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間違いも多い「お手数ですが」の意味と敬語表現・使い方と例文

更新日:2024年07月30日

敬語表現

仕事で何かをお願いする時、「お手数ですが」という表現は、丁寧な表現として電話やEメールでも良く使われます。しかし、それは正しい使い方でしょうか。安易に使って、実は失礼な表現になっていることも。今回は、「お手数ですが」の正しい使い方をまとめてみました。

「お手数ですが」の意味

「お手数ですが」という表現は、電話を含む口頭での挨拶やEメール、案内文書など、ビジネスでの依頼事によく使われます。普段あまり気にせずに使っている方もいるかもしれません。この言葉に使われる「手数」には、次のような意味があります。 「手数」の意味 1.それをするのに要する動作・作業などの数。 2.他人のためにことさらにかける手間。 そのため、この言葉には「ことさらに手間をかけることですが」という意味があります。この手数に「お」を付けて丁寧な表現にし、さらに「が」という反対のことを続ける接続詞を付けています。「お手数ですが」は、手間がかかることですが、そこをなんとかしてほしい、という願いを込めるのが「お手数ですが」の正しい使い方です。

クッション言葉としての「お手数ですが」

ビジネスにおけるコミュニケーションでは、直接的に「〇〇をやってください」という表現を避けて、間に言葉を入れることがよくあります。これをクッション言葉といい、この言葉を使うことで、相手に丁寧で優しい印象を与える効果があります。また、否定的な内容でも、相手に失礼にならずに伝える効果も期待できます。「お手数ですが」は、このクッション言葉の代表例で、ビジネスの様々な場面で使える便利な言葉です。例えば、「書いてください」とするよりも、「お手数ですが、ご記入ください」とするだけで、相手にへりくだった言い方になり、相手の印象もよくなります。そんなクッション言葉の「お手数ですが」を正しい使って、ビジネスに生かしていきましょう。

目上の方への敬語として正しい?

「お手数ですが」という表現は、ビジネスではよく耳にしたり見たりします。そして、「お」が付いているから敬語だろうと思って使っている方が多いかもしれません。しかし、敬語として使うには、注意が必要です。目上の方への丁寧な依頼の仕方は、次の表現が正しい使い方です。 例 お手数をお掛けしますが、何卒よろしくお願い致します。 「手数をかけてしまいますが、何とかおねがいします。」という言い方を、丁寧に表現しています。そのため、「手数」と「かけて」に「お」を付けて、「お手数をお掛けしますが」とい丁寧語になっています。もし、文書やEメールなどの残る文書には、正しい丁寧な表現を心がけましょう。しかし、この表現には「お」がたくさん使われており、電話で話すには難しい言い回しです。無理して言い間違いするよりは、さっと丁寧な言い方ができればそれで十分な場合も多いでしょう。そんな場合は、次の表現でも問題ありません。 例 お手数ですが、何卒よろしくお願いいたします。

「お手数ですが」の失礼な使われ方

「お手数ですが」を使えば表現が丁寧になるからと言って、自分のことに使ってはいけません。例えば、次の例。 NGな例 お手数ですが、この件は月末までに連絡させて頂きます。 こんな使い方は間違っています。これでは、自分にとって手間になることだが、月末までに連絡させてもらう、という意味になり、受け取った方に大変失礼です。こんな表現は、目上の人には絶対に使ってはいけません。「お手数ですが」は、相手に手間をかけさせる表現だと理解して使いましょう。

使い方と例文

お手数ですがよろしくお願いします

ビジネスで、お客様や取引先に何かを依頼することがよくあります。電話や口頭で担当者に直接依頼する場合もあるし、Eメールで依頼する場合もあります。また、文書で正式に依頼するケースもあるでしょう。そんな場合には、「お手数ですが」という表現は欠かせません。次のような使われ方をします。 例 お手数ですが、添付した書類のご確認をお願いします。 例 お手数ですが、添付した書類に捺印のうえ、ご返送をお願いします。 例 お手数ですが、〇月〇日までに上記の件についてご回答をお願いします。 「お手数ですが」という表現は、相手に何かをやってもらうことを依頼するのが前提になっています。それさえ理解していれば、ビジネスのいろいろなシーンで使うことができます。

お忙しいところ、お手数をおかけします

ビジネスでのコミュニケーションでは、相手への配慮が大切です。たとえ、よく使われる言葉だとしても、ちょっとした配慮で印象が全く変わります。例えば、「お手数ですが」に、忙しい相手に配慮して、「お忙しいところ、お手数をおかけします」という表現にすると、より丁寧な印象を与えます。また、「お忙しいところ」と同じ意味の「ご多忙中」を使うことで、堅い感じの丁寧な表現にもできます。 例 お忙しいところ、お手数をおかけしますが、打ち合わせの時間をとっていただきたく、お願い申し上げます。 例 お忙しいところ、お手数をおかけしますが、ご出席くださりますようよろしくお願い致します。 例 ご多忙中、お手数をお掛けしますが、お手元の控えをご訂正くださいますようお願い申し上げます。

間違った表現に注意

ビジネスの様々なシーンで使える「お手数ですが」という表現ですが、間違った使われ方もよく見られます。例えば、 お手数をかけさせてしまい、申し訳ありませんでした。 一見良さそうですが、これは間違った表現です。日本語には、「お手数をかけさせる」という表現はありません。「お手数をおかけして」が正しい表現です。この場合は、次の表現が正しい言い方になります。 お手数おかけして、申し訳ありませんでした。

「お手間ですが」はNG

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初回公開日:2017年07月31日

記載されている内容は2017年07月31日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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