IT人材のためのキャリアライフスタイルマガジン

「網羅」の意味と使い方・例文5コ・「把握」との意味の違い

更新日:2024年02月29日

言葉の意味・例文

「~を網羅する」「網羅的に~する」などと使われる「網羅」は、ビジネスシーンではよく耳にする言葉ですが、きちんと意味を理解している人は少ないのではないでしょうか。この記事では、網羅の意味や使い方、類語や対義語について紹介しています。ぜひ、参考にして下さい。

「網羅的」とは、網羅を形容動詞化したもので「広範囲にわたる」ことを表します。「全てを取り集めるに至る程の」とすれば本来の意味から繋がります。 したがって、噛み砕いて言い直すと、「広範囲にわたる解析を行う」となります。この場合には目的語を要さず、名詞や動詞にかかる性質を持ちます。 「解析」が「網羅」によって修飾される言葉であり、「広範囲にわたる」という部分が「網羅的」の意味に同じです。

「把握」との意味の違い

「網羅」と間違われやすい言葉に、「把握」があります。 「把握」とは、「ある物事に関して、しっかりと理解すること」を意味します。それに対して「網羅」とは、上に記したとおり「ある分野に関して、全てのものを集め取り入れること」を意味します。 「把握」に「全てを集める」という意味合いはなく、「網羅」に「しっかりと理解する」という意味はありません。ある分野における理解の深さ、広さとして区別すると良いでしょう。

言葉の使い方に関連して、一冊の本をご紹介しましょう。敬語や慣用句、手紙やスピーチの文例など定番の内容の他、美文字や「声に出して読みたい日本語」なども盛り込まれており、楽しみながら読めると評価の高い一冊です。 「バイト敬語」や「カタカナ語」、「ブログ文」など、日常に寄り添った例文が多いのも魅力的です。

「網羅する」の類語/言い換え表現

「網羅する」が、「あるひとつの分野に関して、全てのものを集め取り入れること」を意味する言葉であることは上記のとおりです。また、「網羅的」というように「広範囲にわたる」という意味が含まれていることも押さえましょう。 よく耳にするようで、意味が少し分かりにくい言葉でもあります。他にイメージしやすい言葉で言い換えることはできるのでしょうか。

「包含する」

「包含する」とは、ある物事がその中に別のものを部分として含んでいることを意味します。「あるひとつの分野に関する要素を集め含んでいる」とすれば、「網羅」に似た意味であることが分かります。 ただし、「全て」という意味合いが無く、単体としては「網羅」に足りません。「全て」という意味を付け足すのであれば、そのまま言葉として付属させましょう。

「含む」

「含む」とは、ある物事が成分・内容として別のものを包み持つことを意味します。これも「あるひとつの分野に関するものを成分・内容として包み持つ」とすれば、「網羅」との関連性を見ることができます。 「包含する」と同様に、要素として中に含んでいるとするのみで、「ある分野における全て」という意味はありません。

「カバーする」

「カバーする」とは、より幅広い範囲の一部として何かを中に含んでいることを意味します。「あるひとつの分野に関する何かを中に含んでいる」という部分が「網羅」と重なります。 明確に「すべて」とはいかずとも、「すべてに近い」内容を含んでいるニュアンスです。「あるひとつの分野を覆う程の」と捉えると良いでしょう。

「わたる」

「わたる」とは、ある範囲にまで及ぶことを意味します。「ある物事の要素が、あるひとつの分野にまで及んでいる」とすれば、「含む」という意味で「網羅」に重なります。 これもまた、「全て」の意味を持ちません。「あるひとつの分野に関して、その一部を集め取り入れている」と捉えましょう。

「網羅」の意味を理解して、正しく使おう

この記事では、「網羅」の意味と使い方をご紹介しました。意味を一度理解してしまえば、何も難しいことはありません。 「網羅」の意味は「あるひとつの分野に関して、全てのものを集め取り入れていること」、また形容動詞としては、それに至るまで「広範囲」であることです。 類語には「全て」という意味を補い、似たような言葉との使い間違いに気を付けましょう。

次のページ:難しい言葉の由来を知ろう
初回公開日:2018年01月26日

記載されている内容は2018年01月26日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

関連タグ

アクセスランキング