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「実践」の意味と使い方|実践する・理論と実践・実行/実施との違い

更新日:2024年01月29日

言葉の意味・例文

実践とは、どういう意味でしょうか。実践と似た表現で、実行・実施・実戦という言葉があります。実践との違いや使い方に迷う人は決して少なくありません。この記事では、実践の意味と、理論と実践の関係など、色々な例を挙げながら「実践」と「意味」について紹介します。

「実践」とは

「実践」という言葉はよく使われますが、実践の類語が多く、それぞれの言葉の意味と使い方に迷う人も少なくありません。「実践」について色々な角度から詳しく紹介しましょう。

実践の意味

実践とは、実際に行うという意味です。主義・理論を実際に行うことです。実際の状況で行うという意味です。 日常的には馴染みが薄い例ですが、釈尊の弟子には信者(しんじゃ)と行者(ぎょうじゃ)がいました。自分だけが法を信じる人は信者で、人に法を説く人が行者です。行者は、行動を起こす人なので実践者です。釈尊本人も行者(実践者)であり、弟子にも行者の道を勧めていました。

実践の読み方

実践(じっせん)と読みます。それぞれの類語の読み方も記しましょう。実践の類語には、実行(じっこう)、実習(じっしゅう)、実施(じっし)、実際(じっさい)、実戦(じっせん)、修練(しゅうれん)、練習(れんしゅう)、敢行(かんこう)、断行(だんこう)などがあります。 敢行は、厳しい状況を百も承知であえて行うという意味です。戦国時代の戦で「今夜夜襲を敢行する」という言い方をします。断行は、断じて行うという意味です。「改革を断行する」「革命を断行する」などと言います。実行よりもさらに強い表現です。

実践の英語は

実践の英語は「Practice」です。「英語をうまく話せるようになるには練習が必要」を英語で書くと「To be good at speaking English,you have to practice.」となります。

「実践する」の意味と使い方

個々ばらばらの事柄を法則的・統一的に説明できるように道筋を組み立てたものが理論です。例えば、講師が聴衆を感動させるスピーチの仕方を研究して一つの方法を得たとします。これが理論です。その理論を実際の講演でやってみることが「理論を実践する」という意味です。 政治家には理念があります。例えば「国民を集団で見るのではなく、一人の声を大切にする」というのが理念です。理念は行動原理になります。その政治家が、実際に一人の話をじっくり聞き、市民相談件数を100人、200人と増やせば、これが「理念を実践する」ということです。 学問や読書で得たものは知識です。その学んだ知識を実際の生活で活かそうとする行動が「学んだことを実践する」という意味になります。「実践する」とは、人間や社会に働きかけるという意味です。

「理論と実践」の意味と違い

「理論家」とは、勉強や研究などで体系的な理論を組み立てる人という意味です。例えば、どのような教育をすれば児童・生徒の成績が向上し、心身も磨き鍛えられるか、その道筋を考える人が理論家です。「実践家」とは、その理論を基に実際に児童・生徒と接して教育をする人です。 理論と実践は切っても切れない関係です。両方大切です。理論だけで実践しなければ机上の空論で終わります。しかし、理論や理念もなく、行き当たりばったりの行動は危険です。理論と実践は車の両輪です。 例えば、選挙で候補が何の作戦もなく行動するのは無謀です。最高の作戦と最高の行動が勝利の秘訣です。最高の作戦が理論で、最高の行動が実践です。選挙戦に限らず、ビジネスの戦略なども理論と実践の両方が必要です。

「実践哲学」の意味と使い方

「実践哲学」とは、哲学の一部門です。人間はいかに生きるべきか、何をすべき存在かなど、理論よりも実践的な指針を学ぶ学問です。政治、経済、芸術などの哲学的考察も「実践哲学」に含まれます。道徳や倫理学も「実践哲学」といえます。 例文を一つ挙げると「ヴィクトル・ユゴーの実践哲学を学ぶということは、ユゴーの思想と行動を学ぶという意味です」となります。ユゴーの生き方や考え方を学ぶのは「思想を学ぶ」ことですが、実際にどのような人助けをしたかまで探究すれば「思想と行動を学ぶ」ことになります。 「実践哲学を学ぶ」とは「思想と行動を学ぶ」ことです。思想も大切ですが、行動するのはもっと難しいことです。偉人の格言だけを聞いても生き方の指針になります。しかし、実際に何をした人なのかを知ることにより、感動も大きくなり、触発されます。

「実践」と似た表現の意味と使い方の違い

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初回公開日:2018年01月05日

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