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ベタ打ちの意味と仕事|在宅ワークで行うベタ打ちとは

更新日:2024年06月11日

言葉の意味・例文

「ベタ打ち」とはどんな意味か知っていますか?ベタ打ちの仕事とはどんなものなのか知っていますか?今回は、ベタ打ちの意味やベタ打ちの仕事、在宅ワークでも可能なのかなどについてまとめました。データ入力などに興味のある方は、参考にしてみてください。

ベタ打ちの仕事とは

ベタ打ちに必要な能力

ベタ打ちの仕事は、印刷会社やデータ入力専門の会社で多く行われています。文字を早く正確に打つことがなにより求められますが、日本語のみならず、数字も正確に打てなければいけませんし、英語を入力することも珍しくありません。 また、最近ではOCRを使った入力も多くなってきており、手書き原稿では使われませんが、活字になっている原稿の場合はOCRで読み取って、それを修正する作業も増えてきています。英語などのOCRは比較的正確に読み取ってくれますが、日本語は漢字・ひらなが・カタカナと種類が多いうえに、見た目でも漢字の「口(くち)」とカタカナの「ロ(ろ)」や、漢字の「工(こう)」とカタカナの「エ(え)」など、区別がつきにくい文字も多く、集中力と注意深さが求められます。

ベタ打ちの仕事・給料は?

ベタ打ちの仕事の場合、とにかく正確に文字をたくさん入力することが求められます。データ入力会社で勤めた場合、時給換算するとおよそ800円~1000円ぐらいのところが多いのではないでしょうか。 一般的な1文字あたりの単価は、1文字あたり0.1円~1円ぐらいなので、10分間で1000文字入力したとしても、100円~1000円となり、時給換算すると600円~6000円となりますが、しかしひとつの原稿を、ひとりが打ってそれで終わりというわけではありません。校正にまわしたり、もうひとりが同じものをベタ打ちして、機械的にエラーを検出するなどの方法がとられるので、会社の利益も大きいとはいえません。

ベタ打ちデータ入力の方法

文字を正確に早く打つために、さまざまな入力方法があります。私達が一般的に行っているローマ字入力ではスピードが遅いので、データ入力を専門にして勤めている人は、データ入力専門の技術を身につけています。データ入力で使われている主な入力方法をご紹介しましょう。 ・連想入力 連想入力は、漢字1文字に対して2タッチで入力する為のコード(キーボードのカナ、数字、英字、記号)を割り当てていますが、これらをすべて覚えないと仕事で使える入力はできません。そのため、1文字ずつのコードを覚えやすいように、文字からイメージするものを割り当てられており、それを連想して覚えるという方法をとっています。 たとえば、「山」という文字を入力する場合には、「ヒマ」と入力すると、自動的に「山」と変換されます。これは、「ヒマラヤ山脈」から連想して覚えます。一般的なローマ字入力では「yama」と4つのキータッチと、変換のためのスペースキーのタッチも必要なので、最低限でも5回のキータッチが必要ですが、連想入力の場合は、2タッチで文字を入力できるので、時間的にもかなり短縮できます。 ・親指シフト入力 親指シフト入力は、連想入力のようにキーボードをひらがな入力に設定して行います。 一般的なローマ字入力はキーボードでおもに3行のキーを使って入力しますが、ひらがな入力では数字キーにある1行も使いますので、4行となります。しかし4行を使うのはスピードの点で効率がいいとはいえません。そこでローマ字入力と同じように3行ですむ方法を考えられたのがこの親指シフト入力です。 キーボードの配列は私達が使っているものと違って、専用の配列なのでこれを覚える必要がありますが、3行のキーに、それぞれひらがな2文字ずつが割り当てられています。ひとつはキーを1回押せばその文字が入力されます。もう一つは親指でシフトキーを押しながら、そのキーを押すと文字が入力されます。このようにひとつのキーに2文字を割り当てることで、入力時間を短縮できるようになりました。スピードはおおよそローマ字入力の半分といわれています。

在宅ワークで行うベタ打ち

「ベタ打ち」とは文字のみをひたすら入力すること

在宅ワークとしてベタ打ちを行う場合は、普通のローマ字入力で対応できることがほとんどです。ベタ打ちは早く正確に打てればいいので、前出の専門的な技能を習得する必要は必須ではありません。しかしたまに勘違いして、原稿と同じようにインデントをしたり改行を入れて納品してしまうケースもあります。このような場合、差し戻されてやり直し、となることもあるので、仕様をよく確認することが大切です。また、本来「ベタ打ち」といったら、文字のみを打つものですが、最近ではHTMLのタグの挿入を求められることもあるようです。

在宅ワークでベタ打ちの単価

在宅ワークでのベタ打ちは、文字入力ができれば誰でもできる仕事ですので、単価も非常に安いものです。1文字0.1円や0.2円といった単価が一般的なので、1時間で何文字入力できるかで収入が決まります。また、日本語・英語・数字の3つはベタ打ちをするうえで基本なので、いずれも早く打てなければ収入は期待できません。最近増えているのは名刺のデータ入力ですが、この場合、メールアドレスや企業のウェブサイトアドレスを入力することも多くなっています。入力の仕事はが高く、競争率も高いので多く稼ぐことは難しいようです。

ベタ打ちの例

それでは、ベタ打ちの入力を実際に見ていきましょう。以下の原稿をベタ打ちする場合です。 (原稿) 「春になると思いだすことがある。 幼い頃、私は近所に住むおじいさんによく遊んでもらっていた。大人しくて友達と上手く遊ぶことができなかった私に、おじいさんは友達のように接してくれて、春になると毎年手作りのお弁当を作って、花見に連れて行ってくれた。 おじいさんと私が座る場所はいつもきまっていた。神社の境内の裏にある桜の木の下である。 桜の名所とは言い難いが、おじいさんと私だけの特等席である。 あれから私は大人になって社会人になり、おじいさんは天国へと旅立った。今年も私は、境内の裏でおじいさんを偲びながら酒を飲んでいる。」 これがベタ打ちになると、こうなります。 (ベタ打ち後) 「春になると思いだすことがある。幼い頃、私は近所に住むおじいさんによく遊んでもらっていた。大人しくて友達と上手く遊ぶことができなかった私に、おじいさんは友達のように接してくれて、春になると毎年手作りのお弁当を作って、花見に連れて行ってくれた。おじいさんと私が座る場所はいつもきまっていた。神社の境内の裏にある桜の木の下である。桜の名所とは言い難いが、おじいさんと私だけの特等席である。あれから私は大人になって社会人になり、おじいさんは天国へと旅立った。今年も私は、境内の裏でおじいさんを偲びながら酒を飲んでいる。」 このように見た目にとらわれず、改行も削除するのがベタ打ちです。しかし実際には句点の後は改行をするなどの仕様もあることがあるので、それぞれの案件ごとの仕様を確認することが大切です。

ベタ打ちの基礎

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初回公開日:2017年06月17日

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