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更新日:2024年09月15日
招待状やビジネスシーンで使われる『於』ですが、意味や読み方を知っていますか?話の流れでなんとなく理解している人が多いように思います。今回は、『於』の意味や読み方などの基本的なことから一般的な『於』の使い方まで紹介します。
日常的に言葉としては使っていても文字としてみるとなかなか読みがたい、わからない、という文字、言葉というのは、意外とよくあるのです。その一つが『於』です。『於』は『お』と読みます。於いて、などと使われることが多いでしょう。言葉としては日常的に発声している、使っていることが多くある言葉でもあります。 では、どんな意味があるのか、といいますとまず、これは『置く』という言葉から出来ました。置く、の連用形に接続助詞「て」の付いた、おきて、という音変化になります。いくつかの意味が『於』という言葉、文字にあります。於いて、といえばまず、場所、事柄、時間などの意味に使われることになっています。 ~において、という言葉を意識していなくても使ったことくらいはあるでしょう。このときに前に来るのが時間であるのか、場所であるのか、事柄であるのか、ということによって表現法は大して変ることはないのですが、とにかく使えるようになっている言葉です。なかなか意味合いの微妙なアクセントの説明は難しいのですが、感覚として理解することは容易に出来ることでしょう。
過去に於てそう、という言葉として使うことができます。言い方をやや長ったらしく、また意味がはっきりと伝わるように変えるのであれば、「10年前に於いてそうであったとしても今では違う」、といえます。要するに「その時間のときには」ということです。 また、多くの人が使っていますし、細かい意味のアクセントはともかくとして多くの人が理解できています。それこそ、於いては、という言葉を使わないのであれば、前述の文であれば、『過去には』『10年前には』、と『には』という言葉で簡単に表現することも可能です。 但し、この場合はどうしても文章が端的になりすぎていますし、昔にあった事例、場合から見て、というやや重めかしい雰囲気を出すことができないのです。意味として伝わるのであればそれでよいのでは、と思うかもしれませんがやはり文章というのは重厚さを出すことも大事ですし、『於いて』という言葉は社会人ならば使えるようにしておいたほうがよいでしょう。
まだまだ於いて、という言葉は使う方向性があります。例えばそれは位置、場所を示す、表現するときに使うことができるようになっています。例えば、○○会場に於いて、とか言うこともあるでしょう。○○式場に於かれまして、と言う紹介の仕方もあります。これはその場所『で』という意味と同じになります。 こちらも意味としては別に『で』という言葉、文字で十分に理解できるようにできるわけですが、こちらも重厚さを出すため、雰囲気を出すためには必須です。例えば結婚式など、サクラの間(間=部屋、会場のこと)で、と『で』を使うと非常に軽くなってしまうのです。意味があるのか、といえば微妙なところではありますが、やはり儀式的なことにおいては重めかしい言葉を使うことが求められることが少なからずあるのです。 これが『サクラの間に於かれまして』となればそれなりに雰囲気が出て来るわけです。細かいことではありますが、言葉遣い一つ、使い方一つで、かなり雰囲気が変ることは確かなのですから、時々に合わせてキチンと『於かれ』という言葉を使えるようにしておきましょう。
また、『於』という言葉を案内状に書くこともあります。例えば、於 ○○ホテル、といったようなことです。これは要するにそこでやる、ということです。イベントごとなどの案内状で場所の名前をただ単純に書くのでは非常に味気ないので、そこでという意味をこめて『於』と頭に書き、そしてどこでやるのか、という具体的な建物名や部屋番号などを書く、というのが一般的な案内状の書き方としてあります。もちろん、開催場所 ○○ホテル、といった書き方でも問題はないのですが、こちらもやや気取った書き方をしたいのであればこうするとよいでしょう。
事件や事柄、行動に対しても『於いて』という言葉は使うことが可能になります。例えば『先の事業計画に於いて』とか『運動会に於いて』とかその行動や企画、事柄、或いは事件などを示す場合に於いてという言葉使えるわけです。多くの場合、その示す事柄ですが過去形であることが多いです。絶対というわけではないのですが、そのほうがわかりやすいですし、使いやすいからです。
『於』という言葉は主に日常で使う場合、於いて、という言葉で使うことになるでしょう。多くの人が漢字を知っているかどうかはともかくとして使っている、知っている言葉であるといえますから、日常的に使うのは問題はないのですが、『於いて』というのはやや気取った感じがするのは確かでしょう。相手がその言葉を理解できない、ということはないでしょうが、あまりにもプライベートで気の置けない仲間、友人と話しているときに使うような言葉であるのか、といえば微妙なところではあります。 畏まった場とかビジネスのような場であれば問題なく使用することができるでしょう。そもそも言葉というのは、意味が伝わることが第一義であるのです。そうした意味では『於』『於いて』というのは認知度が極めて高いといえますし、使うこと自体は心配することはないのですが、それでも使う雰囲気であるのか、というのを弁えた方がよいことではあります。これはよく覚えておきましょう。
置いて、という言葉から音変化した言葉なので『置いて』というのも実は極端に間違っているわけではないのですが、使うべきではないです。置く、というのはどうしても動作がそこで止まるというイメージが今の人にはあるでしょう。それこそ、間違いとは言いがたいのですが、あくまで今現在、一般的に使われているほうを使うほうが正しいですし、無難であるといえます。
記載されている内容は2017年05月01日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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