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「お気遣いなく」の意味や使い方・例文|手紙/メール・違い

更新日:2024年01月06日

メール・手紙

「お気遣いなく」は日本人の奥ゆかしさの詰まった、思いやりのある言葉です。断り・遠慮・感謝・社交辞令いくつもの意味があります。あなたの言った「お気遣いなく」は相手に正確に伝わっているでしょうか。あなたにも正しく届いているのでしょうか。

状況別での「お気遣いなく」の返事と意味

状況により「お気遣いなく」は自分の思いとは違って伝わることがあります。元々「お気遣いなく」は遠回しな言い方のため誤解が生じることがあります。状況別に考えていきましょう。

内祝い

結婚・出産・入学祝いなどをいただいた人に、お礼として「内祝い」をお返しするのが礼儀となっています。お祝いをあげた人が「お返し(内祝い)は要らないから、お気遣いなく」と前もって言う人がいます。 内祝いを断っているのでしょうか。本当にお返しをしなくていいのでしょうか。内祝いを前もって断るケースは社交辞令と捉えます。 本心から辞退していることも考えられますが、ここは感謝の気持ちを込めて「内祝い」を送った方が良いでしょう。送らない方が言葉を真に受ける非常識な人と思われてしまうでしょう。

お土産

旅行に行く前に「お土産は何がいい?」と聞いてくる人がいます。親しい友達ならはっきりと答えることも考えられますが、会社の人に聞かれたら「お気遣いなく」と答える方が失礼に当たらないでしょう。 お土産を買う人も、お土産を断られたとは思わないでしょう。実際にお土産を買って渡したときに「お気遣いなく」と言われたとします。お土産を拒否しているわけではありません。「ありがとうございます、恐縮です」と配慮して買ってきてくれたことに感謝していることになります。

お中元

お中元の「お気遣いなく」は社交辞令のような決まり文句で言っている場合と、これきりお中元は辞退したいと本気で思っている場合の2つのケースが考えられます。「お気遣いなく」と言っておきながら、こちらも変わらずに送っていたら、ずっとお中元は続いてしまいます。 本当に辞退したかったら「今後は、お気遣いなさらないでください。お気持ちだけ頂戴することにいたします。」と気を悪くしないように言葉を選び、送るのをやめてみましょう。

お礼状

今はお礼も電話やメールで済ませることが多くなってきました。感謝の気持ちを直ぐに伝えられるのは便利ですが、お礼状を送るのも丁寧で気持ちがこもっていて良いでしょう。特に目上の人や改めて正式にお礼をしたいときには、お礼状が適しています。 直ぐに電話で感謝の気持ちを伝えてから、早めにお礼状を送るのが良いでしょう。時候の挨拶、お礼の言葉、お陰で喜んでいる様子、相手を気遣う言葉を書きます。お礼の言葉を述べる時に「お気遣いなさいませんようお願い申し上げます」と添えることで、丁寧な感謝の気持ちが伝わるでしょう。

葬儀

遺族から「家族葬ですのでお気遣いなく」と言われたらどうでしょうか。この場合の「お気遣いなく」は来てほしいけれど遠慮をしているとは捉えず、「いらっしゃらないでください」という断りの意味が込められていると捉えましょう。お別れに行きたくても遺族側の意向があるので、後日会った時にお悔やみの言葉を伝えれば良いでしょう。

「お気遣いなく」との違い

類語でもご紹介した「お構いなく」と「お気になさらず」は普段よく使われています。「お気遣いなく」との違いを比べてみましょう。

お構いなく

「お構いなく」は相手の配慮をやんわり断る言葉で、世話を焼かなくて結構ですという意味になります。「お気遣いなく」と似ていますが、「お構いなく」の方が少しカジュアルに使えます。 友人の家にお邪魔したときに、お茶を出してくれそうな気配を感じたら「お構いなく」と軽めに言うことができます。目上の人や改まった場には適さないでしょう。「お気遣いなさらないでください」と違って「お構いなさらないでください」という丁寧な言い方には違和感があります。

お気になさらず

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初回公開日:2017年12月13日

記載されている内容は2017年12月13日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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