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「了解です」の敬語表現と使い方・「了解です」は目上の人には失礼

敬語

よく耳にする「了解です」という言葉。あまり意識せずに使いがちですが、実は、相手によっては失礼な表現になることをご存知でしょうか。この記事では、「了解です」という言葉を誰に対してどのように使うべきなのか解説します。敬語表現に自信のない方、要チェックです。

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「了解です」の三つの敬語表現

「了解です」の三つの敬語表現

普段、口頭やメールで「了解です」と何の気なしに使っている方は多いのではないでしょうか。でも、実はこの言い方、相手によっては失礼とされる表現なのをご存知でしたか。 「分かりました」「確認しました」という旨を伝える「了解です」という言葉は、いったいどのように使うのが適切なのでしょう。正しい使い分けを学んで、周囲から信頼を寄せられるビジネスマンを目指しましょう。

分かりました

分かりました

「了解です」を最もライトな敬語表現にしたいときは、シンプルに「分かりました」とするのがよいでしょう。 「分かりました」は「~です」「~ます」を語尾につける丁寧語です。丁寧語は、その場の聞き手や読み手に対する敬意をあらわします。ひねりのない簡単な敬語ですが、一般的には「了解です」よりも「分かりました」とする方が、特に上の世代の方々には好印象を持たれます。 比較的簡単な指示を受けたときや、あまり堅苦しくない雰囲気にしたいときなどは、明るい笑顔で歯切れよく「分かりました」と受け答えすれば、自然と丁寧さが伝わるでしょう。 ただし、目上の人に対して「わかりましたか(わかりますか)」と直接的に尋ねるのは失礼にあたります。上司や顧客が話の流れを理解しているか確認したいときには、「お分かりになっていただけましたか」「ご理解いただけましたでしょうか」など、うまく謙譲語を織り交ぜて質問しましょう。

承知しました

承知しました

「承知」という言葉には、単に分かるということ以外にも、目上の人からの命令などを拝承するという意味があります。そのため、「承知しました」と言うだけで相手を自分よりも高い位置に置くことになります。 「承る」は「聞く」という言葉の謙譲語ですが、「承知する」は実は謙譲語ではありません。そこで、「承知しました」をさらに丁寧にしたい際には、「~いたす」という謙譲語と組み合わせて、「承知いたしました」とすることもできます。「了解です」という言い方と比べると、耳あたりも柔らかく上品な印象を与える敬語表現ですから、ぜひとも覚えておきたいところです。 また、「ご承知おきください」という表現を見聞きする場面もありますが、これは相手に対して「前もって理解しておいてください」という旨を示す言葉です。敬語表現として間違っているわけではありませんが、不躾な印象を持たれたくなければ、極力避けた方がよいでしょう。

かしこまりました

「かしこまりました」は、目上の人の言葉を謹んで受ける意の謙譲表現です。相手を高める敬語のため、「了解です」よりもはるかに丁寧な言い回しだといえます。 ホテルやレストランなどでよく用いられますが、商談などでも自然に口から出れば一流ビジネスマンの風格が漂います。対面でいきなり使うことに抵抗がある場合は、まずはこれまで「了解です」で済ませていたメールの言い回しを「かしこまりました」に変えてみることから始めてみてはいかがでしょうか。 言い慣れないうちは口にするのが気恥ずかしいほど丁寧な表現ですが、「会議日程を明後日に変更ですね、かしこまりました」「かしこまりました、資料を二部ずつお渡しします」など、相手が言ったことを復唱する際にセットにすると、比較的抵抗感なく発することができるはずです。

目上の人に「了解です」を使ってもいいの?

目上の人に「了解です」を使ってもいいの?

上司や顧客に何気なく「了解です」と言ってしまう方もいるのでしょうが、実は、目上の人に対して使うにはふさわしくない、失礼な表現です。 それでは、「了解です」という言い回しは、いったいどのような場面で使うべき言葉なのでしょうか。

上の立場から相手の申し出を認める場合は「了解」が使える

上の立場から相手の申し出を認める場合は「了解」が使える

「了解です」という言葉自体は、丁寧語のため敬語表現として間違っているわけではありません。ところが、目上の人に対しては、一般的には避けた方がよい言い方とされています。 その理由は、「了解」という言葉には、よくわかることの他に、相手の言うことを理解して承認する意味が含まれているからです。理解して承認する、つまり許可を与えるということは、上の立場の者が行うことであって、下の者がすることではありません。 そのため、たとえ文法的には「了解です」という表現が正しいとしても、相手に敬意を示すという意味では「了解」という言葉自体が不適切となります。「了解/了解です」という言い方は、上から下に対して理解を示したり許可を出す際に使うのが適切といえるでしょう。

