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「渡す」の敬語表現と使い方|例文5つ・類語4種類

更新日:2024年02月21日

敬語表現

「渡す」という言葉の敬語表現を理解していますか。ビジネスシーンにおいても多く使われる言葉です。会社の上司に書類を渡すときやお客様にカタログや商品を渡すとき、さらに「渡してください」とお願いする場合の敬語表現を使った言い回しを紹介します。

「渡す」の敬語表現

目上の人に対して、何かを「渡す」とき、どのような表現で伝えたらよいか、理解していますか。この記事では、ビジネスシーンでも多く使われる「渡す」という言葉の敬語表現について理解していきましょう。 まずは、「渡す」の「謙譲語」「尊敬語」「丁寧語」について解説していきます。目上の人に対して失礼のないように、自分が恥をかかないように、しっかり敬語表現を身に付けていきましょう。早速見ていきます。

謙譲語

まずは、謙譲語です。「渡す」の謙譲語表現は「お渡しする」「お渡しいたす」です。謙譲語は、自分を下げて相手にへりくだる敬語表現です。謙譲語を使うことで相手を立てることができます。 ここでも、「お渡しする」「お渡しいたす」と使うことで、渡す相手に対して敬意を表していることになります。例文としては、「〇〇部長にこの書類をお渡しいたします」というように使います。 後で述べますが、「~ます」は丁寧語表現です。

尊敬語

続いて、尊敬語です。「渡す」の尊敬語は「お渡しになる」「渡される」です。尊敬語は相手の動作に対して使う、敬語表現です。 例文を挙げますと、「〇〇部長が社長にこの書類はお渡しになります」というように使います。話し手にとって、「〇〇部長」は目上の人に当たるため、「〇〇部長」が行う「渡す」ということに対して、敬語表現を使っています。 ここまで、謙譲語と尊敬語の「渡す」を説明しました。続いて、丁寧語です。

丁寧語

「渡す」の丁寧語は「渡します」になります。丁寧語とは、敬語の接頭語「お」や「ご」を付けたり、文末に「~です」や「~ます」を付けたりすることをいいます。 丁寧語のみの敬語表現というのは、目上の人に対しては不完全な敬語です。丁寧語は同僚や親しい上司に対して使うようにしましょう。 また、丁寧語は、尊敬語や謙譲語に付けることができます。「お渡しになります」「お渡しいたします」といった様子です。

二重敬語にならないように注意する

敬語表現を使うときに気をつけなければならないことが、二重敬語です。「二重敬語」とは、同じ種類の敬語を重ねて使うことをいい、ふつう、誤りとされます。 「渡す」の場合、二重敬語となる言葉は、「お渡しになられる」です。尊敬語の「お渡しになる」と「渡される」が重なった表現となり、「尊敬語」+「尊敬語」のため誤りとされています。 一方、「お渡しになります」は「尊敬語」+「丁寧語」のため問題となりません。

「渡す」の敬語表現の例文

ここからは、「渡す」の敬語表現を使った例文を紹介していきます。ビジネスシーンでも多く使われる「渡す」の敬語表現ですので、しっかりと理解していきましょう。 5つのフレーズにおける、例文を紹介していきます。自分が目上の人に何かを渡すとき、目上の人が何かを渡す行動を述べるとき、適切な使い方をできるように、身に付けていきましょう。早速見ていきます。

例文1:「お渡しする」

例文「私が〇〇部長にこの書類をお渡ししておきます」 「お渡しする」は「渡す」の謙譲語表現です。自分の行動に対して相手を立てる敬語を使いたいときは、謙譲語を使います。 例文は、目上の人に書類を渡すシチュエーションです。謙譲語を使うことで、部長を立てて自分がへりくだっており、部長に対する敬意が伝わる表現です。この文章は、部長のいないところでの会話ですが、周囲の人からの好感度の上がることでしょう。

例文2:「お渡しください」

例文「〇〇部長にこの書類をお渡しください」 「お渡しください」は「渡す」の尊敬語表現の「お渡しになる」に「ください」を加えた言葉です。相手の行動に対して敬語を使いたいときは、尊敬語を使います。 例文は、相手に目上の人に書類を渡すことを頼むシチュエーションです。尊敬語を使うことで、相手に対する敬意が伝わる表現です。この文章は、〇〇部長に書類を渡す相手が、快く行動できるように敬意の伝わる表現をしましょう。

例文3:「お渡しいたします」

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初回公開日:2017年11月11日

記載されている内容は2017年11月11日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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