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「網羅」の意味と使い方・例文5コ・「把握」との意味の違い

更新日:2024年08月15日

言葉の意味・例文

「~を網羅する」「網羅的に~する」などと使われる「網羅」は、ビジネスシーンではよく耳にする言葉ですが、きちんと意味を理解している人は少ないのではないでしょうか。この記事では、網羅の意味や使い方、類語や対義語について紹介しています。ぜひ、参考にして下さい。

網羅の意味

「網羅」とは、「ある物事・分野に関する全てのものを残さず集め取り入れること」を意味する言葉です。理解の深さに関わらず、その範囲において隅から隅まで理解している場合に用いられます。 言葉の響きから意味を連想しづらく、難しいと捉われやすい言葉ですが、実はそうでもありません。由来から意味を正しく理解し、使い間違いのないようにしましょう。

「網羅」の漢字の成り立ち・由来

「網羅」という言葉は、魚をとる「網(あみ)」と、鳥をとる「羅(あみ)」という字から成ります。そのことから、「網ですべてを残さず集めること」と連想することができます。 「網」は魚をとり、「羅」は鳥をとるものであることから、ある分野において「集め揃える」とすれば、より「網羅」の意味に近いイメージになります。

「網羅」の使い方

「網羅」は目的語を必要とし、「○○を網羅する」のように使います。また、形容動詞化して「網羅的」と使うこともできます。 「把握」や「含む」などと混同しやすく、注意が必要です。曖昧になりがちですが、それぞれ意味の違う言葉ですので、きちんと区別して正しく使い分けましょう。

「網羅」の例文

基本的な意味は上記のとおりで、「あるひとつの分野に関して、全てのものを集め取り入れること」です。しかしこの説明だけでは少し分かりづらいと感じる方も多いでしょう。 具体的にどのような場面でどのように使われるのか、以下の例文を参考に見てみましょう。

例文1「全国の新幹線を網羅した路線図」

この例文では、「全国の新幹線」が「網羅」の目的語です。それが名詞の「路線図」に掛かり、ひとつの物を説明しています。 噛み砕いて言い直すと、「全国の新幹線(の路線情報)について、すべてを集め取り入れた路線図」という説明になります。 「全国の新幹線」が「あるひとつの分野」に当てはまり、「全ての情報を集め取り入れた」という部分が「網羅」の表す意味となります。

例文2「就活にまつわる情報を完全網羅」

この例文では、「就活にまつわる情報」が「網羅」の目的語です。「網羅」の意味する「全てを集める」という部分を「完全」が強調しています。 噛み砕いて言い直すと、「就活にまつわる情報に関して、あらゆるものを残さず全て取り入れている」となります。 「就活にまつわる情報」が「あるひとつの分野に」当てはまり、「あらゆるものを残さず取り入れている」という部分が網羅の表す意味に同じです。

例文3「各界の代表を網羅する」

この例文では、「各界の代表」が「網羅」の目的語です。 噛み砕いて言い直すと、「各界の代表に関して、全てを取り集める」となります。少々分かりづらい文ですが、「ある分野に関する全てを集める」という意味から、「各界の代表」そのものを集めることは指していないので注意してください。 「各界の代表」が「あるひとつの分野」に当てはまり、「全てを取り集める」という部分が「網羅」の意味に同じです。

例文4「業務を網羅する」

この例文では、「業務」が「網羅」の目的語です。 噛み砕いて言い直すと、「業務について、すべてを取り集める」となります。この場合においては「取り入れる」というよりも「取り上げる」の意味合いが強いです。大部分のうちのある一部分について全てを集める、すなわちピックアップするという意味で使われています。 「業務」が「あるひとつの分野」に当てはまり、「全てを取り集める」という部分が「網羅」の意味に同じです。

網羅的な解析を行う

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初回公開日:2018年01月26日

記載されている内容は2018年01月26日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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