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更新日:2024年07月15日
「刹那」の意味はご存知ですか。何となく気持ちが塞いでいる時に使うのでもの悲しいときや、憂いがあるときに使う言葉だと誤解している方も多いのではないでしょうか。この記事では「刹那」の意味や使い方、「刹那的」や「刹那主義」との違いを詳しく紹介しています。
「電話を切ったあと、彼女はしばらく呆然としていた。ようやくの思いで部屋に入ると、彼女にできることはただ刹那の悲しみに浸ることだけだった」 「刹那の悲しみ」という表現も頻出ですが、さすがに「一瞬」というわけにはいきません。長い期間と比較して、短い時間を切り取り比喩表現として「刹那」を使っています。
「刹那」の類語を紹介します。 既に挙げたように、「一瞬」や「瞬間」があります。他にも「瞬く間」や「ほんの少しの間」といった類語があります。「刹那」の意味同様、「非常に短い時間」という意味があります。
ここからは「刹那」を使った慣用句を2つご紹介します。 「刹那的」と「刹那主義」という言葉は、いずれも「刹那」という言葉が含まれています。とはいえ、「刹那」とは異なった意味では使われるので注意が必要です。
「刹那」は、ほんのわずかな時間を意味することはこれまでに説明してきました。 ですが「刹那的」という言葉にでは意味が一つ増え、「後先を考えずに」や「将来のことを考えずに」といったマイナスのイメージが付与されます。
「刹那的」にはマイナスのイメージが付加されますので、批判したり揶揄したりするような場面で使われます。 例えば、「刹那的な生き方」と言えば「一時的な享楽や快楽に耽る」時に用いられます。
「刹那主義」は、法や道徳を無視して自分の欲望や感情の赴くままに行動する主義のことです。 「刹那」の基本的な意味であった「一瞬」というニュアンスが薄まり、将来のことを考えない快楽主義者のような意味で使われます。
「刹那主義」も「将来のことを考えない」ネガティブなイメージから、批判したり揶揄したりするような場面で使われます。 「彼の行動原則は刹那主義だ」と言った場合、わずかな時間を後先も考えず、自分の享楽などで充実させる性格であることを説明しています。
この記事では「刹那」について詳しく紹介してきました。 「刹那」の元々の意味は「瞬間」であり、プラスのイメージもマイナスのイメージもありません。一方、「刹那的」や「刹那主義」という言葉になると一気にネガティブなイメージになるのが日本語の興味深いところです。 「刹那」の意味を正しく理解して、くれぐれも「刹那的」な生き方にならないように注意しましょう。
記載されている内容は2017年11月10日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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