NGその1:了解しました

「了解です」に比べると「了解しました」の方が字面は若干丁寧ですが、目上の方に使ってよいのかというと、やはりそうではありません。「了解」という言葉が相手に承認を与えるものである以上、語尾がどう変化しようとも、上の立場にある人が目下に対して使う言い方であることに変わりはないからです。 業務中の慌ただしいときに「会議室押さえておいてくれる?」「取引先との打ち合わせに同行してほしいから、その日空けておいてくれる?」などの指示を受けると、つい反射的に「了解しました」と言ってしまいがちですが、そこはぐっと飲み込んで「承知しました」「かしこまりました」などと応答するよう意識しましょう。

NGその2:了解いたしました

先ほど、「了解」に続く語尾がどう変化しても目上の人に対して使ってよい表現にはならないと説明しましたが、それは「了解」と謙譲語の「~いたす」を組み合わせた場合も同様です。 敬語表現としては間違いではありませんが、同じ謙譲語で相手の指示を受けるならば、やはり「かしこまりました」が適切です。物腰柔らかな丁寧さが誠実な印象を与えるこの言い回しは、社内外、または対面・メールの区別なく万能な敬語表現といっても過言ではありません。 もちろん、「了解です」よりは「了解いたしました」の方が相手への敬意は上がっているといえますが、それでも目上の方に対しては避けた方が無難でしょう。

「了解です」は誰になら使っていいの?

「了解です」は誰になら使っていいの?

これまで、「了解です」という言い方が文法的には間違いでなくとも、敬意に欠けるため、目上の人には使うべきでないという話をしてきました。 ただし、言葉自体が誤っているわけではないので、使う相手やシーンをわきまえれば、使用することに何ら問題はありません。それでは、「了解です」という言葉は、誰が相手の場合に使えばよいのでしょうか。

使える相手その1:部下や後輩

「了解です」が上から下に対して用いられる言葉である以上、部下や後輩とのコミュニケーションの中で使うのが最も自然といえます。 フランクな間柄になってくると、「了解」「わかった」などと敬語を外して返事をする場面も増えるでしょうが、まだお互いの距離が縮まっていない時期には、後輩といえども相手に対して敬語で接することが多いのではないでしょうか。 そんなときに「了解です」「了解しました」という返事の仕方をすると、硬すぎずフランクすぎず、程よい敬語で返すことができるでしょう。

使える相手その2:同僚

部下や後輩の他に「了解です」を使える相手がいるとすれば、自分と同じ立場にある同僚です。 「了解です」という言い方は、論理的には上から下に対して使う言葉ではありますが、正直なところ、そこまで考えることなく機械的に使われることの多い表現でもあります。同僚から「了解です」と言われて「この人は自分のことを見下している」と捉える人は少ないでしょう。 対面でもメールでも電話でも、部下や後輩、もしくは同僚に対してのみ使うよう心がければ、とても便利な表現だといえます。

「了解です」の使用例

「了解です」の使用例

「了解です」の適切な敬語表現や、避けるべき使い方などを確認したところで、実際にどんなシーンでどのように使うべき言葉なのか、シミュレートしてみましょう。

シーンその1:メール

「了解です」と実際に口に出すより、もしかするとメールやLINEなどの書き言葉として使うことが多いのではないでしょうか。ここでは、職場の後輩・同僚とのメールのやり取りを想定して、いくつか例文をご紹介します。

①後輩からのメールに対する返信

後輩:作成した見積書を添付ファイルでお送りします。ご確認よろしくお願いいたします。 自分:了解です。ありがとう。 後輩:A社の山田課長が明日の夕方着で資料を送ってくださるそうです。私が受け取るべきなのですが、出張で不在のため、恐れ入りますが先輩にお願いしてもよろしいでしょうか。 自分:了解です。受け取りが済んだら、山田課長には私から報告の電話をしておきます。 後輩へのメールで特に気をつけたいのは、単に「了解です」だけで済ませないことです。もちろん、「了解です」だけで意思は伝わるのですが、顔が見えない分そっけない印象を持たれがちになってしまいます。 「了解です」の後にお礼や補足の一言を添えると、親しみやすさだけでなく、「自分の伝えたかったことをしっかりと理解してくれている」という安心感を与えることができるでしょう。

