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【業界研究】中古車業界の現状・動向・課題について

更新日:2024年11月09日

業界・企業研究

中古車業は、中古車卸売業者や新車ディーラーなどから中古車を仕入れて、消費者に販売する業態です。

1位:ユー・エス・エス:573万円 2位:ハナテン:550万円 3位:システム・ロケーション:534万円

業界の動向

中古車の個人売買広がる

インターネットを通じて、中古車の個人間売買を仲介する業者が増えています。中古車業界における流通は、買取店が消費者から買い取った車をオークションにかけるのが一般的ですが、業者間取引では、消費税がかかるほか、中間マージンも発生します。一方、個人間売買は消費税が非課税で、売り手買い手ともにメリットがあります。

2014年の消費増税を機に、個人間売買に参入する事業者が相次ぎました。情報サイトのオールアバウトとカーコンビニ倶楽部は、2014年に個人間売買を支援するサイト「カーコン・マーケット」をオープンしました。車を売りたい人は、出品申込みをして、最寄りのカーコンビニ倶楽部の店舗に車を持ち込めば、専門スタッフが査定を行なってくれるサービスになっています。

軽の未使用車の取り扱い強化

セダンやミニバンなどの登録車の販売が落ち込む一方、軽自動車の販売が堅調となっています。

その要因の1つに未使用車の存在があります。未使用車とは、買い手の消費者が決まらないまま販売会社が自社名義で届けを出した車を指します。未使用車は走行距離が100キロ以下の場合が多く、一度届け出ているために新車扱いにはなりません。また中古車とも異なるため、未使用車や新古車とも呼ばれ、新車よりも安いのでが高まっています。

中古車業界全体で海外事業を強化

日本の中古車は燃費性能の高さなどから海外でがあり、中古車輸出は増加傾向が続いています。クルマ情報誌「Goo」を展開するプロトコーポレーションは、運営する中古車輸出専用のサイトで国内輸入業車と海外バイヤーの取引を仲介しています。

ガリバーが個人間売買市場に参入

ガリバーを運営するIDOMは、個人間で中古車売買できるスマートフォン向け専用アプリケーション「クルマジロ」を2015年にスタートさせました。さらに、2016年にサービスを拡張し、店舗に行かなくてもスマホから出品できるセルフ出品機能とウェブサイトで出品・購入できる機能が追加されました。

ガリバーが第三者として個人間の取引を仲介することにより匿名で売買でき、複雑な手続きを代行してもらえるというメリットがあります。

「ヤフオク!」とミエルカが提携

消費税がかからず、手数料も定額で済む個人間取引が増えています。

「ヤフオク!」は、2015年にmieruCAR(ミエルカ)と提携しました。ミエルカが提携している全国1万ヶ所の整備工場で点検を受けてミエルカに出品された中古車は、「ヤフオク!」内に設置された「ミエルカストア」に自動出品されます。「ヤフオク!」で落札後は代金支払い完了まで必要な業務をミエルカが一括してサポートします。出品者と購入者のあいだで一切個人情報が開示されない点が特徴となっています。

市場動向

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