」という使い方と同じよに使えるのが、「幸い」です。幸いは、その人にとって、望ましいこと、有難いことを示す謙譲語です。「〜していただけると幸いです」とへりくだって、相手の行動を促します。強い意味はないので、相手に柔らかい印象を与え、「〜してくれたら嬉しい」という意味をさらに強めます。 また依頼の意味の他にも「気に入ってくれたら幸いです」というように、自分の好意を相手に伝えるのにも役立ちます。もっと丁寧にしたいのであれば「幸いに存じます」、硬い表現にしたいのであれば同じ意味の「幸甚」を使います。

「有難い」の対義語は?

有難いとは、「あり」「がたい」で、滅多にないこと、貴重なことをいいます。そのため対義語は「当然」「当たり前」が挙げられます。 当然とは道理に適っていること、そうなることが当たり前であることを意味しています。 感謝の意味で使われている有難いの反対語が、当たり前というのは、腑に落ちない気がしますが、感謝の念を忘れてしまうと、それが当然のことになってしまうことから、やはり、対義語としてふさわしい言葉です。自分のためや周りのために誰かが行なっていることを「当然」のこととせず、「有難い」ときちんと「感謝」しましょう。

「有難い」の言い換え表現は?

「有難い」の言い換え表現は?

有難いとは感謝や嬉しい気持ちを示す言葉です。しかし「有難い」は、時にフランクな印象を与え兼ねません。そのため、いくつか言い換えを知っておくと役にたちます。 有難いの言い換えには、「感謝いたします」や深く感謝する「深謝」や「お礼申し上げます」が挙げられます。もっとライトにしたいのであれば、有難いとは使わずに「お心づかいありがとうございます」「お気遣いありがとうございます」と感謝の念を伝えます。 依頼の際には、「〜していただけると有難いです」を助かります、や幸いですというように言い換えたり、恐れ多いと感じるならば、「恐れ多いお言葉を感謝いたします」「恐縮です」とその場面に合わせて、使い分けることができます。

「有難い」のメールでの使い方は?

「有難い」のメールでの使い方は?

有難いは、主に口語で使います。メールや文書では、もっとふさわしい言葉がありますので、そちらを使うことをお勧めします。有難いは、感謝の気持ちや嬉しい気持ちを表すのに適していますが、ややフランクな感は否めません。メールや文書で使用する際には、「有難い」を他の語で言い換えをします。 ・〜の件、◯日までに連絡をいただけると有難いです。 ・〜の件、◯日までにご連絡をいただけると幸いに存じます。 ・〜の件、◯日までにご連絡くださいますようお願い申し上げます。 ・〜をいただき、有難く存じます。 ・〜をいただき、感謝申し上げます。 ・〜をいただき、御礼申し上げます。 ・有難いご厚意、感謝申し上げます。 ・恐れ多いご厚意に、恐縮しております。 ・身に余るご厚意をいただき、至極光栄に存じます。

有難いは状況や相手を選んで使いましょう

感謝の気持ちを表す有難いは、さらりと感謝を表すのにとても役立ちます。しかしそれだけでは敬語としては、丁寧さがたりません。相手によっては不快に感じます。そのため、使う場合には、言葉を出し惜しみせずにきちんと感謝の心を表すことが大切です。 また、有難いはメールや文書にはふさわしくない言葉です。ほかにも言い換えのできるふさわしい言葉が多くあります。有難いとそのまま書くのではなく、ほかにふさわしい表現がないか、一考することが大切です。

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