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更新日:2024年08月10日
標榜という言葉をよく使用する人はいないのではないでしょうか。聞いたことがあったり、見かけることはあってもその意味を知らない人も多いでしょう。今日はそんな標榜という言葉の意味や使い方を挙げながら解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。
標榜という言葉が使われている例文や意味を見ると、実に多種多様です。名高い文学作品にでさえ、標榜を使った例文が載っているぐらいです。 ここでは、夏目漱石の作品を見てみましょう。 漱石は『文芸と道徳』において、「かく完全な模型を標榜して、それに達し得る念力をもって修養の功を積むべく余儀なくされたのが昔の徳育であります」と述べています。この文章は「このような完全な模型を主張することによって、達成できるに十分な力を出し切り、修養に励んでいくことを求められたのが昔の徳育である」という意味です。 この文章には、当時の標榜がいかなるものだったのかが、如実に表れていると言っても良いでしょう。中途半端な主張で終わるのではなく、論点を明確にした上でハッキリと主張するのがポイントです。
標榜という言葉は、一般的なシチュエーションでも使われます。この場合も、事実や主張と言った意味合いがある点では、本質的に変わりありません。 よく使う例としては、「サービス業を標榜する」などです。これは、「サービス業を主張する」と言い換えれば分かりやすいでしょう。 病院の場合は、「こちらの科で標榜しているのは内科です」などのようになります。このケースは、「こちらの科で扱っている科目名に関して、事実を伝える」と言ったニュアンスがあります。 これらの例文を押さえておけば、標榜の意味はもちろんのこと、日常的でなおかつ基本的な使い方をマスターしたと言えるでしょう。
標榜に限ったことではないですが、新しく知った言葉を適切に使うためには、押さえておくべき重要なポイントを見逃してはいけません。知るべきことを知ることなく、ただ勘で言葉を使ったところで、正しく使うのは難しいです。 ここでは、意味の理解と例文活用についてフォーカスしてみましょう。
言語活動では、基本的な意味の理解を欠かすことは、いかなる場合でも避けて通ることはできません。このプロセスはコミュニケーションにおいても重要な位置を占めていますし、正しく文章を作れるか否かでさえ、大きな鍵を握っています。 意味を理解する時には、何も考えないで感覚で理解するのは禁物です。それでは理解そのものが浅くなりますし、ましてはせっかく標榜という言葉を覚えても、結局は宝の持ち腐れで終わります。 また、理解に際しては、「自分が習ったことを、誰かに説明すること」を前提に行いましょう。説明することを意識すれば、いい加減な意味の理解はしなくなりますし、学習そのものも効果的になります。
標榜の意味をさらに定着させたいのであれば、例文の活用は必要不可欠です。知りたい単語だけを単独で覚えたところで、なかなか定着しないで終わるのがオチです。 それならば、意味のある例文をとことん使ってはいかがでしょうか。文脈の中で語彙を知るため、定着の能率からしても違います。標榜という言葉がどのように使われるのかを確かめられるため、実際に文章にする際に、的確な表現が可能です。 ただし、いくら例文の活用が有効とは言えども、単なる例文の丸暗記になってはいけません。これでは実際に使えるレベルに到達できないですし、第一応用が利かないからです。暗記ではなく、論理的な理解を前提に考えましょう。
普段なかなか使わない言葉をサラッと表現できるようになれば、一目置かれるようになります。とりわけ標榜という言葉は、日常語からは遠い存在としてみなされているか、普段の会話ではそう簡単に出てきません。 読解力をはじめとした母語能力の低下が叫ばれる時代だからこそ、これを機に自身の言語力を見直し、教養のある大人として相応しい言葉遣いを身につけることには、大きな意義があります。 「標榜という言葉を聞いたことがある」から「標榜という言葉を正しく遣いこなせる」にシフトチェンジしませんか。これだけのことでも、言語に対する興味関心が大きく異なります。
記載されている内容は2018年02月18日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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