IT人材のためのキャリアライフスタイルマガジン

「生殺し」の意味と使い方の例文|類語や「半殺し」との違いも解説

更新日:2024年03月10日

言葉の意味・例文

一度は聞いたことのある「生殺し」という言葉、どんな意味なのか深く考えたことはありますか?ここでは、「生殺し」の意味や使い方、ことわざについて解説しています。身に覚えがあるという方、怖いものみたさでぜひ覗いてみてはいかがでしょうか。

「生殺し」とは

「生殺し」は何と読む?

「生殺し」という文字をパッと見て、読み方に自信がもてない方もいるのではないでしょうか。 「生殺し」は、そのまま素直に「なまごろし」と読みます。「なまころし」と読む場合もありますが、ほとんどの場合は「なまごろし」と読んで問題ありません。「殺生(せっしょう)」と字面が似ているので、混同しないように注意が必要です。

「生殺し」の意味

「生殺し」には、大きく二つの意味があります。一つは、ほとんど死んでしまうほど痛めつけるという意味、そして二つめは、決着をつけずに中途半端な状態のまま相手を苦しめておくという意味です。または、はっきりさせずに相手が苛立っている状態のまま放置しておくことを指します。 いっそ一思いにとどめを刺した方がいくらか慈悲深いのでしょうが、「生殺し」とは、苦しみが大きい状態のまま放っておくという怖い意味の言葉です。

類語

「生殺し」をほとんど死んでしまうほど痛めつける意味で考える場合、「生けず殺さず」や「暴虐」などが類語として挙げられます。「生けず殺さず」は、生かしも殺しもせずにかろうじて生きていける程度の状態のまま苦しめておくという意味で、「暴虐」とは、人をしいたげ惨たらしく苦しめることを意味します。 一方、「生殺し」を中途半端なまま相手を放置しておく意味で捉える場合、「どっちつかず」や「堂々めぐり」などが類語として挙げられます。「どっちつかず」は、どちらとも定まらず曖昧で中途半端なさまの意味で、「堂々めぐり」は、同じ考えや議論をいつまでも繰り返して進展しないことを意味します。 「生殺し」をどちらの意味でとるかによって、類語の捉え方が変わるのが特徴です。

ことわざ

「生殺し」の言葉が入ったことわざには、「蛇の生殺し」や「生殺しの蛇に噛まれる」、「蛇の生殺しは人を噛む」などがあります。どれもとてもよく似ていますが、いずれも微妙に意味が異なります。 「蛇の生殺し」は後ほど詳しくとりあげるので、ここでは省略します。「生殺しの蛇に噛まれる」とは、災いの根源を完全に絶たなかったことで身に害が及ぶことを意味するたとえです。また、「蛇の生殺しは人を噛む」とは、痛めつけて半死半生の状態のまま放っておくと、恨みをかって害を招くという意味です。 執念深い動物の代表格とされる蛇にたとえると、生殺しの惨さがよりひしひしと感じられるのではないでしょうか。

「生殺し」を英語にすると?

「生殺し」を英訳する場合も、どちらの意味にフォーカスするのかをあらかじめはっきりさせておかなくてはなりません。 痛めつけて半死半生にするという意味ならば、「half-kill」や「half dead」などが適当です。「She half-killed a dog.」とすると、「彼女は犬を生殺しにした」という文章になります。 それに対して、「生殺し」を中途半端な状態という意味で捉える場合は、「unfinished」や「half-finished」などが適当です。「He left things unfinished.」とすると、「彼は物事を中途半端にしておいた」という文章ができあがります。 どちらの意味にせよ、「生殺し」の英訳は比較的わかりやすいため、英作文やちょっとした英語のスピーチにも取り入れやすいはずです。

「生殺し」を使った例文

「生殺し」を使った例文

ここからは「生殺し」という言葉を使った例文を紹介します。

生殺しだ

半死半生の状態になるまで痛めつけて放っておくという意味で考えると、以下のような例文が挙げられます。 ・生殺しにされるのは、完全に息の根を止められるのと同じかそれ以上に苦痛を伴うだろう。 ・彼には動物を生殺しにするという悪癖があった。 ・あの事件によって、彼女は生殺しの目に遭わされた。 また、中途半端な状態のまま放っておく意味の場合、次のような例文が考えられます。 ・今日こそは商談を成立させられると思っていたのに、これでは生殺しだ。 ・よい返事を期待して彼に取引を持ちかけたものの、今日まで生殺しにされている。 ・これではまるで生殺しだと思いつつも、相手を問い詰める勇気もない。

恋愛における生殺し状態

次のページ:「蛇の生殺し」の意味と例文
初回公開日:2018年02月01日

記載されている内容は2022年11月17日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

関連タグ

アクセスランキング