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「処置」の意味・医療分野での意味・「治療」や「処理」との違い

更新日:2024年10月13日

言葉の意味・例文

耳にしたり、使っている方も多い「処置」という言葉、似た言葉も多い語句ですがその意味を理解しているでしょうか。同じ意味と思っても実は微妙なニュアンスの違いがあり使い方も注意が必要です。そんな「処置」という語句について、そのニュアンスや使い方についてご紹介します。

医療現場において、こと医療費を計算するうえでは、「処置」と「処理」はまったく違うものとして認識されます。 医療費は、それぞれの医療行為に定められている点数と、その医療行為を行った該当箇所数を掛けることで計算されます。「処理」「処置」はその定められた医療行為のひとつの項目であり、別の意味合いを持ちます。 たとえば切り傷に対してその傷口を縫うことを「創傷処理」、その傷口を消毒する事を「創傷処置」といい、それぞれの点数は異なります。ここを間違うと医療費の過剰請求もしくは請求不足という事態を招いてしまいますので、その見極めは医療事務における重要なポイントです。

「処置」と「措置」の違い

「措置」も「処理」と同じ意味として混同している方も多く見受けられます。「措置」とは「事態に応じて始末をつけること」「取り計らって必要な手続きをとること」と説明されています。 また、「措置」は「処理に同じ」とも解説されているとおり、物事に対する一連の対応というニュアンスがあり、「始末・決着をつけるところまで」行うのが「措置」です。一方「処置」はあくまで行為のひとつひとつを指し、物事の決着が付いているかにはこだわらないという性質を持ちます。 例えば道路の亀裂に対して、人が落ちないよう囲いをするのが「処置」、亀裂の原因を調べ修繕し、元のとおりにするのが「処理」ないし「措置」である、ということです。 また「措置」には「事前」「予防」といった予め行う行為も含まれますが、「処置」は「是正処置」のように「今起こっている事実に対しての働きかけ」であることが基本であることも大きな違いの一つでしょう。

「処置」と「始末」の違い

「処置」やその他類語について、「始末をつける」と先ほどから説明をしていますがこの「始末」も「処置」と同じ使い方ができる語句のひとつです。「始末書」などという言葉もあり、社会人であれば自然と警戒してしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。 「始末」とは、「ある物事に決着をつけること」や「物事の締めくくりをつけること」、転じて「後片付けをすること」ということも意味します。意味合いとしては「処理」に近いニュアンスを含み、物事を完結させることが目的かつ条件となります。 「処置」やその他類語と比べても口語的な色が強くなっています。また、好ましくないものに多少強引にケリをつける、というニュアンスを含み、あまり穏やかでない解決をするとき、映画などで悪役のセリフなどにも使われます。

「処理」とその他類語の例文

・適切に(処置/処理/措置)する ・事後の(処置/処理/措置)が良かった ・一時的に(処置)を取る ・内々に(処理/始末)する ・しかるべき(処理/措置)をする ・事務的に(処理/措置/始末)する ・不動産を(始末)する

「処理」の意味を理解し間違いなく使いこなそう

「処置」という言葉は、生活していると時には耳に入る言葉ですので、なんとなく日常生活で使ってしまっている人もいらっしゃるのではないでしょう。「処理」や「措置」「始末」などの「処置」と似たような言葉とのニュアンスや意味合いの違い、使い分け方についてお分かりいただけたでしょうか。 ビジネスシーンでも使われる言葉ですが、誤って使うと恥ずかしいばかりか、相手に違和感や不快感を与えてしまうこともあります。しっかりとその意味を理解して、日常生活でも自然と使いこなせるようにしておきましょう。

初回公開日:2018年01月27日

記載されている内容は2018年01月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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