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間違えやすい「この度とは」|この度の上手な使い方と例文は?

更新日:2022年06月29日

言葉の使い方

「この度〜」という言葉を一度は使ったことがありますよね。こちらの言葉はビジネスシーンでの会話や、書類に多く用いられている表現です。正しい使い方のルールも存在しています。今回は、そんな「この度」の使用方法について解説していきます。

この度の使い方と意味

ビジネスメールやフォーマルな会話やスピーチに良く登場する「この度」(このたび)と言う言葉について考えてみましょう。ビジネスメールでは「この度はお忙しいところをご面会くださり誠にありがとうございます。」「この度は○○株式会社の入社試験にご応募いただきまして、ありがとうございました。」などと使われます。 「この度」は「今回」「今度」という意味で、これらの言葉を丁寧に言い表したものです。 現在進行中の出来事に関して、現在の状況、事態を表しています。しかし「この度」は実際は、「現在」「今」などの時間的な意味を重要視するよりも、話を先へ進めるための枕詞のように使用されることが多く、「さて」に近い使われ方をすることもあります。

この度の別の表記方法

「この度」か「このたび」か?

表記方法で「この度」が正しいのか「このたび」が正しいのか?という問題があります。最近では「この度」よりも「このたび」の方が正しいという意見が多くなっています。平成22年に政府が発表した「常用漢字表」の中の「起案文の書き表し方について」では、「この度」については言及していませんが、「事」「時」などの形式名詞についてはひらがなの使用を推奨しています。 形式名詞と言うのは「そうすると困った事になる」「補充の品が無い時」などの「事」や「時」のように、本来の「事」や「時」の意味から離れた使い方をする名詞のことです。 この度の「度」というのは「度合い」を表す言葉で本来は「温度」「角度」「精度」などに用いられますが「今回」「今度」という意味に使われるときには「度」の本来の意味から離れているので、「事」や「時」と同様の形式名詞です。それに倣うと「この度」も「このたび」が正しい表記であると言えるでしょう。 しかし長年のビジネスの習慣でビジネスメールには「この度」が「このたび」よりも多く用いられています。ビジネスメールの場合は「このたび」にすると軽い印象になるので「この度」の方が好まれるのかもしれません。

此の度、此度

この度の「この」を漢字表記にして「此の度」としたり「此のたび」とする表記方法もあり、どちらも間違いではありません。ただ「此の」という表現は古めかしく堅い印象を与えます。また「此の度」としてしまうと、文中の他の「この」もすべて「此の」としなければならず、ますます堅苦しい感じになってしまいます。 「此度」(こたび)と言う言葉もあって、これは文学作品によく見られます。例として「此度は田舎祭りの帰りのような心持がした。」(正岡子規「句合の月」)「此度の我々の家などに苦情を云えたものではない。」(宮本百合子「日記」)などがあります。此度は古い言葉で現代の文章や会話にはあまり使われません。

この度と似た言葉と比較

この度の類語

「この度」(このたび、此の度)の類語は次のようなものがあります。此度、今度、今回、このほど(この程、此の程)また少し意味は違いますが関連している言葉には次のようなものがあります。このところ、この節、昨今、近年、今日、時下、ただ今、今どき、現今、今般

この度の類語との比較と違い

この度も今度も今回も物事が行われる時が近いことを表します。ただし「今度」は現在と近未来を表し、「この度」と「今回」は現在と近い過去を表す傾向があります。未来を表す場合「今度はいつお会いできるでしょうか?」は正解ですが「この度はいつお会いできるでしょうか?」は不自然です。 また「今度」や「今回」は「何度か行われた中の今の回」という意味で、「前回、次回」などと関連して順序や回数も意識していますが、「この度」はそれらと違ってただ「今起きていること」を表しています。「今度(今回)の案は素晴らしい」と言う場合は過去にも提案があってそれと比較してこの案が素晴らしいという意味になりますが、「この度の案は素晴らしい」というのは過去に案が出されていたとは限りません。

この度の使い方と例文

この度のビジネスメールの例文

「この度」(このたび)はビジネスメールでは以下のように使われます。 •この度はご応募くださいまして、誠にありがとうございました。 •この度はご多忙中にご面会くださり、誠にありがとうございました。 •この度はご子息のご結婚のお知らせ、心よりお祝い申し上げます。 •この度○○支店の住所が変更されましたので、以下にお知らせいたします。 •この度新しく発売されました商品についてのカタログを添付いたします。 •この度は弊社社員の不手際がございましてご迷惑をおかけしましたことを、誠に申し訳なく存じます。 •この度は突然のお願いで大変申し訳ございません。 •この度、○○株式会社創立50周年記念式典を開催する運びとなりました。

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初回公開日:2017年03月14日

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