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更新日:2024年07月13日
日常生活のちょっとした場面やビジネスシーンにおいて、「めど」という言葉を使うことは意外にあります。しかし文章にした際に、「目処」と「目途」は何がどのように違うのでしょうか。そこで今回はこの「目処」と「目途」の2つの言葉について詳しくご紹介してまいりましょう。
【例文】 ・資金調達の目処がようやく整った ・途方もない金額の借金で返済の目処が立たない ・このプログラムは9月を目処に細部を詰めていってもらいたい ・膨大な量のデータ処理があって終わりが見えなかったがやっと目処が立ってきた 皆さんがお分かりのとおり、「目処」をすべて「見通し」と置き換えることができます。 ・資金調達の目処がようやく整った →資金調達の見通しがようやく整った ・途方もない金額の借金で返済の目処が立たない →途方もない金額の借金で返済の見通しが立たない ・このプログラムは9月を目処に細部を詰めていってもらいたい →このプログラムは9月を見通しに細部を詰めていってもらいたい ・膨大な量のデータ処理があって終わりが見えなかったがやっと目処が立ってきた →膨大な量のデータ処理があって終わりが見えなかったがやっと見通しが立ってきた
【例文】 ・この計画の完成目処は9月だ ・この仕事の目処は皆同じところだ ・漂流しないようにするためには、あの島を目処に進むべきだ 今度は「目途」を「目標」と置き換えても通じる使い方だということが分かります。 ・この計画の完成目処は9月だ →この計画の完成目標は9月だ ・この仕事の目処は皆同じところだ →この仕事の目標は皆同じところだ ・漂流しないようにするためには、あの島を目処に進むべきだ →漂流しないようにするためには、あの島を目標に進むべきだ
調べてみると「目処」の「処」という漢字は常用漢字表にはない漢字で、音訓読みのため公文書などでは使えない漢字だということが判明しました。つまりは「目処」という言葉は、通常の字音、字訓で読む場合には使っても良い表記ですが、公文書などでは使えない言葉だということです。 では公文書ではどのように記載するかというと、皆さんがお察しのとおり「目途」の方を使用します。ビジネス文書の中ではそこまで拘りや明確なルールはありませんので、「目処」でも「目途」でも問題ありません。 些細な違いのように感じますが、知っておいて損はありませんので併せて覚えておきましょう。
それでは「目処」という言葉の類語、類擬語とはどのような言葉になるでしょうか。併せて調べてみましたのでご紹介いたします。 ◎計画達成を目的として、達成するために行動を終わらせるさまという意味で類語 目標、目安、目当て、目的地、目的 ◎将来の成功の可能性という意味で類語 展望、見込み、可能性、見通し ◎成し遂げるための目標という意味で類語 目当て、狙い、目標、意図、目的、ターゲット
では「目処」を見通しや目指すところとした場合、「目処」が意味する達成期限というのはあるのでしょうか。たとえばビジネスシーンにおいて、何か仕事を上司から任された際に「今週中を目処にまとめておいてくれ」と言われた場合、いつまでと皆さんは解釈されますでしょうか。 一般的には「今週中を目処に」と言われた場合、それは今週中にその仕事をまとめる見通しでいる、今週中(今週以内)にまとめ終わることを目指してほしいという意になりますので、目安に近い意味合いとなり、決して今週中に仕事がまとめ終わらなくても期限を守れていないことにはなりません。ただしビジネスの上では期限前に終わらせるように行動するのが前提ですので、あくまで意味としてはということです。 一方、「目処が付いた」などと表現される場合には、明確な目的や見通しができているということですので、この場合はその期限が達成期限となります。
では「目途」の場合はいかがでしょうか。「目途」は「目標」という意味ですので、「今週中を目処にまとめておいてくれ」と言われた場合、今週中(今週以内)にはまとめ終わらなければいけない、まとめ終わることを目標として仕事をする、というゴールが明確になります。 このように、「目処」と「目途」は同じ読みでほぼ同じように使われる言葉ではありますが、そのニュアンスは多少なりとも異なる点があります。
いかがでしょうか。「めど」という一つの言葉から「目処」と「目途」が派生し、今では日常生活のちょっとした場面やビジネスシーンにおいても使われている「目処」と「目途」が、実は日本語本来の意味を紐解いてみると意外なことが分かりました。 パソコンは電子辞書ではすぐに漢字変換できてしまう言葉も、しっかりと意味を調べてみると新たな発見があるということです。改めて意味を理解してみると、これからは「目処」と「目途」をその時によって使い分けすることができます。意図によって正しく日本語を使い分けられる大人になりましょう。皆さんのお役に立てればなによりです。
記載されている内容は2018年02月06日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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