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「次第です」の意味と例文4つ・「次第でございます」は正しいか

更新日:2024年08月01日

言葉の意味・例文

ビジネスシーンや日常の会話の中で何気なく使っている、事情、状況、成り行きの状況を表す「~次第です」は、正しい使い方がされているのでしょうか。また、「~次第です」の敬語にはどんな言葉があるのでしょうか。例文を見ながらご紹介していきます。

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「次第です」を使う時の注意点

「次第です」の言葉を使うときに、前後の言葉の使い方次第では、相手にとても窮屈な思いをさせることになるので注意が必要です。 何気なく使っている「次第です」という言葉は、文章などではよく見かけますが、日常の会話ではあまり耳にしません。ちょっとかたいイメージがあるからです。 「次第です」の言葉自体が敬語なので、余計な言葉を続けないほうが正しく使うことができます。

注意点1:「次第でございます」二重敬語なのでNG

「次第です」自体が丁寧語の敬語なので、うしろに「ございます」という丁寧語を付けると二重敬語になるので避けてください。 「次第でございます」は過剰な表現です。くどい言葉として相手にいやがられる可能性があります。 二重敬語とは、「次第でございます」のように同じ種類の敬語を二回続けるような表現のことです。表現として完全な間違いではありません。定着している二重敬語もありますが、「次第でございます」はNGです。

注意点2:「次第です」相手や状況により使い分ける

「次第です」は基本的には自分よりも立場が上の、上司や取引先の人に対して使う言葉ですが、過剰に使用すると嫌がられます。 上の立場の人を敬う姿勢は大切ですが、過剰過ぎる表現はわざとらしい態度に取られてしまいます。上司への業務メールに「次第です」を使うのは、へりくだり過ぎて嫌味に感じられます。 反対に取引先への謝罪に「次第です」を使うと、誠意の気持ちが伝わりやすくなります。

「次第です」と似た表現

「次第です」と同じようなシーンで似た表現として使われる語句に、「所存」や「始末」「首尾」などがあります。 どの言葉も「次第です」のように物事の状況や事情をあらわす意味があります。「所存」は物事に対する自分の考えをあらわす言葉で、「首尾」は物事の経過や始めと終わりを、始末は悪い結果をあらわします。 自然な結果を表現する「次第です」という語句との使い分けを明確して、正しい言葉を身につけていきましょう。

「所存です」の意味

「所存」とは、考えるや意志・意向の謙譲語です。自分の意思を述べる際に使用する言葉なので、「所存です」とはするつもりです・しようとおもいます・したいとおもっていますなどという意味です。 「励んでまいる所存です」と使う場合は、今後も頑張っていく「つもり」ですと心の向くところを表現しています。「励んでまいる次第です」と使う場合は、こういうわけで今後も頑張りますといった、理由を説明しています。

「次第です」と「所存です」の使い分け

「次第です」は理由をあらわし、「所存です」は考えや意向をあらわしています。 「次第です」と「所存です」は同じような場面で使われる言葉ですが、微妙な使い分けに注意するべき語句です。 その人の気持ちが含まれているときは「所存です」を使い、気持ちは含まないで理由を表現したいときは「次第です」を使用します。

「次第です」を正しく使おう

ビジネスシーンや日常の会話でよく耳にする、「次第です」の本当の意味や類似語について正しい使い方を覚えて、毎日の生活に活かしていきましょう。 「次第です」の本当の意味をよく理解しないで使っていた人は、この機会に「次第です」の正しい使い方を覚えておきましょう。 「所存」などとの違いもしっかりと頭に入れておくと、いろいろな敬語を使い分けることができるようになります。今後の参考にしてください。

間違いやすい二重敬語に注意

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初回公開日:2017年08月02日

記載されている内容は2017年08月02日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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