②同僚からのメールに対する返信

同僚:明日の商談、電車ではなく車で向かうことになったのでよろしく。 自分:了解です。連絡ありがとう。 同僚:来週末、部長を交えてミーティングをすることになりました。今のところ、午前中の予定です。 自分:了解です。どこか、会議室を押さえておきましょうか? 同僚へのメールでも、できる限り「了解です」だけで済ませず、もう一言添えるように意識するとよいでしょう。特に、受けた連絡事項に対して自分が何かするべきことはあるかという確認や、もしよかったら自分がこれをやっておくという申し出や提案などを添えるように心がけると、意欲的な姿勢が伝わります。 相手は部下や後輩ではなく同僚なのですから、相手が動いてくれたことに対して「了解です」という受け身な態度を貫くのではなく、何か新たな提案をプラスして返してみましょう。それを積み重ねていけば、徐々に「仕事のできる人」として見なされていくはずです。

シーンその2:電話

シーンその2:電話

メールの他にも、必要事項を電話で確認し合っているときに、無意識に「了解です」という言葉を多用してしまうこともあるでしょう。メールと違って、電話ではどのような言い方を意識するべきなのでしょうか。

①後輩との電話

後輩:今商談が終わったので、これから社に戻ります。 自分:了解。お疲れさま。部長に電話をまわすから、ちょっと待ってて。 後輩:道が渋滞していて、戻り時間が少し遅れそうです。すみません。 自分:了解です。気をつけて帰ってきてください。 後輩:出先から失礼します。頼まれていた資料、データをお送りしたので、チェックお願いします。 自分:ありがとう、了解です。今度からはもう少し納期に余裕をもって提出してくれると助かるな。 後輩:先方との打ち合わせが長引いてしまって、お約束していたミーティングの時間をずらしていただきたいのですが、よろしいでしょうか。 自分:了解です。戻り時間がわかったらまた連絡ください。 電話は声のトーンで相手に感情が伝わるので、労いや感謝の気持ちを込めて、明るくハキハキと「了解です」と言いましょう。注意や指導を混ぜる場合は、より丁寧に穏やかな口調を心がけるとよいでしょう。

②同僚との電話

同僚:先輩から渡すように頼まれていた資料、キャビネットに入れておいた。目を通しておいてと言っていたよ。 自分:了解。わざわざありがとう。 同僚:外出中に申し訳ないけど、部内アンケート、忘れずに今日提出してくれよ。 自分:ごめん、了解です。戻ったらすぐに出すよ。 同僚:午後からの商談、早めに出発して外で昼食をとろうって課長が言ってる。一度戻ってこられるか? 自分:了解。駐車場に着いたら連絡するよ。 同僚:先ほど、A社の佐々木さんからお電話がありました。お急ぎとのことだったので、折り返しご連絡差し上げるようお願いします。 自分:了解しました。お知らせしてくださってありがとうございます。 「了解です」と言う場面は、何かをお願いされたり、知らされたりしたときが多いはずです。同僚が相手となれば、口調がフランクになることも多いでしょうが、最低限の礼儀はわきまえて応対しましょう。

「了解です」を正しく使い分けて信頼されるビジネスマンに

「了解です」を正しく使い分けて信頼されるビジネスマンに

さて、今回の記事では、「了解です」は部下や後輩、同僚にのみ使える表現で、目上の人に対しては「かしこまりました」や「承知しました」などの言い回しを使うのが適切であることをご紹介しました。 メールや電話における使用例も確認しましたが、「了解です」に続く一言が大切であることは、対面であってもメール・電話であっても変わりません。言われたことを単に受け止めてそのままにしておくのではなく、それを受けて自分はどう考えるのか、どう動くのかを示す姿勢が大切です。 目上の人から言われたことを受け止める際には「かしこまりました」が、後輩などから言われたことを認める際には明るいトーンの「了解です」が、それぞれスッと出てくると好ましいでしょう。TPOに合わせた返事の仕方を身に着けて、「あの人はいつも気持ちのいい受け答えをするな」と一目置かれるビジネスマンを目指してみてはいかがでしょうか。

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