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更新日:2024年10月28日
皆さんはシンガポールと聞いて、マーライオンの他に何をイメージしますか。きらびやかなホテルや中国と東南アジアが混ざった雰囲気ですか。シンガポールには、実に色んな文化や言語、民族が入り混じっています。そこで使われている4つの公用語についてご紹介します。
シンガポールの歴史
公用語は4つしますが、必ずしもシンガポール現地の言語であるマレー語やタミル語が、公用語として多くを占めているわけではありません。実は一番多く使用されている公用語は中国語です。 中国語を第一言語とする人口が49.9%、次いで英語が32.3%。これだけで約8割以上になります。そしてマレー語が12.2%、最後にタミル語が3.3%です。公用語とはいえ、外国語である言語の方が多く使われていることになります。
公用語であるマレー語は憲法で国語として制定されてはいますが、シンガポールにおいては、公共の場で使われているのは主に英語です。ビジネスにおいても行政においても、英語が使われています。マレー語が国語として、そしてシンガポールの公用語として制定されているのは、マレーシア連邦に入っていたという名残だと言われています。 国歌はマレー語で作られました。正式な場ではマレー語で歌われていますが、他の公用語に訳されて歌われることもあります。国語がマレー語だとしても、マレー語が理解できないシンガポール住民は多くいるので、英語や中国語などの公用語に訳して歌います。
公用語として主に使われているのは英語です。シンガポールで使われている英語のことを、シングリッシュ(Singlish)と呼びます。これは「シンガポール人が使用する英語=Singaporean English」からきています。 現地の人間と、そこで交易する外国人が貿易のために自然と両者の言語が混じり合って形成されていった言語のことをピジン言語(Pidgin language)と言いますが、シングリッシュもその一つです。 割合としては中国語に次いで2番目となりますが、中国語・マレー語・タミル語はその民族同士でしか話せないことが多いので、広く使われているという意味では英語が一番となります。一般的な英語にはない訛りなどがあるため、シンガポール政府はこのシンガポール独特の訛りを排除しようとしているため、公共放送では使用禁止となっています。 ただ、『所変われば品変わる』という具合に、同じ英語でも例えばオーストラリアではオーストラリアの、カナダではカナダ独特の英語が話されていますから、どこまでがシングリッシュなのかという問題は難しいです。
シンガポールのイングリッシュがシングリッシュと呼ばれるように、シンガポールで使用されている中国語(マンダリン)はシンダリンと呼ばれています。2010年の調査では、シンガポール住民の76.7%が華人という数字も出ていて、漢字も一般的に使用されています。 教育現場では公用語の一つでもあるため、シンダリンは必修科目です。公用語が多いと、その分勉強しなければならないのは当然のことと言えます。 ただ、若い人たちはバイリンガルだったりトライリンガルだったりしますが、年の多い人たちは母国語のみ、という場合もあります。 華人の中でも、福建語や広東語といった具合で方言が入り混じっています。中国語には簡体字(かんたいじ。簡略化された文字)と繁体字(はんたいじ。簡略化されていない画数の多い文字。正体字)とありますが、シンガポールでは簡体字が使われていることが多く見られます。 中国や台湾で使用されている簡体字とはまた別に、シンガポールで簡略化され、シンガポールのみで使用されている「シンガポール漢字」という漢字もあります。
記載されている内容は2017年10月26日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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