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【業界研究】重電業界の現状・動向・課題について

更新日:2023年12月26日

業界・企業研究

重電業界について知りたいという方は多いのではないでしょうか。この記事では、重電業界の現状や重電業界の歴史、市場動向、業界の課題、業界の今後の将来性などについて詳しく紹介していきます。重電業界についてご興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。

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業界の現状

重電業界の歴史

重電とは、電気機械のうちとくに大型のものを指します。テレビや洗濯機といった家庭で使われる電気製品(家電)を軽電製品と呼びますが、それに対応する形で発電施設などで用いられる設備が重電と呼ばれます。 わが国の電気機械産業の歴史は古く、その成り立ちは明治時代まで遡ることになります。明治維新後の、政府の殖産興業政策とともに重電機器工業が生まれ、中核産業として発電機・電動機産業が発展する流れで重電業界が形成されていきました。 重電業界はその後、第二次世界大戦後の経済復興や高度経済成長期の重工業化による電力需要・重電需要のもとで急成長を遂げ、1980年代後半のバブル経済時の需要増や省力化といった民間設備投資の活発化を反映しながら順調に規模を拡大し、現代に至ります。 近年では、2008年のリーマンショック後に、新興国の台頭もあって経営的に後退しますが、その後の合併や買収を通じた経営再建策、在庫の適正化、適切な設備投資などの効果もあり、現在、生産額に拡大の兆しがみえてきています。

重電機器の分類

重電機器は、発電設備や送電設備、配電設備に大きく分類されます。

  • 発電設備:火力発電所、原子力発電所、風力発電所、地熱発電所など
  • 送電設備:変圧器、高圧遮断器など
  • 配電設備:スイッチギア、ガス絶縁開閉装置など

重電機器メーカー5社

日本国内においてとくに高いシェアを誇る5社を、重電5社と呼んでいます。

  • 日立製作所:火力などの電力設備事業を三菱重工業と統合
  • 三菱電機:発電、送変電、配電まで総合的なシステムに強み
  • 東芝:発電プラントに強み。米GEと火力発電で合弁設立
  • 富士電機:中型重電。中小型の火力発電設備や地熱発電に強み
  • 明電舎:変電機器、EV向け電機品に強み、東芝と水力発電分野で提携

重電業界は、世界規模で市場を拡大しており、海外にも有力企業がたくさん存在しています。以下、海外重電機器メーカー5社になります。

  • GE(General Electric、米):発電プラント、石油ガスに強み
  • シーメンス(独):発電プラント、超高圧送電に強み。インフラ&都市で新たな事業部門も設立
  • アルストム(仏):発電機やボイラー、鉄道車両などの交通システムの設計や施工
  • ABB(スイス):超高圧送電に強み。ブラウン・ボベリ社とアセア社(スウェーデン)が合併して誕生
  • 現代重工業(韓):世界最大の造船企業

基本情報

  • 市場規模:5兆8,702億円
  • 労働者数:117,527人
  • 平均年齢:41.9歳
  • 平均勤続年数:18.2年
  • 平均年収:748万円

すべての数値が高水準になっています。平均年齢が高く、平均勤続年数も長いので、働くための環境は整備されているとみていいでしょう。 重電業界は、1世紀以上もの長い歴史を持ち、業界の主要メーカーも古参メーカーがほとんどなので、安定性という点では優秀な業界と言えます。ただ、部署によっては忙しい部署もあり、なかなか休みをとることができないという声もあるようです。

仕事内容

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