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「そちら」は敬語か・正しい使い方・会社などに使う場合の表現

更新日:2024年01月13日

敬語表現

ビジネスシーンで「そちら」という言葉を、丁寧な敬語表現にしたいことがよくあるでしょう。そんな時、相応しい表現がすっと出てこないことがありませんか?ここでは、「そちら」の基本の意味から振り返り、「そちら」の敬語表現や会社内外で使える「そちら」などをご紹介します。

「そちら」は敬語?

「そちら」は、こそあど言葉「あっち・こっち・そっち・どっち」のうちの「そっち」にあたります。丁寧な言葉ですが敬語とは区別され、「そっち」の改まり語が「そちら」です。 「そちら」の使い方には、指示代名詞と人称代名詞の使い方があり、人称代名詞では二人称、または三人称として使われます。

「そちら」の基本的な使い方

「そちら」の使い方を、あらためて振り返りましょう。

指示代名詞

指示代名詞とは、ことや方向や指す言葉です。 「そちら」は、聞き手に近い方向を指します。たとえば、立っている聞き手の横にある椅子を指し、「そちらのお席にお座りください。」と案内したりします。また、聞き手のいる方向を指す時もあります。 聞き手の近くにあるものを指すこともあり、「お客様のお手元右側、そちらのスイッチを押してください。」などと表現することもあるでしょう。 敬語ではありませんが、「そっち」などの他の指示代名詞よりは、充分に丁寧な表現です。

人称代名詞

人称代名詞手は、話し手、聞き手、話の中に出てきた人や物を指すための言葉です。 二人称の「そちら」は、「私が話をする前に、そちらのお話を伺います。」などと聞き手本人、または「そちら側」として聞き手の側を指すこともあります。 三人称としては、聞き手のそばにいる人を指します。「ご一緒のそちら様のお名前も伺えますか?」などの使い方ができるでしょう。まれに、話し手と地位が同じくらいの人を指して「そちら」とすることもあります。

「それ」と「そちら」は違う?

「それ」は、敬語でも改まり語でもありません。「あれ・これ・それ・どれ」の代名詞のひとつです。 「それ」は、話し手とりも聞き手に近い物事を指し、「それは私の靴です。」などと使います。また、すでに取り上げた話題を再度取り上げる時にも「それ」で表します。たとえば、「それとこれは、全く別な話です。」や「それはそれでいいと思うよ。」などの「それ」にあたります。 書き言葉の「それ」は、話題だけでなく、名詞を繰り返すときに使うことがあり、「北海道の面積は、九州のそれの2倍以上あります。」などと使います。

「そちら」の敬語の正しい使い方とは?

「そちら」はすでに丁寧な言葉ですが、ビジネスシーンではより丁寧な表現にしたい時があります。「そちら」そのものは、代名詞なのでこれ以上丁寧な敬語にすることはできません。 しかし、丁寧な言葉を付け足したり、置き換えたりして、より敬語らしい丁寧な表現にすることは可能です。

ビジネスメールでの「そちら」の敬語表現

ビジネスメールで「そちら」を丁寧な表現にしたい時に使える敬語表現は、「そちら様」や「そちらの方」などでしょう。これは、相手の側を指す人称代名詞としての使い方です。

例文

「そちら様のご都合で決めていただいても、問題ありません。」 「そちらの方とご相談のうえ、再度ご連絡ください。」 場合によっては、「そちら様」も「そちらの方」も、敬語の「お連れ様」に置き換えた方がより丁寧で相応しい表現になることもあります。また、「そちら様」の名前がはっきりわかっているならば、「○○様」と名前にしたほうが具体的で、敬語以上に丁寧になります。

電話での「そちら」は?

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初回公開日:2017年11月19日

記載されている内容は2017年11月19日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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