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「戦略」と「戦術」の意味とは?違いの具体例もあわせて紹介

更新日:2024年01月15日

言葉の意味・例文

「戦略」と「戦術」の2つの言葉の使い方について、悩む方は多いのではないでしょうか。この記事では「戦略」と「戦術」の意味や違い、使い方などについて詳しく解説しています。この記事を読めばあなたも「戦略」と「戦術」の違いを理解し、使い方をマスターできるでしょう。

「戦略」や「戦術」はもともと戦でよく用いられる言葉でしたが、現代社会においても他社や他人との競争が当たり前となっており、現在ではビジネスシーンでも頻繁に用いられる用語となってきています。 しかし、この2つの言葉の違いや使い方について分かっている人は意外に少ないのではないでしょうか。あなたは「戦略」と「戦術」を使いこなすことができますか? この記事では「戦略」と「戦術」の意味や使い方、違いなどについて詳しく解説していきます。これを読めばあなたも「戦略」と「戦術」の違いについて理解でき、2つの言葉を使いこなすことができるようになるでしょう。 ぜひこの記事を読んで「戦略」と「戦術」の言葉の使い方をマスターし、あなたのビジネスライフに役立ててください。

戦略の意味

戦略の意味

戦略も戦術も、もともとは戦争用語であり、「戦略」は一般的には「戦で勝つための大局的な方法や策略」のことをいいます。これを現代風にすると、「目標を達成するためのシナリオやプラン」となります。 戦略は簡単にいえば「方向性」で、長期的、大局的に考えるものであり、日常での目標とは一線を画します。戦略を立てるには現状を把握して、修正できる問題点を洗い出す必要があります。それをしないと基本方針を決めることができないからです。 例えば近年話題になっている作業服専門店の「ワークマン」は、「機能性の高いおしゃれな作業服」という戦略を立てて実践することで大人気となりました。これは同じ作業服でも、ターゲットに若年層をとり入れる戦略で成功したといえます。 このように企業運営では、机上の空論にならないためにも、立てた基本方針をどうやって実行するかまで考えることが重要です。

戦術の意味

戦術は一般的に、「作戦や戦闘の目標を効果的に達成するための方法」のことです。簡単にいうと、戦略を達成するための手段のことです。現代では「タスク」や「アクションプラン」といわれることもあります。 方向性や計画といった大まかな目標を示す戦略に対し、戦術は達成のための具体的な方法、手段をあらわします。現代では企業の進むべき方向や指針を示すのが「戦略」で、その達成のために行なう方法や手段が「戦術」です。 例えば野球で「打撃力のあるチーム」という戦略を立てても、その戦略に見合う選手を獲得してきたり、得点をとるための戦術をつくったりしなければ、目標のチームをつくり上げることはできません。せっかく素晴らしい戦略を立てても、それを実行する戦術が必要不可欠なのです。 戦術がより具体的につくられることで、目標とする企業経営に大きく近づくことができます。

「戦略」と「戦術」の違いの具体例

「戦略」と「戦術」の意味と違いについて理解できたかと思います。 ここからは「戦略」と「戦術」の違いについて、具体例をあげながら解説していきます。 実際に現代で2つの言葉がどういった場面で使われるのかを一緒にみていきますので、ぜひ参考にしてください。

経営戦略と経営戦術の違い

経営戦略を策定する際には、企業の最終的な目標を達成するために中長期的なプランをつくっていきます。具体的に決めるものは、企業の経営ビジョンや事業の取捨選択、各部署の役割や経営資源の振り分けなどです。 大企業では役員会で経営陣が集まって経営についての大筋を決めますが、中小企業では戦略の組み立てや決定は社長が全権を握っている場合も多いです。 一方、経営戦術を策定する際にはすでに作成した経営戦略をもとに、より具体的な施策を考えていきます。例えば経営ビジョンをもとに事業コンセプトを策定したり、部署内の職員の役割分担を決めたりします。 大企業では各課長などの管理職で戦術を立てることもありますが、中小企業では社長が決めた戦略をもとに、一般社員も一緒に話し合って決めることも多いようです。

マーケティング戦略とマーケティング戦術の違い

マーケティング戦略は、会社全体の進むプロセスを示すために具体的に設定する目標のことです。実際に策定するときには「○%の売上アップ」や「○件の受注実績をつくる」などの具体的な数値目標を設定して、社内のあらゆる部署で目標を共有することが多いです。 一方、マーケティング戦術は先述した具体的な目標を達成するための方法や手段のことです。例えば「集客のためにSNSで広告を掲載する」ことや「メディア露出を増やすことで商品紹介をする」ことなどが具体例としてあげられます。その他ではプロジェクトチームの編成や、システムの見直しなども含まれます。 多くの戦術をピックアップすることで、その中から自社の戦略に沿ったものを選ぶことができます。また、事例研究などをすることで他社と比較し、自社にとって最適な戦術はなにかを選ぶことが可能となります。

「戦略」と「戦術」を立てるときのポイント

ここまで「戦略」と「戦術」の意味と違いについて解説してきました。 ここからは、実際に「戦略」と「戦術」を立てるときに気をつけるポイントについて紹介していきます。 これらのポイントに注意すれば、作成する戦略や戦術が良いものになることでしょう。

  • 目標・目的を明確にして常に意識して行動する
  • 戦略から戦術への順を間違えない
  • 現状を正確に把握する
  • 集団知を結集して施策に反映する

目標・目的を明確にして常に意識して行動する

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初回公開日:2018年02月17日

記載されている内容は2018年02月17日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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