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「実践」の意味と使い方|実践する・理論と実践・実行/実施との違い

更新日:2024年01月29日

言葉の意味・例文

実践とは、どういう意味でしょうか。実践と似た表現で、実行・実施・実戦という言葉があります。実践との違いや使い方に迷う人は決して少なくありません。この記事では、実践の意味と、理論と実践の関係など、色々な例を挙げながら「実践」と「意味」について紹介します。

実践と似た表現に「実行」「実施」「実戦」があります。それぞれの言葉の意味と「実践」との使い方の違いを詳しく紹介しましょう。

実践と実行

「実行」とは、実際に行うことです。実践と似ている言葉ですが、使い方が違います。例えば「計画を実践する」と「計画を実行する」は同じ意味です。しかし「親孝行を実践する」と言いますが「親孝行を実行する」とはあまり言いません。 パソコンのエンターは「実行キー」です。「実践キー」とは呼びません。「実行犯」は実際に犯罪を行う者という意味で、計画を立てたり命令する者が主犯になる場合があります。「実践犯」とは言いません。実行する能力のある人を「実行力がある」と言います。この場合は「実践力」も近い意味です。 有言実行と不言実行という言葉があります。有言実行は「必ず優勝します」と宣言して優勝するなど、最初に言葉に出してから実行するという意味です。不言実行は、決意を胸に秘めて実行するという意味です。実践と実行は意味が似ていますが、使い方が違います。

実践と実施

「実施」とは、実際に施行する、執り行うという意味です。「計画を実施する」と「計画を実践する」は同じ意味です。しかし「試験を実践する」「工事を実践する」とはあまり言いません。「試験を実施する」「工事を実施する」の方が意味として適切です。 試験を「実施中」と「実践中」では意味が違います。試験を実施しているのは学校側です。試験を実践しているのは受験者です。「試験の実施期間」は試験を行う期間という意味です。「試験の実践期間」とは言いません。実践と実施は意味が似ていますが、使い方を比べるとやはり違う意味の言葉です。 「今回決まったことは7月より実施します」「今回改正された法律は10月から実施されます」など、実施という言葉は身近な場面でよく使われます。「実施」の部分を「実践」に置き換えると不自然な日本語になります。やはり似ているようで違う言葉です。

実践と実戦

実践と実戦は読み方は同じですが、意味は明らかに違います。練習は実戦と反対の意味です。アメフトでもサッカーでも、試合が実戦です。実戦に勝つために練習をします。そして、実戦も練習も実践に含まれます。実践という言葉は幅広い意味があります。 「実戦即練習。練習即実戦」「試合は最高の練習」という言葉もあります。演習と実戦も反対の意味です。機動隊や消防士が実戦に備えて演習・訓練を行います。演習・訓練ではなく実際に出動するのが実戦です。「実践」とは言いません。 試合経験が少ない格闘技の選手に対して「彼は実戦経験が足りない」という言い方をします。例えば、営業の場数が足りない営業マンを「実践経験が足りない」と言うことはありますが、スポーツや格闘技など試合ならば「実戦経験が足りない」と「実戦」という言葉を使うのが適切です。

理論だけなら400戦無敗

実践の意味や読み方、理論と実践の意味と使い方、実践の類語である実行・実施・実戦との違いなど、あらゆる角度から「実践」と「意味」について紹介してきました。 格闘技イベントの放送席で解説をする機会が多い関根勤さんは、本当に技術的なことに詳しいです。しかし、格闘技の実戦経験はありません。本人も自身のことを「理論だけなら400戦無敗」と言っています。 野球でもサッカーでも技術的なことまで凄く詳しいファンは大勢います。しかし、理論的なことを分かっていても実際にできるとは限りません。それだけ「実践」は難しいし、困難であるがゆえに尊いことです。そして、実践の後押しをするのが、確かな行動原理を示す理論です。理性と情熱に似て、理論と実践は両方大切です。

初回公開日:2018年01月05日

記載されている内容は2018年01月05日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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