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アセスメントの意味・使い方や例文|介護/福祉/看護/教育・違い

更新日:2024年01月07日

言葉の意味・例文

仕事の目標やノルマを達成した後に、その職務が適切に行われたのか、改善点はあるのかといったフィードバックの手法にアセスメントという概念があります。本記事ではよりアセスメントの理解を深めるために、分野別のアセスメントの意味合いや使い方を紹介しています。

心理学分野のアセスメントの意味は、心理査定、もしくは心理診断です。狭義の心理的アセスメントの定義は臨床心理学を基にしています。すなわち心理学的問題解決の援助を目的としたものです。 心理的アセスメントはカウンセリングや心理療法を取り入れた流れとなっていて、より心理テストの種類の選択や相手に適切なものかどうかなど、検査段階で緻密な配慮やアプローチが行われている点で、他分野のアセスメントと視点が異なります。

栄養

栄養学分野でのアセスメントの意味として、栄養アセスメントという語句があります。これは一言でいうと栄養状態の評価です。具体的には食事摂取状況、臨床検査、身体計測、生化学検査などのデータを基に栄養状態を評価します。 従来は医療分野での栄養障害などの評価・査定に用いられてきましたが、生活習慣病予防の指標としても重要視されてきています。栄養アセスメントを基準に低栄養者、過剰栄養者の評価が分かり易いものとなり、介護施設や病院での栄養アセスメントの必要性が再認識されています。

IT

IT分野でのアセスメントの意味は、事象に対する評価です。具体的には開発の与えるインパクトや対策を見積もり、評価することです。情報システムにおける管理の観点に則ったITアセスメントサービスを提供する会社やコンサルタントも存在します。 ITアセスメントの対象は財務、顧客、業務プロセス、人材となり、包括的な観点による戦略を意味するITガバナンスをいかに確立するか、その支援の手段がITアセスメントとなります。

アセスメントとの意味の違いや使い分け

ここではアセスメントと関連して用いられる語句や類似した用語についてそれぞれ説明しています。紛らわしい意味の語句もあるのでおさえておきましょう。

アナムネーゼ

アナムネーゼはドイツ語で、意味は既往歴を指します。これは入院にあたって患者の入院歴や病歴を聞くことで、使い方は「アナムネをとる」「アナムネーゼ聴取」などと使われます。 各病院で指定の用紙があり、その質問事項に沿ってアナムネーゼは行われますが、情報を収集することに専念するあまりに入院する人に答えを急かしたり、詰問口調になると相手の不安感を助長するおそれがあります。 重要なのはまず相手との信頼関係を構築することにあります。そのため話しやすい雰囲気を作ったり、相手の気持ちや意思を尊重する姿勢が必要です。また開かれた場所で話を聞くよりも、相手と聴取する人のみの場所で個人情報の漏れない配慮も重要です。

スクリーニング

スクリーニングとはふるい分けという意味です。この語句は専門分野によって意味も異なってきます。ここでは薬学用語とマーケテイング用語のスクリーニングについてそれぞれ説明します。 薬学分野のスクリーニングは、化合物群から医薬品として有効な化合物を選択する作業を意味します。薬物は、作用対象への有効な化合物を検定し、有効な物を選び出します。 マーケティング用語のスクリーニングとは、本調査に先駆けて行う事前調査を意味します。アンケートなどの調査結果の精度を上げるために限定的な調査を行う場合に用いられます。これをスクリーニング調査と呼びます。

モニタリング

モニタリングは観察・記録を意味する英単語です。上記のスクリーニングと同じく業界や分野ごとに使われていますが、モニタリングの対象が異なるだけで、意味はほぼ同じです。ここでは介護分野を例にモニタリングを説明します。 介護においてのモニタリングは、利用者の現状を観察しながら日常生活上問題・課題の有無、ケアプランに沿ったサービス提供ができているかどうかといった事などを確認、観察する作業です。 もし問題発見やケアプランにそぐわない介護サービスになっていた場合に修正や見直しを行う作業につなげる所まで、モニタリングの作業に含まれます。

分野別のアセスメントの意味を把握しよう!

アセスメントの意味や分野別の例文を用いた使い方について説明しました。概ね情報収集という意味では同じですが、どのような目的でアセスメントを行うのかといった部分に着目すると、情報が有益な資源に変わる事を実感できます。今後も各分野で重要視されるアセスメントの手法を掘り下げて、日々の職務に取り入れてみましょう。

初回公開日:2017年12月29日

記載されている内容は2017年12月29日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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