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「ご存知ですか」の意味と使い方・敬語・謙譲語・失礼|ご存じ

更新日:2024年01月07日

敬語表現

「ご存知ですか」という言葉、ビジネスシーンや日常でもよく使われる言葉です。ここでは、「ご存知ですか」という言葉の成り立ちや、敬語としての使い方、使う場面において適切な表現であるかどうかなどを確認しながら、その使い方をまとめてみました。

「知っていますか」と「ご存知ですか」

そして、そのことよりも注意したいのが、この「知っていますか」と「ご存知ですか」に微妙なニュアンスの違いが含まれているということです。「知っていますか」「知っておられますか」と後輩に聞かれたら、いかがですか、知らない、ということを前提としているように聞こえませんか。なにか試されているという風に聞こえませんか。 逆に「ご存知ですか」と聞かれたら、すでに相手(上司)は知っているだろうが念のため、という後輩の思いを汲み取ることもできませんか。 相手に伝える際に、言葉としてどんな敬語を使ったら良いかを考えるのは、とても大事なことです。ですが、言葉だけ丁寧に伝えても気持ちが伝わっていなければ、そこには仰々しい感じやよそよそしさばかりが残るうわべだけのものになってしまいます。 自分が使われたらどう思うだろうと、相手のことまでイメージすることができれば、その言葉はもし間違ったとしても、本意は伝わるのではないでしょうか。

「ご存知ですか」の回答の仕方・答え方

だとしても、最低限のマナーとして敬語は覚えることに損はないです。それでは、あなたが「ご存知ですか」と聞かれたときにどのように答えれば良いのか、失礼のない回答の仕方や答え方を考えてみましょう。

「ご存知ですか」と聞かれたら

「○○さんをご存知ですか」と聞かれたら「はい、ご存知です」と答えてはいけません。「ご存知ですか」という言い回しが尊敬語に当たりますので、これをそのまま返してしまうと自分に尊敬語を使っているということになってしまいます。 そのため「ご存知ですか」と聞かれたら、正解は「はい、存じております」となります。また「いいえ」で返答する場合は「いいえ、存じません」となります。「ご存知」という尊敬語に対し「存じている」という表現は謙譲語になります。

「ご存知ですか」の謙譲語

それでは「ご存知ですか」の謙譲語はどんな表現になるのでしょうか。

「ご存知ですか」は尊敬語?

先の「ご存知ですか」の回答方法でお伝えしたとおり、この「ご存知ですか」という言葉は「存じ」という言葉が「存知」とも表現されることで「存知」という名詞の前後に「ご」という敬意を表す接頭語をつけることで尊敬語になったり「存ずる」という動詞として使われる場合は「知る」「思う」の謙譲語として表現されることになったりと、少々複雑な言葉です。 そのため「ご存知ですか」の謙譲語の表現としては「私」を主語として「~存じ上げます。」「~を存じております。」という表現になります。

「ご存知ですか」は失礼なのか

「ご存知ですか」という言葉自体は、相手に尊敬の意を込めて知っているかどうか問う言葉として成立していますので失礼ではありません。しかし、目上の人に向かって「よくご存知ですね」などというのはやめておきましょう。 「ご存知」という言葉自体は尊敬語ですが、ビジネスマナーにおいて上司や目上の人を褒めるということはやってはいけないことで、失礼に当たります。もし、自分の気持ちを伝えたい時は、ほめるのではなく感謝や尊敬の表現を使いましょう。

ご存知に代わる言葉

「ご存知」に代わる言葉として「お知りになる」という言葉を使う人がいます。こちらも「知る」の敬語で間違ってはいないのですが、なにか違和感を感じませんか。というのも「お知り」という言葉がどうしても「お尻」を連想させてしまいがちです。 上司や目上の人に使うには少々問題がありますので、そういった問題を避けるためにも、ご存知に変わる言葉としては「お聞きおよび」「ご承知」などを使うと良いでしょう。

敬語の使い方に気をつけましょう。

ビジネスシーンでの敬語は、間違った使い方をしていると失礼な態度ととられかねません。また、日常的に使う際も常識の有無が問われます。正しい使い方を身につけて、きれいな日本語を使いましょう。

初回公開日:2017年11月08日

記載されている内容は2017年11月08日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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