小学生の読書感想文の書き方・入賞作品例・推薦図書・例文

出典: Free photo: Kids, Reading, Book, Child - Free Image on Pi...

小学生の読書感想文の宿題は、よく親の宿題とも言われます。読書好きな子どもでも読書感想文と言われるだけで、身構えてしまう子も少なくありません。読書感想文の苦手意識をなくす書き方のポイントを紹介します。

小学生になってすぐの夏休みの宿題で読書感想文は、一から書こうとしても書けません。低学年の場合は、絵本を選んで読書感想文を書いても構いません。大切なのはメモを取りながら読み進めることです。 ・主人公 ・いつ ・場所 まずはこの3つを抑えておくことが大切です。次に抑えておくべきポイントは、 ・なぜこの本を選んだのか ・本を読んだ率直な感想 ・好きな場面 ・考えたこと 1年生には考えたことは難しいこともあります。その時は、書く必要はありません。これらのメモをつなげていくと原稿用紙1枚分になります。ここからは、必要枚数になるように少しボリュームを足していきますが、その時に、なぜこの場面が好きなのかを考えて書いて行けば大丈夫です。

基本は、低学年の読書感想文の書き方をベースとします。違いは、自分の身の回りのことに照らし合わせた感想を書き加えることです。読書感想文にオリジナリティを持たせるためにも本人の身の回りで起こっているできごとや自分だったらどういう行動をとったかということを書いてボリュームを持たせます。 学校に提出する読書感想文の場合は、「です」「ます」調で書くように指導されることもありますが、コンクールで入賞している作品は、小学生らしい等身大の口語体の文章です。オリジナリティを持たせ、日常を文章で表現することをイメージして書くこともひとつのテクニックです。「思いました」を「思った」と書くほうが小学生らしさのある文章といえます。

出典: Paper, Pictures - Free pictures on Pixabay

読書感想文コンクールで実際に入賞した小学生の作品を紹介します。引用部分は、読書感想文の冒頭部分のみ紹介していますので、リンク先で全文を読むことができます。本を読んだ感想がストレートに伝わってくるものばかりです。 入賞作品を読むことで、読書感想文の書き方やストレートに本の感想を伝える方法がなんとなくつかめます。

実際に第62回青少年読書感想文全国コンクールにて、最優秀賞である内閣総理大臣賞を受賞した作品の中から、小学生中学年の部で選ばれた作品です。「さかさ町」という何事もさかさまのことが起こる町が舞台となったストーリーを読んだ感想文ですが、ストレートに読んだ感想が表現されていて、実際の私生活と照らし合わせて書かれているところがとても評価されています。

「えっ、何で？ふつうぎゃくちゃうん？」 　『さかさ町』を読んで、わたしは友だちに言われたこの言葉を思い出しました。わたしの家では、お父さんが毎日朝ごはんを作ります。それを友だちに話したとき、とてもびっくりされたのです。そして、わたしも、友だちの家ではお母さんが朝ごはんを作っていることを知って、「えっ、何で？ふつうぎゃくちゃうん？」と思ったのです。

出典: :// |

「ワンダー」という本を読んだ感想文なのですが、この感想文の特徴は、必ずしも「です」「ます」に文末をとらわれているのではなく、小学生らしさを感じる口語体で書かれているところです。口語体で書いているからこそ、本を読んだ感想がストレートに相手に伝わっています。小学生らしい読書感想文の書き方のヒントがたくさんちりばめられている、内閣総理大臣賞を受賞している作品です。

「サマーのようになりたいな。」 　わたしは、つぶやいた。サマーは、だれも近よろうとしないオーガストと毎日いっしょにランチを食べている女の子だ。 　ビーチャー学園の生徒たちは、新しく入学してきたオーガストの顔にびっくりして、近づこうとしない。オーガストのことを「奇形児」とか「ゾンビっ子」とか呼んでいる。うっかりオーガストにさわってしまったら、三十秒以内にすぐ手を洗わないとペスト菌がうつってしまうという遊びまでしているのだ。もし、わたしが学校でオーガストのような子に出会ったら、きっとびっくりして怖いと思ってしまうだろう。わたしも、ビーチャー学園の生徒たちといっしょだ。なさけない。

出典: :// |