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更新日:2024年08月18日
私たちにとって日本語を使うのは当たり前のことです。しかし、似た言葉も多く、気づかないうちに間違った使い方をしている場合があります。今回は「おいて」というよく使われる言葉についてご紹介しますので、自らの使い方に間違いがないか確認してみてはいかがでしょうか。
「おきまして」は話題や事柄に触れる際の表現です。話題の転じる部分や特に焦点を当てる場合に用いります。 「おいて」と言い換える場合には「場所」についてを表す際に使われます。また「おきまして」をさらに丁寧に伝える場合には「おかれましては」と言い換えることができます。 「第2会議室におきまして開かれる講習会の参加者は30分後にお集まりください」 「石川様におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます」
「あって・あたって」は似ている言葉ですが、「~にあたって」と使う場合には「場所」を示しません。 どちらかと言えば「あって」のほうが「おいて」に近い表現となります。これは双方を「で」に言い換えることが可能なことと示す対象が同じためです。以下、例文となります。 「今日にあっても先代が生み出した製法が活かされている」 「一人暮らしをするにあたっての資金の問題がある」 例文を参考すると「今日にあっても先代が~」は「今日でも先代が~」と「で」に言い換えることができます。また「おいて」に言い換えると「今日においても先代が~」となります。
ここからは「おいて」と「おける」の違いについて考えていきます。この2つの言葉は示すものも同じで違いが分かりづらくなっています。 微妙なニュアンスの違いであっても文章の意味が変わってしまったり、示すべきものが正確に示せていないといった問題につながります。そうなると読み手が「この人は文章を書くのが下手だな」というイメージを持ってしまいます。 言葉の些細な違いを理解することで、読み手に伝えたいことが明確に届く上手な文章を書くことができます。
「おいて」と「おける」の違いを考える上で大切なのは言葉の区切りです。 「農業において人材不足は深刻である」 「農業における人材不足は深刻である」 この2つの例文から、言葉の区切りを意識して違いについて考えていくと、「おいて」は「農業」を示しており、そのあとの語である「人材不足」を前に区切りを入れています。それに比べて「おける」は「農業」ありきの「人材不足」といった形で、「人材不足」まで入れて区切りとなっています。 このことから「おける」は「農業」のような名詞とそれに続く言葉とで一つの形となっていると言えます。ただ「おいて」は名詞だけを示すため、後に続く言葉は自由となります。 これが「おいて」と「おける」の違いにおける1つの考え方です。
ご紹介しただけでも「おいて」と似た言葉が多く出てきましたが、それぞれの言葉の些細な違いを知らない人もいます。 用いる言葉によっては伝わる意味が変わってしまう場合があるので言葉選びは重要です。そのためには今回ご紹介したような言葉の意味や違いを理解しておく必要があります。 また、「おいて」と似た言葉でも「場所は表さない」などの違いがある場合があるため注意が必要です。「おいて」を上手く使い分けて文章を書くのが上手な人を目指しましょう。
記載されている内容は2017年11月17日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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