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ハイレゾとは|sacdとの違い/対応機器/音源/ファイル形式違い

更新日:2024年10月03日

ガジェット

最近、音楽の話題で耳にする「ハイレゾ」。中には、ハイレゾと通常の音源との違いがわからず戸惑っている方も多いのではないでしょうか。この記事では、ハイレゾの意味や仕組み、他の音源との違いや楽しみ方を紹介します。一味違った高音質を楽しみたい方はぜひ御覧ください。

「ハイレゾ」ってそもそも何?

そもそも「ハイレゾ」とは何でしょうか。「ハイレゾ」は、「High Resolution」、日本語で「高解像度」という意味です。「解像度」という言葉は写真など画像でよく使われる言葉で、解像度が高くなるほど、その画像は鮮明になります。音に対しても全く同じことが言えます。「ハイレゾ」には、「実際の音を、鮮明に再現したもの」という意味があると言えます。

ハイレゾ音源とCDの音質の違いは?

違いは「実際の音をどれだけ削らずに記録したか」

両者の違いの前に、実はハイレゾ音源(ハイレゾの技術で記録された音のデータ)とCDには共通点があります。それは「どちらもデジタル音源である」という点です。デジタル音源とは、実際に発生した音(空気中の振動)を、コンピュータでグラフなどに変換し、それを記録したデータです。 しかし、コンピュータが音を記録する際、実際の空気中の振動を完全に記録することはできません。そこにはどうしても違いが生じてしまいます。 デジタル音源は、「実際の音から一部を削り落としてデータ化している」と言えます。ハイレゾ音源とCDの違いは、この「削る部分の多さ」です。ハイレゾ音源は、削る音をなるべく少なくし、これまでCDが削ってきた音もデータに入れることで、「実際の音に限りなく近い状態」で記録された音のデータと言えます。

「Hz(ヘルツ)」とは

ハイレゾ音源とCDの音質の違いは、数値で表すことができます。その場合、まずは「Hz(ヘルツ)」という単位を知ることが必要です。「Hz」とは、音を記録する際に、「1秒間を何分割して記録するか」を表します。「1Hz」は「1秒間を1分割する(つまり分割しない)」ことを表し、「1KHz」は「1秒間を1,000分割する」ことを意味します。 「Hz」の値が高くなればなるほど、それだけ細かく時間を分割して記録していることになります。その結果、非常に細かく音を記録することができ、再生すると滑らかに聞こえます。逆に「Hz」の値が低い場合には、それだけ大まかに時間を分割して記録していることになるので、細かい音まで正確に記録されず、ぶつ切りのような印象で聞こえるという違いがあります。

「bit(ビット)」とは

「Hz」の他に、音質を表すのに使われる単位に「bit(ビット)」があります。「bit」は、「音の1分割からどれだけたくさんのデータを記録するか」を表します。そのため、「bit」の数値が上がれば上がるほど、音がより詳しく記録されることになり、音の大小や細かさなどがより鮮明に再現できるという違いが生じます。

ハイレゾとCDの音質の数値の違い

では実際にハイレゾ音源とCDの音質をHzとbitで表したら違いはどうなるでしょうか。ハイレゾ音源の場合、主に「96KHz/24bit」もしくは「192KHz/24bit」です。前者は、「1秒間を96,000分割し、その1分割につき2の24乗(16,777,216)の容量」、後者は「1秒間を192,000分割し、その1分割につき2の24乗(16,777,216)の容量」ということになります。 これに対しCDは、「44.1KHz/16bit」です。つまり、「1秒間を44,100分割し、その1分割につき2の16乗(65,636)の容量」ということになります。音質の違いは人が感じるものなので、数値でその違いを比較することは難しいですが、「192KHz/24bit」のハイレゾであれば、CDの約1,115倍の容量を持っていることになります。

ハイレゾとSACDの違いは?

SACDとは

高音質な音源としてハイレゾと一緒に取り上げられるのが、「SACD」です。SACDは"Super Audio Conpact Disc"の略称です。1999年に、既存のCDよりも高音質なCDとして、ソニーとフィリップス社が規格化しました。CDと全く同じサイズのディスクに、CD以上の高音質データを保存しています。 しかし、SACDはこれまであまり普及してきませんでした。その要因は4つあります。「SACDを再生できる機器が少ない」、「PCで再生不可能」、「SACD音源自体が少ない」、「SACDでなくとも既存のCD音源やPC上の音楽データで十分満足だと考えられていた」ことです。

SACDとハイレゾの音質の違い

SACDとハイレゾは、アナログの音をデジタル化する方法に違いがあります。CDやハイレゾは「PCM方式」という方法を使い、SACDは「DSD方式」という方法を使います。そのため、同じ基準で数値化して違いを比較することは難しいのです。 「SACDの方がアナログの原音に近くて高音質」という意見がインターネット上では多いですが、「音質の違いが比較できるには、よほど性能の高い機器で再生しなくてはならない」といった意見もあります。 さらに最近では、SACDと同じDSD方式を用いたハイレゾ音源も配信されるようになり、ハイレゾの中にもSACD並の音質を持つものが増えてきています。

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初回公開日:2017年09月06日

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