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「まずはお礼まで」の意味と使い方・目上にも使っても良いのか

更新日:2024年02月26日

言葉の意味・例文

ビジネスシーンでお客様や取引先の方、上司から何かをしていただいた際に、すぐにお会いしてお礼を伝えられない場合に使われる「まずはお礼まで」ですが、皆さんは正しく使えていますか?そこで今回はこの「まずはお礼まで」の正しい使い方や意味についてご説明いたします。

「まずはお礼まで」の伝え方・例文

それでは具体的に、手紙やメールで「まずはお礼まで」を使う際の使い方について見ていきましょう。

メール編

そもそもビジネスシーンでメールを使用する場合、ビジネスマナーとしてメールの内容構成は「起承転結」とされています。具体的に申し上げますと、以下のような並びで綴るのが良いとされています。 ・宛名=誰宛のメールなのかを明確に ・あいさつ=突然本題に入るのではなく、あいさつでワンクッション入れます ・本文=ビジネス文書での多くは、結論⇒詳細、理由⇒提案の流れです ・結び=最初に挨拶をしたら最後は締めの結びの言葉で終わります ・署名=自分の名乗り、企業名、所属している部署など

上記を踏まえて、実際に「まずはお礼まで」を使う場合には結びで使います。結びがないと言いたいことだけ伝えてぶっきらぼうに収束してしまう印象となりますので、一般的には「今後とも、どうかよろしくお願いいたします。」などとなります。ここに「まずはお礼まで」を盛り込んで組み合わせていきましょう。

具体的なメールでの例文

では具体的なメールでの例文を以下に記載してみます。

【宛名】 相手の方の企業名 所属部署 宛名 【あいさつ】 貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 【本文】 さて、昨日は小職の当地赴任に際しまして格別のご配慮を賜り、衷心より御礼申し上げます。○○様はじめ皆様のお話をお伺いして、大変心強く感じ入りました。 一日も早く当支店に慣れ、業務に精励したいと願っておりますので、今後ともご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。 【結び】 まずは取り急ぎ御礼申し上げますとともに、御社益々のご発展をお祈りいたします。 【署名】 自分の名乗り

手紙編

このたびテーマの「まずはお礼まで」を使用する際には、末文で用いる事が多いのではないでしょうか。まずは本文で「先日お祝いの品をいただいた事へのお礼である」ということを伝えたうえで、末文で「まずはお礼まで」と記載すると良いでしょう。

メールとはまた別に、手紙には手紙の形式があるのはご存知でしょうか。 ・頭語=拝啓/謹啓 ・季節のあいさつ=「日毎に暖かくなってまいりましたが」などのあいさつ文 ・相手の安否・自分の安否=「いかがお過ごしですか」「私は元気です」など ・本文=本題 ・末文=締めの言葉 ※ここで「まずはお礼まで」と入れます ・結語=「敬具」や「敬白」など ・日付、自分の名前、相手の名前 ・追伸=あればで問題ありません

あまり文章で長々と綴ってしまうと要点がぼやけ、最も伝えたいことが何なのかが相手に分かりづらくなるということがあります。そこでこういった手紙の形式は、簡潔に要点を絞って文章を書き、最後に「まずはとりあえずご挨拶(御礼)まで」と結ぶことで、簡潔な手紙文を書くために生まれたと言われています。

メールや手紙でのワンポイント

また、「まずはお礼まで」を使う場合に返信を期待していないという場合もあるでしょう。そのような場合には、文末に以下のような一文を盛り込むと良いでしょう。 ・なお、ご返信は不要です ・ご確認いただけましたら、返信は無用です ・特に問題がなければご返信には及びません ・何か不都合がございましたら、お知らせ願います

こう記載しておくと、併せて相手にメールや手紙を読んだ後に返信が必要なのかどうかを迷わせないよう、返信を期待していないということを相手に伝えることができます。 このような少しの配慮、気配りができるかできないかで、ビジネスシーンでは信用にも繋がっていきますので、ビジネス文章のマナーとして覚えておいて損はありません。

正しくお礼を伝えてビジネスを制す

ここまで何気なく使っていた方もいらっしゃったであろう「まずはお礼まで」について、詳しくご説明してまいりましたが、いかがでしょうか。何となくで「まずはお礼まで」としていた方も、使う相手の方に合わせて使い分けてみたり、相手に気を遣わせないように配慮した言葉を添えて使うことで、さらにワンランクアップしたビジネス文章として活用することができると分かりました。

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初回公開日:2017年12月09日

記載されている内容は2017年12月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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