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「いずれの」の意味と使い方・類語・敬語・「いずれか」との違い

更新日:2024年03月06日

敬語表現

「いずれの」という言葉をどのように使うのか。耳にする事はあってもどういう時に使うものだろうか。ここでは似ている表現のある言葉も通してどのようにどういう意味で「いずれの」という言葉を使っていけば良いのかを再確認していきます。

「いずれの」の意味と例文

「いずれ」と言う言葉は日常的に聞いたことがある事でしょう。この「いずれ」と言う言葉は、はっきりと定めずに物事を言い表すのに使う言葉です。不定称の指示代名詞・人代名詞で「どれ」「どちら」「どっち」と同じような表現の言葉でもあります。 色々な過程を経たうえでの結果論として用いられることもあり、結局こうなる、というような表現の時も「いずれ」という言葉が使われます。漢字で表すと「何れ」となり、「どれ」とも読まれたりもします。 不定称の指示代名詞とは複数、特に3以上限られた範囲の物の中から不特定のいくつかのもの、不特定の場所を指します。不特定の人代名詞とは特に3以上の限られた複数の人の中からいくつかの人の事を指すという事になります。 これから例文を交えて、「いずれ」の使い方を見ていきましょう。

「いずれの場合も」を用いた例文

「いずれの場合も」という表現を用いる場合、「いずれ」と言うのは両方のケース、または限られた範囲の中のいくつかのケースという事になります。 ここで例文として「いずれの場合も」という文章を使っていきます。 ・今日中に宿題やお掃除を済ませてください。いずれの場合も今日のおやつはありません。 ・虫網を伸ばしても肩車をするにしても、いずれの場合もあのセミには届きません。 といった感じです。 「いずれの場合も」以外にも「いずれにしても」や「いずれにせよ」と言うような表現が出きます。これは方法についての「いずれ」の使い方という事になります。

「いずれの日も」の場合

「いずれの日も」を用いた例文を紹介していきます。 この場合指示代名詞という事になり、限られた範囲の日程のなかから不特定のいくつかの日という意味になります。例文にすると、 ・明日、明後日、明々後日、いずれの日も勉強しています。 ・10日、15日、20日のいずれの日も運動はします。 という文になり、どの日程でもと言い換えることもできます。「どの日程でも勉強しています」や「どの日程でも運動をしています」という言うように言い換えることができます。

「いずれの時間でも」を用いた表現

「いずれの時間でも」を用いた表現を例文にしていきます。「いずれの時間でも」という言葉は両方の、あるいは限られた範囲の中のいくつかの時間という「いずれ」の使い方になります。例としましては、 ・その日でしたら10時、13時、16時のいずれの時間でも打ち合わせに向かうことができます。 ・15時、18時、20時のいずれの時間でも連絡がとれます。 と使う事ができます。 「いつでも良い」とビジネスの場で使う事は少々失礼に当たるので、敬語とビジネス用語を使いわけて「いずれの時間でも」を活用しても良いでしょう。「どの時間でも」という表現と似ていますが、「いずれの」という表現には限られた範囲があるので使う時は限定する範囲の事を意識して使うようにしましょう。

「いずれのいかなる」

「いずれのいかなる」という表現について考えていきます。まず「いかなる」という言葉の意味ですが、連体形の「いかな」の音変化でどんな、どのようなという意味と「さすがの」という意味もあります。 いずれのいかなるを用いての例文としましてはいずれという言葉の意味が両方、あるいは限られた範囲の中の不特定数のいくつかという意味から、 ・宿題や掃除やお手伝い、いずれのいかなる事をしても今日のおやつはありません。 ・科学や数学、いずれのいかなる勉強をしても人の心までは理解できません。 というように、限られた範囲の中のいくつかとして使う事ができます。ただし、「どんなことをしても」となると、限られた範囲も超えて言ってしまう文章にもなりかねないので注意が必要です。

「いずれの」と「いづれの」のどっちが正しい?

「いずれ」「いづれ」の表記ではどちらが正しいのでしょうか。いずれという表記ですがこちらは現代仮名遣いです。対して「いづれ」は歴史的現代仮名遣いです。どちらも漢字では「何れ」「孰れ」と表記されます。 「いづれ」が用いられるのは古文の中の表現や昔ながらの言葉の表現に使われます。源氏物語にも使われている言葉の表現で「いづれの御時にか」(いつの時代には)というものがあります。 「いずれ」と言うものが現在の現代仮名遣いとされているので、普段使うべき文章表現としては「いずれ」を使うのが正しいという事になります。

「いずれの」の類語・言い換え

ここまででいずれという言葉の意味がわかって頂いた事でしょう。「両方または限られた範囲の中のいくつか」という意味の言葉となりますと「いずれ」以外にもあります。 意味にもあるように両方のやどちらの、双方やみんなという言い方ができます。それでもいずれのという言葉を用いなければ、不特定多数を示してしまいます。「みんな」や「どれもこれも」というような表現と同じように使うと、相手によって違った意味に捉えられてしまいます。 ここで言い換えられる意味の持つ言葉を挙げていきます。

「どちらの」

「どちらの」ですが、この言葉もまた不定称の指示代名詞・人代名詞です。指示代名詞の場合、どちらと使われ人代名詞の場合であればどなたと使われます。 この「どちらの」という言葉は「いずれの」と非常に使い方も似ています。方角や場所にも使う事ができます。ではどのようにして「いずれの」と使い分けるのでしょうか。 類語であるのでどちらを使っても問題ないですが「いずれの」は特に3以上の限られた範囲の物の中から不特定のいくつかのもの、不特定の場所を指すのに対して「どちらの」は特に2以上の限られた範囲という意味を持ちます。そして範囲を限りません。限定しないままそのうちの1つを取り立てて指す言葉なので使い分けができると言えます。

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初回公開日:2017年11月18日

記載されている内容は2017年11月18日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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