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間違いも多い「ご連絡させていただきます」の意味と敬語表現・使い方と例文

更新日:2024年02月16日

ビジネスマナー

ビジネスメールや文書作成、電話応対の時に良く使っている「ご連絡させていただきます」という言葉は、敬語として正しいのでしょうか。実は「ご連絡させていただきます」というのは間違った使い方です。本来の意味、例文をピックアップして、詳しく紹介しています。

一見、「ご連絡させていただきます」という言葉は丁寧にみえて、目上の人に使っても問題ないだろうと思ってしまいがちですが、思わぬ間違いであったことを改めて知った方も多いでしょう。 これからは「ご連絡させていただきます」ではなく、「ご連絡いたします」とスムーズな敬語が出てくるように、正しい敬語が使えるような社会人を目指しましょう。

「ご連絡させていただきます」の意味

ビジネスメールなどにおいて頻繁に使う「ご連絡させていただきます」というフレーズですが、実はこの敬語は間違っていたのです。一見、丁寧な言い方なので、違和感を感じないかもしれませんが、実際にはとてもおかしな敬語であることが分かります。 そもそも連絡とは、どのような意味なのか。まずは「ご連絡させていただきます」の「連絡」の意味について改めて調べてみました。

「連絡」という言葉の意味とは

連絡というとどのような言葉を思い浮かべるでしょうか。その都度連絡をする、スケジュールの連絡をするなど、様々な使い方をしているでしょう。連絡するという言葉の意味は3つあります。 【1】関連性がある事柄。『関連性のある事件』『二人の特徴には関連性がある』など。 【2】自分の気持ち、考えなどを相手に知らせること。また、様々な事柄の情報をお互いに知らせることを指します。『相手と連絡をとる』『会社に連絡する』など。 【3】二つのことがお互いに通じ合っていること。または、交通機関などが一地点で繋がっていること。『この電車は、●●駅で●●線と連絡しております』『連絡通路』

ビジネスシーンにおいての「連絡」

ビジネスシーンにおいての「ご連絡させていただきます」の「連絡」は主に上記の意味では【2】の情報や自分の気持ちなどを相手に伝える行為ということで使われています。 また、連絡先という言葉になると、その人個人に連絡するための手段(電話番号・メール・住所など)を知るという意味があります。ビジネスメールなどにおいて頻繁に使われているのは、情報を共有、知らせることが主旨であるといわれています。

目上の方への敬語として正しい?

では「連絡させていただきます」という言葉に関しては、目上の方への敬語としては正しいのでしょうか。一見「させていただきます」という言葉を使っていて丁寧に見えますが、実際はどうなのか解説します。

「ご連絡いたします」が正しい

「ご連絡させていただきます」は目上の人に対してふわしい敬語ではありません。目上の人だけでなく、他の人に対しても「ご連絡させていただきます」は失礼にあたります。 正しくは「ご連絡いたします」「連絡いたします」が正しい使い方です。または「ご連絡申し上げます」という言い回しだとより丁寧な表現の仕方になるでしょう。

自分から連絡する場合「ご連絡させていただきます」は失礼

相手から連絡の許可を取っている上で「ご連絡させていただきます」という言葉を使う場合は、実は問題はありません。 自分から連絡する場合は「ご連絡させていただきます」というのは失礼なのです。相手に許可も取っていないのに、『勝手にご連絡』されても困ってしまいます。 さきほども、述べましたように自分から連絡をする場合は『ご連絡いたします』『連絡いたします』が正しい使い方となります。 では、なぜ「ご連絡させていただきます」が失礼なのでしょうか。次の項目で詳しく解説していきます。

「させていただく」は謙譲語なので注意

「ご連絡させていただきます」の「させていただきます」という言葉は、一見丁寧に見える尊敬語だと思われがちですが、「させていただく」というのは『謙譲語』にあたります。 謙譲語は自分がする行動を相手よりも下にしている言い方なので、通常の言葉で直すなら「(勝手に)連絡するね」と相手のことを思わずに連絡をすると言っていることになるのです。 確かに「させていただく」というのはとても丁寧な言い回しで便利ではありますが、基本的には相手から許可が取れた事柄に関して使う敬語です。

【させていただくの主な使用例】 『それでは、こちらの内容でスケジュールを変更させていただきます』 (相手からスケジュール変更の許可がある) 『仕事を担当させていただきます』 (相手から仕事を依頼されている時の返事)

自分からの行為に無理やり「ご●●」は付けなくても良い

「ご連絡させていただきます」は「ご連絡いたします」「ご連絡申し上げます」という言い方で良いということを述べましたが、「ご連絡いたします」という言葉には、まだ敬語として違和感があります。それは「ご連絡」の「ご」という一文字です。 相手から連絡が欲しい場合は相手からの行為を立てるために「ご連絡」と使いますが、自分からの行為に関しては「ご連絡」というのは使わないのが基本です。 ただ、相手への敬意を示すために丁寧な言い方にしたい場合は「ご連絡」という言い方にしても差し支えはありません。

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初回公開日:2017年07月30日

記載されている内容は2017年07月30日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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